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2021年02月14日

【生命の単位】細胞の構造


 細胞は、原核細胞と真核細胞に分類されます。原核細胞はあまり組織化されていない細胞で、内部に膜で包まれたオルガネラ(細胞小器官)がありません。細菌はすべて原核細胞で、それ以外の細胞は真核細胞です。真核細胞の内部は組織化されており、膜で包まれた多数のオルガネラが存在します。細胞核には遺伝情報をもつ染色質(クロマチン)があり、細胞分裂の際には有糸分裂と減数分裂が起こります。





 原核細胞、藻類、カビ、植物などの真核細胞では、細胞壁で細胞の形と硬さが決まります。細胞壁がなければ細胞は球状となり、外部浸透圧のわずかな変化にも耐えられません。植物細胞の細胞壁は、細胞間物質、第一細胞壁、第二細胞壁の3つに分けられます。細胞壁におけるセルロースの役割は、構造の維持です。





 動物細胞には細胞壁がありませんが、細胞の内外を仕切る半透膜である形質膜(細胞膜)があります。形質膜の外側の環境が変動しても、内部はエネルギーを消費しながら都合の良い環境を維持します。細胞のリン脂質の95%以上は形質膜に存在します。





 原核細胞には細胞核がありませんが、細胞膜の内側に2本鎖環状DNAが結合しています。真核細胞の細胞核は、2重膜で覆われた密度の高い大きな構造体です。2重膜にはたくさんの孔があり、核で合成された化合物は孔からまわりの細胞質に出ていきます。細胞核の中には染色質(クロマチン)があります。これはDNAとヒストンというたんぱく質の複合体からなる染色体です。





 リボゾームはたんぱく質の合成に関与します。





 光合成を行う真核生物にはクロロプラストが存在します。これはクロロフィル(葉緑素)をもつオルガネラです。



細胞


 細胞は、原核細胞と真核細胞に分類されます。原核細胞はあまり組織化されていない細胞で、内部に膜で包まれたオルガネラ(細胞小器官)がありません。遺伝物質も膜に包まれておらず、細胞分裂の際に有糸分裂も減数分裂も起こりません。呼吸酵素は形質膜に結合しています。細菌はすべて原核細胞で、それ以外の細胞は真核細胞です。





 真核細胞の内部は組織化されており、膜で包まれた多数のオルガネラが存在します。細胞核には遺伝情報をもつ染色質(クロマチン)があり、細胞分裂の際には有糸分裂と減数分裂が起こります。呼吸酵素はミトコンドリアに局在します。



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細胞壁


 原核細胞、藻類、カビ、植物などの真核細胞では、細胞壁で細胞の形と硬さが決まります。細胞壁がなければ細胞は球状となり、外部浸透圧のわずかな変化にも耐えられません。





 原核細胞であるグラム陽性菌の細胞壁には、80%のペプチドグリカンと共にテイコ酸というポリマーが存在します。涙や唾液、ある種の植物に含まれる酵素リゾチームは、ペプチドグリカンの結合を加水分解し、細胞壁を弱め、破壊します。ペニシリンは、細胞壁の生合成を特異的に阻害することで細胞の成長を抑え、ついには溶菌させます。





 真核細胞の細胞壁や細胞膜は、原核細胞の細胞壁と構造が全く異なるので、ペニシリンは動物細胞に害はなく、細菌感染の治療に用いられます。





 グラム陰性菌の細胞壁は、主としてリポ多糖の巨大分子より成っています。





 植物細胞の細胞壁は、細胞間物質、第一細胞壁、第二細胞壁の3つに分けられます。最も外側の細胞間物質は主としてペクチンからなり、リグニンを含みます。第一細胞壁は、セルロース、ヘミセルロース(キシラン、マンナン、ガラクタン、グルカン)、ペクチン、リグニンからなります。最も内側にある第二細胞壁は、主としてセルロースよりなり、少量のヘミセルロース、リグニンを含みます。





 第二細胞壁にはいろいろな形の孔があちこちに空いています。原形質連絡(プラスモデスマ)という細管が、第二細胞壁、第一細胞壁、細胞間物質を抜けて隣接細胞の細胞質につながっています。





 細胞壁におけるセルロースの役割は、構造の維持です。セルロース分子2000本が束になってミクロフィブリルを形成し、これが細胞のまわり、特に第二細胞壁に規則的な3次元格子をつくって配列し、細胞壁に強靭性と柔軟性を与えています。



形質膜


 動物細胞には細胞壁がありません。しかし、形質膜(細胞膜)には結合たんぱく質、糖脂質、酵素、糖たんぱく質、ホルモン受容体およびそれぞれの細胞にその特徴を与えている高原などいろいろな成分があります。動物細胞はこのため滑らかではなく、凸凹しています。





