2021年09月26日
備忘価額1円はいつ消えるか。
■取引の内容■
10年以上前に不渡りを出した取引先への売掛債権。不渡りを出した事業年度で半額を損金算入。翌期に「取引停止後1年以上かつ債務を弁済することが困難である」ことを理由に備忘価額1円まで損金算入。当期に取引先へ債権放棄通知を送付した。
■処理■
・貸倒損失の要件を満たすため、備忘価額1円は損金算入。
貸倒損失/破産更生債権
■法的根拠■
1.備忘価額1円を貸倒損失とした根拠
タックスアンサーNO.5320貸倒損失として処理できる場合
1.金銭債権が切り捨てられた場合
次に掲げるような事実に基づいて切り捨てられた金額は、その事実が生じた事業年度の損金の額に算入されます。
(1)会社更生法、金融機関等の更生手続きの特例等に関する法律、会社法、民事再生法の規定により切り捨てられた金
(2)法令の規定による整理手続きによらない債権者集会の協議決定及び行政機関や金融機関などのあっせんによる協議で、合理的な基準によって切り捨てられた金額
(3)債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その金銭債権の弁済を受けることができない場合に、その債務者に対して、書面で明らかにした債務免除額
2.不渡りに伴い半額を損金算入
●(手形交換所等の取引停止処分)
11−2−11 法人の各事業年度終了の日までに債務者の振り出した手形が不渡りとなり、当該事業年度分に係る確定申告書の提出期限(法第75条の2《確定申告書の提出期限の延長の特例》の規定によりその提出期限が延長されている場合には、その延長された期限とする。以下11−2−11において同じ。)までに当該債務者について規則第25条の3第1号《更生手続開始の申立て等に準ずる事由》に規定する手形交換所による取引停止処分が生じた場合には、当該事業年度において令第96条第1項第3号《貸倒引当金勘定への繰入限度額》の規定を適用することができる。
法人の各事業年度終了の日までに支払期日の到来した電子記録債権法第2条第1項《定義》に規定する電子記録債権につき債務者から支払が行われず、当該事業年度分に係る確定申告書の提出期限までに当該債務者について同条第2項に規定する電子債権記録機関(規則第25条の3第2号イ及びロに掲げる要件を満たすものに限る。) による取引停止処分が生じた場合についても、同様とする。(平10年課法2−7「十五」により追加、平14年課法2−1「二十六」、平25年課法2−4「二」により改正)
●貸倒引当金勘定への繰入限度額(法人税法施工令第96条)
法第52条第1項(貸倒引当金)に規定する政令で定める事実は、次の各号に掲げる事実とし、同項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、当該各号に掲げる事実の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一、二省略
三 当該内国法人が当該事業年度終了の時において有する金銭債権に係る債務者につき次に掲げる事由が生じていること(当該金銭債権につき、第1号に掲げる事実が生じている場合及び前号に掲げる事実が生じていることにより法第52条第1項の規定の適用を受けた場合を除く。)当該金銭債権の額(当該金銭債権の額のうち、当該債務者から受け入れた金額があるため実質的に債権とみられない部分の金額及び担保権の実行、金融機関又は保証機関による保証債務の履行その他により取立て等の見込みがあると認められる部分の金額を除く。)の100分の50に相当する金額
イ 更生手続開始の申立て
ロ 再生手続開始の申立て
ハ 破産手続開始の申立て
ニ 特別清算開始の申立て
ホ イからニまでに掲げる事由に準ずるものとして財務省令で定める事由
3.翌期に備忘価額1円まで損金算入
タックスアンサーNO.5320k脚倒れ損失として処理できる場合
一定期間取引停止後弁済がない場合等
次に掲げる事実が発生した場合には、その債務者に対する売掛債権(貸付金などは含みません。)について、その売掛債権の額から備忘価額を控除した残額を貸倒れとして損金経理をすることができます。
(1)継続的な取引を行っていた債務者の資産状況、支払能力等が悪化したため、その債務者との取引を停止した場合において、その取引停止の時と最後の弁済の時などのうち最も遅い時から1年以上経過したとき
(ただし、その売掛債権について担保物のある場合は除きます。)
なお、不動産取引のように、たまたま取引を行った債務者に対する売掛債権については、この取扱いの適用はありません。
