2020年05月18日
魂が宿る
学生の時、美術の先生から聞いた話。
先生が出張中、奥さんが先生のベッドでひとり眠っていると、毎晩のように見る夢があったそうだ。
それは、部屋の隅の天井からぼたぼたと血が滴るという、あまり気持ちの良く無い夢。
気になったので天井裏を探ってみると、そこからは先生が学生時代に描いた絵が沢山でてきた。
独身の頃、住んでいる場所からそう遠く無いところに屠殺場があり、
写実的な絵を勉強していた先生は、血のしたたる牛の頭や肉なんかを、キャンパスにいくつも描いていたそうだ。
結婚後、その絵は日の目をみることなく、家の屋根裏に置かれたままになっていた。
先生の奥さんはそのことを全く知らなかったようだが、
「牛の魂?が絵にこもって、なんらかの形で存在を知らせたかったのかも…」と言っていた。
たかが絵…と思うが、『モノにはなんでも魂が宿る』というのは、あながち嘘ではないのだなあと思ったお話でした。
<感想>
その絵はどうなったんでしょう?
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posted by kowaidouga at 09:05| 超怖い話(アイテム編)