2020年06月21日
【食のダイバーシティ】ヴィーガン
加工食品の開発は多岐にわたり、宗教上の戒律に対応したもの、ベジタリアン向け、そしてヴィーガン向けなどです。ヴィーガン向けの加工食品の開発にあたり、どのような制限があるのか、まずはヴィーガンについて、調査しないといけません。ヴィーガンという言葉は、1944年イギリスでヴィーガン協会が設立された際に命名されたとされています。ベジタリアンは、様々なタイプの菜食主義者を指しますが、ヴィーガンは卵や乳製品、そして蜂蜜を含め、あらゆる動物性食品をいっさい口にしません。ヴィーガニズムの定義は、可能な限り動物由来の食品、革製の衣服、あらゆる動物への残虐行為、動物の搾取を取り入れないようにする生き方です。そのため、パームヤシから採れるパームオイルは、その栽培過程で原生林を大規模に伐採していることから、野生動物の生息地を奪っていることにつながり、生態系を破壊することを意味するため、原材料として使用できません。
インターネット上において、ヴィーガン向けの加工食品は、たくさんあります。代表的なところでは、カレーやパスタソース、ラーメンなどでしょう。
ヴィーガニズムの定義にもとづき、肉や魚、卵、乳製品、蜂蜜、パームオイルを一切使用せず、植物性の原材料だけでラーメンなどのレシピを作ります。
当然ですが、豚骨や魚介系のスープは使えません。そのため、野菜や昆布、しいたけを煮出してスープをつくり、しょう油やみそ、香辛料、さらにこれらの一部をローストし植物性油脂に香りを移した香味油などを合わせます。チャーシューの代わりに使う具材も大豆を加工したものを使用することや野菜、メンマを多めにすることで、バラエティが広がります。このようにして組み上げたレシピは、どことなく体にやさしい、素材の風味が活きたラーメンに仕上がります。
カレーやパスタソースも同様に動物性油脂を植物性油脂に置き換え、動物由来のうま味やコクは、野菜や酵母から補います。
植物由来の原材料だけでも、野菜からのうま味や植物性油脂のコクを上手く取り入れることで、十分に美味しい加工食品ができるのです。さらにお好みの香辛料などを加えることで、一味違ったメニューの完成です。
ヴィーガンの方々は、卵や乳製品などあらゆる動物性食品をいっさい口にせず、革製の衣服を含め、あらゆる動物への残虐行為、動物の搾取を取り入れないようにする生き方です。
加工食品においてもヴィーガンの方々に向けた製品の開発は、とてもやりがいを感じます。使用できる原材料は限られますが、その限られた範囲の中で、素材が本来持つ味を引き出しながら、美味しいものを製品化できるからです。
ヴィーガンではない方々も、たまにはヴィーガン向け加工食品を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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