その夜は確かに変だった。母猫ミネちゃんが布団に入ったワシに何かを訴え掛けるような声で鳴きながら、早くも布団に入ってきたので変な気はしていた。いつもなら朝方に寒くなった頃に布団にやって来るのが普通だったから。つまり、ミネちゃんはワシに息子らシロジローが脱走したことを訴え出に来たのだろう、と後で分かった。
11時半に目が覚め、起きたついでにお便所に行こうとして、おばあちゃんの寝床のセラミックヒーターが点け放しであることに気付いた。2時間で気づけてラッキー。もしそれを知らずにいたら朝まで8時間も点け放しだったのだから。相当な電気代になったはずだ。この原因だが、ワシが寝る前に真っ暗なおばあちゃんの部屋で、勘でボタンを押しので、人感センサーの隣のボタンを押してしまったのだ。
さっきの猫の唸り合いが気になったので、念のため縁側のサッシを開けて外を確かめてみたら、案の定、ジロタンがいて、呼んだらすぐ近くまで来るのに、中に入りそうで入らない。後で分かるが、これはいつでも戻れる出入り口があるから。そこですぐにどこから出たのか探したら、カメキチの水槽の裏のサッシが10センチばかり開いているのを発見した。
きっと昨日の朝、ワシが猫トイレの掃除注にジロタンが縁側から脱走して、雨上がりで地面が冷たいしでジロタンの動きが鈍く、空き家のお隣の境のブロックの上にじーっとちんまりしていて、何やら可哀想な雰囲気のジロタンを庭に見つけたおばあちゃんが心配して、その茶の間のサッシを開けて声を掛けて呼んだものと思われる。でも鍵を掛け忘れてしまった。
そのままワシ寝られず、その2時間後、「どん兵衛」を食おうと起きた時、ついでに縁側のサッシを開けた、1時半、シロジローの二匹が次々と縁側に入ってきた。もうこの夜は寝る前の8時半から、改めて寝ようとした3時半まで何回餌を撒いたことか。そのたびに完食でこんなに面白いくらい餌がはけたのは初めてかも。結局ワシ、11時半に目が覚めて再度寝たのは3時半で、ともかく朝7時半まで寝られて良かった。
その日の朝、茶の間のコタツ台の上には、白い猫らの足跡だらけで目立っていた。この白い足跡は溶けた猫砂の粘土のせいで、いつも縁側から猫トイレから零れた猫砂をほうきで掃いているのだが、それが雨に当たって溶けて、それを縁側前をウロウロしていた猫らが足の裏にくっつけて、肉球スタンプを一杯コタツ台に押したという訳だ。
猫日記より(2022.1.24)
ジロタンが孫の手がなぜか好きみたいで、それに付いてる歯車のようなコロコロも好きだし、先っぽの孫の手の爪みたいな部分も好きなようで、ちょっかいを出したりするが、噛んでなくてずーっと舐め舐めしてるので気に入ってる模様。
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