2020年06月25日
【もったいない】食品ロスに向けた取り組み
SDGsの目標となっている「つくる責任・つかう責任」によると、2030年までに1人当たりの食料廃棄を半減すると掲げています。SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が、2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。食品メーカーでも、需要に合わせて供給量を調整し、どうしても売り切れずに残った食品を自社内で、何ケースも消費することで、食品ロスの削減に取り組んでいます。
そもそも〇〇ロスとは、何かその人自身が大事に思っている人物や物などを失って、悲しくなること、虚脱感を味わっている状態のことです。食品ロスとは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品を指します。食品を捨てることは、とても心苦しく、もったいないことで、環境にも良くありません。
環境省や農林水産省などの統計情報によると日本での食品ロス、すなわち食品廃棄物は、年間2,550万トンにおよびます。その中で本来食べられるにもかかわらず、捨てられている食品の量は、平成29年度の推計で年間612万トンとなります。日本人の1人当たりに換算すると1年で約48kg、1日で約132gです。食品ロスは、食品メーカーやスーパー、飲食店などが事業活動に伴って発生する事業系食品ロスと各家庭から発生する家庭系食品ロスの2つに分けられます。年間612万トンの食品ロスは、事業系食品ロスが328万トン、家庭系食品ロスが284万トンです。
なお、中国に出張して会食となる場合、皿に少し食べ残すことが礼儀のようです。食べきれないほどにお腹いっぱいで満足しましたという意味となり、全部食べるとまだ足りないと受け取られ、追加の料理が出てくることもあります。一方、たくさん料理を残すと美味しくなかったと受け取られかねないです。文化の違いから一概に良くないとは言えないかもしれませんが、本当にもったいなく、持ち帰りたい衝動に駆られます。
平成24年から食品廃棄物の発生抑制の重要性が高い業種について、環境省及び農林水産省が食品リサイクル法に基づく発生抑制の目標値を設定し、食品ロスの削減を図っています。 食品ロスを減らすためにひとりひとりが問題意識をもち、行動することができます。買い物の前の在庫確認や買いすぎないこと、食べきれる分だけ作ること、食べきれなかった場合は冷蔵庫で保存すること、食品に記載されている保存方法を守ること、飲食店では食べきれる分の注文をすること、買いすぎて食べきれないあるいは贈答品が余っている場合には、お裾分けをするなどです。
食品ロスとは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことです。食品ロスを発生させる要因のひとつは、過度な鮮度志向によるものです。すぐに食べる場合は、スーパーやコンビニの陳列順に食品を購入することで、食品ロスにつながります。
食品メーカーでも原材料は先入れ先出しを徹底しています。つまり、先に入荷した賞味期限もしくは消費期限の短い原材料から使用します。また、パッケージングで鮮度保持期限を延長すること、個食包装により食べ残しを防ぐことを進めています。
資源の有効活用や環境負荷への観点から、ひとりひとりが食品ロスを減らすことが、大切です。食品ロスの問題を共有し、削減のためにできることを始めましょう。
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