日米和親条約を結んでから2年後、今度はアメリカから、ハリスさんがやって来ます。
何をしに来たのか。
通商条約を結んで、貿易をするためです。
幕府は、条約を結ぼうと決めました。
ヘタにつっぱねて、戦争にでもなったら大変。
なんせ当時は、清(中国)がイギリスやフランスと戦って、負けていたからです。
そのことを、幕府は知っていました。
しかし、朝廷は条約を結ぶことに反対します。
「ええい、このままつっ走れ!」
ということで、大老という職に就いていた井伊直弼(いいなおすけ)が、1858年に、日米修好通商条約を結びます。
これによって、5つの港を開きました。
どこの港かは、地図と合わせてテストによく出ます。
そしてもう1つ、記述式問題として出るのが、不平等条約と言われる2つのことがらです。
@領事裁判権を認める
A関税自主権がない
「はぁ〜? わかんねぇ」
と、思ったことでしょう。
簡単に言ってしまえば、@は、日本で罪を犯したアメリカ人は、日本で裁くことができないということ。
Aは、輸入品にかける関税、日本に決める権利がないということです。
アメリカに、なめられています。
プチプチ情報
日米修好通商条約が結ばれた1858年(安政5年)は、いろいろなことがありました。
まず4月に、井伊直弼が大老に就任します。
5月になると、長崎でコレラが流行します。
3日でコロリと死ぬので、コロリと呼ばれていました。
6月に、日米修好通商条約を結びます。
7月には、13代将軍・家定(いえさだ)が亡くなります。
8月は、長崎で流行していたコレラが、江戸でも大流行。
3万人ほどの死者を出しました。
9月から、安政の大獄(歴史141参照)が始まります。
そして10月は、徳川家茂(いえもち)が、14代将軍になるのです。
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