 細胞の内外を仕切る半透膜を形質膜と言います。形質膜の外側の環境が変動しても、内部はエネルギーを消費しながら都合の良い環境を維持します。多細胞生物では、細胞は大きな個体の一部でもあり、細胞間の協調や相互作用が必要です。





 細胞のリン脂質の95%以上は形質膜に存在します。糖質は、ほとんどが糖たんぱく質または糖脂質です。





 脂質は膜の形、構造を規定し、たんぱく質を埋め込む主体です。膜には親水性および疎水性の両性をそなえた脂質、すなわちリン脂質、糖脂質が必ず存在します。





 膜は温度が変化すると液状の液晶状態から固いゲル構造に相変化します。遷移温度は脂質の組成に依存します。定温動物では膜温度も一定ですが、植物、魚などの冷血脊椎動物に至るいわゆる変温生物では温度変化にさらされます。膜の酵素や輸送系、あるいは受容体は脂質に囲まれており、膜脂質の状態が変われば影響を受けます。定温動物の脂質は、変温動物のものより飽和脂肪酸含量が高くなります。これは膜の相遷移と関係しています。



細胞核


 原核細胞には細胞核がありませんが、細胞膜の内側に2本鎖環状DNAが結合しています。長さ2μmの細菌細胞のDNAを直線に引き伸ばすと細胞の長さの500倍の1o以上になります。





 真核細胞の細胞核は、2重膜で覆われた密度の高い大きな構造体です。2重膜にはたくさんの孔があり、核で合成された化合物は孔からまわりの細胞質に出ていきます。細胞核の中には染色質(クロマチン)があります。これはDNAとヒストンというたんぱく質の複合体からなる染色体です。細胞核には、DNAを合成するDNAポリメラーゼ、メッセンジャーRNAやトランスファーRNAの合成に携わるRNAポリメラーゼなどの酵素があります。



リボゾーム


 原核細胞ではいくつものリボゾームがメッセンジャーRNAでつながって直径10〜20nmの集合体ポリソームを形成します。増殖中の細菌細胞ではたんぱく質の合成が盛んなので、ポリソームがたくさんあります。





 真核細胞ではリボゾームは小胞体に結合し、たんぱく質の合成を行います。



ミトコンドリア


 ミトコンドリアは、長さ2〜3μmの桿状顆粒ですべての真核細胞に存在し、細胞のエネルギー代謝に関与します。





 原核生物には、ミトコンドリアが存在せず、エネルギー代謝に関与する酵素は形質膜に局在します。



クロロプラスト(葉緑体)


 光合成を行う真核生物にはクロロプラストが存在します。これはクロロフィル(葉緑素)をもつオルガネラです。





 下等植物のクロロプラストは、大きさ、形、数がまちまちです。高等植物の1つの細胞にはおおよそ40個のクロロプラストがあります。直径5〜10μm、厚さ2〜3μmで乾燥重量の50%はたんぱく質、40%は脂質です。脂質の23%はクロロフィル、5%はカロテノイドです。



まとめ


 細胞は、原核細胞と真核細胞に分類されます。原核細胞はあまり組織化されていない細胞で、内部に膜で包まれたオルガネラ(細胞小器官)がありません。細菌はすべて原核細胞で、それ以外の細胞は真核細胞です。真核細胞の内部は組織化されており、膜で包まれた多数のオルガネラが存在します。細胞核には遺伝情報をもつ染色質(クロマチン)があり、細胞分裂の際には有糸分裂と減数分裂が起こります。





 原核細胞、藻類、カビ、植物などの真核細胞では、細胞壁で細胞の形と硬さが決まります。細胞壁がなければ細胞は球状となり、外部浸透圧のわずかな変化にも耐えられません。植物細胞の細胞壁は、細胞間物質、第一細胞壁、第二細胞壁の3つに分けられます。細胞壁におけるセルロースの役割は、構造の維持です。





 動物細胞には細胞壁がありませんが、細胞の内外を仕切る半透膜である形質膜(細胞膜)があります。形質膜の外側の環境が変動しても、内部はエネルギーを消費しながら都合の良い環境を維持します。細胞のリン脂質の95%以上は形質膜に存在します。





 原核細胞には細胞核がありませんが、細胞膜の内側に2本鎖環状DNAが結合しています。真核細胞の細胞核は、2重膜で覆われた密度の高い大きな構造体です。2重膜にはたくさんの孔があり、核で合成された化合物は孔からまわりの細胞質に出ていきます。細胞核の中には染色質(クロマチン)があります。これはDNAとヒストンというたんぱく質の複合体からなる染色体です。





 リボゾームはたんぱく質の合成に関与します。





 光合成を行う真核生物にはクロロプラストが存在します。これはクロロフィル(葉緑素)をもつオルガネラです。



posted by Kaoru at 01:58| Comment(0) | TrackBack(0) | トピックス
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