2023年01月17日
自分の潜在意識の問題、そしてそれを改善する方向性を理解しただけで私は心が非常に軽くなった
精神的に歪んだ親が、自分の子供を思いのままにするため、喜び、楽しみ、自由に考えることを許さず、ただ親への尊敬と感謝と従順を示した時だけ受け入れるという態度を取り続けると、子供は親の顔色を見て、ただ親が喜ぶことだけを考えるようになり、潜在意識の中に自由に楽しいこと喜ぶことをすることは罪悪だと刷り込まれる。このような潜在意識は人間関係を構築する上であらゆる面に影響を及ぼし、自分が思ってることをあたかも他人が思ってるように錯覚し、その関係を蝕み社会的に孤立するに至る。このような人は自分のことを利用するずる賢い人を大切にし、本当に自分のことを大切に思ってる人をないがしろにする。だから自分がいよいようつ病になるほど心病んできた時には、気が付いたら自分の周りにはずる賢い人しか残っていないのだ。
自分の潜在意識を明らかにし自分の正直な気持ちに直面することは、名誉や経済を手にすることよりも重要である。私の恐怖の原因、すなわち潜在意識には「人と人との間の仲裁をするべきである」というものがあることが分かった。幼い時からの両親の不仲の中で育った私は、両親の顔色を見ながら両者を仲違いしないように気を遣いながら育ってきた。寝ても覚めても両親の仲裁をするため明るく振る舞ったり優しい言葉遣いで話したりあらん限り両親に感謝の言葉をかけたりした。
やがて会社に入り周囲の人にも同じように接した。つまりなるべく揉め事を起こさないような口調に徹することや、仮に揉め事が起きたら両者をなだめるように振る舞った。このようにして私は職場内の当たられ役の定位置を獲得したのだった。先ほども言ったように人の顔色を見ながら生きてきたのだから、
だんだんと私の周りにはずる賢い人のみが集まるようになった。
ここで現実に直面し自分自身と周りの人間を正しく認識することが、私を新たに生まれ変わらせる大きなステップの1段目になった。
詳細は省くが私は自分の身の回りの大切な人を見つめるようになり、そうでない人との関係はしっかりと整理するように努めた。
人の好きと嫌いをはっきりさせ、自分の意見を主張することを努力して、後で後悔しないように全力を尽くして日々戦った。
そのおかげで私は空を見て清々しいと思い道端の花を見て心を和まされるような自由な気持ちを持てるようになった。
しかしこのような改善を果たした後でも、私にはまだ課題がしつこく残っていた。ステップ2段目として、私の潜在意識の問題点に気がついた。人間はいつも仲良く穏やかにしているだけの生き物ではない。いやむしろいつも妬み憎しみ誹謗中傷し合うような存在なのだ。そのような現実的な前提に立って、私の身の回りに起こるすべてのことを仲裁する責任などそもそも私が負えるわけがないのである。
一つ気がついたことがある。コロナウイルス対応で私が別室で仕事をするようになってから課内のいざこざが少なくなった。つまり以前は私が見ている目の前でわざと問題を起こしていた節がある。だからそもそも私は仲裁などしないほうがむしろうまくいくのだということを悟った。私は放っておくことに決めた。「この問題はふたりで解決しろ」と言えばいいのだ。従来は個別にそれぞれの言い分に理解を示し、悩みを吐き出させていたが、
言ってる本人たちに解決する気持ちなどないと達観することが自分の命を守ることである。大事なことは私は仲裁役として責任を果たす義務などないということを心に誓うべきである。自分の潜在意識の問題、そしてそれを改善する方向性を理解しただけで私は心が非常に軽くなった。自分の親子関係を隠すことなく赤裸々に語っている加藤諦三さんの本を通して私はこのような経験を数十回繰り返して今日に至っている。
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