田村憲久厚生労働相は24日の記者会見で、19都道府県に発令中の新型コロナウイルス緊急事態宣言について、今月30日の期限でほとんどの地域が解除できる見通しであるとの見解を示した。政府は「全面解除」を視野に入れており、訪米中の菅義偉首相が帰国後の28日に新型コロナ感染症対策本部を開いて正式決定する方向。専門家の一部には慎重な意見もある。
田村氏は「このまま(感染状況の)低下傾向が続けば、ほとんどのエリアで解除する基準に近づく」と述べた。その上で「専門家は冬に波が来る可能性があると言っている。解除になったとしても、リスクの高い行動は避けてもらわないといけない」として、感染対策の徹底を呼びかけた。
また、緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行する可能性について「ここ数日間の低下傾向がどうなるか注視している」と述べ、専門家の意見や各都道府県の意向を踏まえ、最終的に政府が判断する考えを示した。
首相は22日に田村氏や西村康稔経済再生担当相ら関係閣僚と官邸で協議。今月末の期限での全面解除を視野に、感染状況や今後の対応を確認。8県に適用中のまん延防止等重点措置への対応も検討している。
内閣官房が公表した21日時点のデータによると、19都道府県のうち、17道府県で病床使用率が宣言解除の基準の一つである50%未満となるなど、医療逼迫(ひっぱく)状況が改善傾向にある。一方、東京や大阪ではまだ50%を超えている。
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