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2021年05月12日

今観るべき映画「八甲田山」

COVID-19の感染拡大が止まりません。
そして東京、大阪など4都府県に加えて愛知、福岡も宣言が追加されました。この先どうなってしまうのか心配ですが、自分の位置で自分のできることをするのみです。

とはいえ日本だけでなく世界を見渡しても、リーダーシップの重要性を感じずにはいられないパンデミックですが、そこで思い出したのが映画『八甲田山』です。

暑くなり始めたこの時期に雪山?と思われるかもしれませんが、私はこの映画に、リーダーシップとは? というものを考えさせられたのです。


この映画が公開されたのは1977年。私は父に連れられて街の小さな映画館で観たのを覚えています。当時は自分があまりに子供だったせいでストーリーの記憶が希薄でした。ひとつの場面を除いては…

それは、雪の中で立ち往生した兵隊さんたちが、トイレもままならずに大変な思いをするという場面なのですが、あの衝撃だけが映像と共に記憶に残っています。そのせいか、私の中では『怖い映画』リストに入ってしまい、長らく観ることがありませんでした。

それが少し前、『古い映画を観よう週間』みたいな気分になった時があり、その時にレンタルした映画の中にこの『八甲田山』を加えてみたんです。


映画「八甲田山」はTSUTAYA DISCASでレンタルできます≫


そして鑑賞を始めてからは色々な(映画に対する)事実誤認と、内容の重さに泣きました。

私の微かな記憶では「ただただ雪の中を歩いてたなぁ」というものでしたが、とんでもない。あれにはしっかりと「次の戦いに備えるための演習」という高尚な目的がありました。

この映画を全く知らないという方には
明治時代の日本軍が行った雪山訓練で実際に起きた悲劇を元にした映画、とだけ書いておきます。

出演者たちも豪華です。
残念ながら既に鬼籍に入られてしまった方も多いのですが、個性的な役者陣が揃っていて見応えがあります。物語は高倉健、北大路欣也の両名が軸となって進みますが、凛としながらも武骨で、それでも品があって強くもあり優しくもあり。そんな人たちが様々な運命に翻弄されていく姿が痛々しくもあり…なんですが、、、

やはり「人」なんですよ。

人間は自然には叶わない。これは大前提です。

だけど、その猛威に立ち向かうことになった時、一番大事なのはそれぞれの「人」であり、必要なのはそれらをまとめるリーダーの力なのだと、この映画は様々な場面で教えてくれます。

この情報化社会にあると、もう少し詳しく知りたいと思って調べると、残念ながら映画は映画、という部分も見えてきてしまうこともありますが、それはそれ。映画は娯楽。娯楽からも学べるものはある。ということで、混迷する世界の中にあって、リーダーシップとは何ぞや。こんな人はリーダーになってはダメ!という、諸々を感じることのできる170分。未見の方にはお勧めです。









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