2007年03月30日
●間違いだらけの慣用表現
慣用表現を間違いないよう、気を付けたいものです。
1.「口をつむる」
2.「二の舞を踏む」
3.「的を得た意見」
4.「謙虚さを念頭に入れて行動する」
5.「去年の雪辱を晴らした」
さて一体、いくつの間違いがあるでしょうか?
答えは、”全部”です。
1.「口をつぐむ」が正解です。
漢字で「噤む」と書きます。硬く閉ざして、意識的に何も喋らない、
というニュアンスがあります。
2.「二の舞を演じる」が正解です。
「舞」は演じるのであって、「踏む」のではありません。
ちなみに「二の舞」とは、舞楽(*)で、「安摩(あま)の舞」のあと、
その舞をまねて、二人の男女が面白おかしく、舞う舞いのことで、そこから、
前の人と同じ失敗を繰り返すことを「二の舞を演じる」というように
なった、とのことです。
3.「的を射る意見」が正解です。
「的」は矢で射(い)るものです。
4.「謙虚さを念頭に置いて行動する」が正解です。
「念頭」とは、「心の中」を表す言葉で、いわゆる髪の毛のある頭
そのものではありません。したがって、「心の中(念頭)に置く」
となります。
5.「去年の雪辱を果たした」が正解です。
「雪辱」とは以前に受けた「辱(はじ)」除き去ることです。
したがって、「晴らす」のではなく「果たす」のです。
* 舞楽⇒
http://www.kyoto-ap.ne.jp/gagaku/bugaku/bu-top.htm
以上は、「日本語診察室」という、新聞のコラムで
勉強しました。
「正確に知る」ことの大切さを思い知りました。
毎日配信する僕のメルマガにも、文章の間違いが
沢山あるに違いないと思うと、恥かしいかぎりです。
お気づきの点がありましたら、どうぞメールにて、
ご指摘いただけますよう、お願い申し上げます。
では。
メルマガ「1日1分1語」、編集後記の転載です:
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写真は、文章と直接関係ありません。
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