(2)同一地域の債務者に対する売掛債権の総額が取立費用より少なく、支払を督促しても弁済がない場合
10年以上前に不渡りを出した取引先への売掛債権。不渡りを出した事業年度で半額を損金算入。翌期に「取引停止後1年以上かつ債務を弁済することが困難である」ことを理由に備忘価額1円まで損金算入。当期に取引先へ債権放棄通知を送付した。
■処理■
・貸倒損失の要件を満たすため、備忘価額1円は損金算入。
貸倒損失/破産更生債権
■法的根拠■
1.備忘価額1円を貸倒損失とした根拠
タックスアンサーNO.5320貸倒損失として処理できる場合
1.金銭債権が切り捨てられた場合
次に掲げるような事実に基づいて切り捨てられた金額は、その事実が生じた事業年度の損金の額に算入されます。
(1)会社更生法、金融機関等の更生手続きの特例等に関する法律、会社法、民事再生法の規定により切り捨てられた金
(2)法令の規定による整理手続きによらない債権者集会の協議決定及び行政機関や金融機関などのあっせんによる協議で、合理的な基準によって切り捨てられた金額
(3)債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その金銭債権の弁済を受けることができない場合に、その債務者に対して、書面で明らかにした債務免除額
2.不渡りに伴い半額を損金算入
●(手形交換所等の取引停止処分)
11−2−11 法人の各事業年度終了の日までに債務者の振り出した手形が不渡りとなり、当該事業年度分に係る確定申告書の提出期限(法第75条の2《確定申告書の提出期限の延長の特例》の規定によりその提出期限が延長されている場合には、その延長された期限とする。以下11−2−11において同じ。)までに当該債務者について規則第25条の3第1号《更生手続開始の申立て等に準ずる事由》に規定する手形交換所による取引停止処分が生じた場合には、当該事業年度において令第96条第1項第3号《貸倒引当金勘定への繰入限度額》の規定を適用することができる。
法人の各事業年度終了の日までに支払期日の到来した電子記録債権法第2条第1項《定義》に規定する電子記録債権につき債務者から支払が行われず、当該事業年度分に係る確定申告書の提出期限までに当該債務者について同条第2項に規定する電子債権記録機関(規則第25条の3第2号イ及びロに掲げる要件を満たすものに限る。) による取引停止処分が生じた場合についても、同様とする。(平10年課法2−7「十五」により追加、平14年課法2−1「二十六」、平25年課法2−4「二」により改正)
●貸倒引当金勘定への繰入限度額(法人税法施工令第96条)
法第52条第1項(貸倒引当金)に規定する政令で定める事実は、次の各号に掲げる事実とし、同項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、当該各号に掲げる事実の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一、二省略
三 当該内国法人が当該事業年度終了の時において有する金銭債権に係る債務者につき次に掲げる事由が生じていること(当該金銭債権につき、第1号に掲げる事実が生じている場合及び前号に掲げる事実が生じていることにより法第52条第1項の規定の適用を受けた場合を除く。)当該金銭債権の額(当該金銭債権の額のうち、当該債務者から受け入れた金額があるため実質的に債権とみられない部分の金額及び担保権の実行、金融機関又は保証機関による保証債務の履行その他により取立て等の見込みがあると認められる部分の金額を除く。)の100分の50に相当する金額
イ 更生手続開始の申立て
ロ 再生手続開始の申立て
ハ 破産手続開始の申立て
ニ 特別清算開始の申立て
ホ イからニまでに掲げる事由に準ずるものとして財務省令で定める事由
3.翌期に備忘価額1円まで損金算入
タックスアンサーNO.5320k脚倒れ損失として処理できる場合
一定期間取引停止後弁済がない場合等
次に掲げる事実が発生した場合には、その債務者に対する売掛債権(貸付金などは含みません。)について、その売掛債権の額から備忘価額を控除した残額を貸倒れとして損金経理をすることができます。
(1)継続的な取引を行っていた債務者の資産状況、支払能力等が悪化したため、その債務者との取引を停止した場合において、その取引停止の時と最後の弁済の時などのうち最も遅い時から1年以上経過したとき
(ただし、その売掛債権について担保物のある場合は除きます。)
なお、不動産取引のように、たまたま取引を行った債務者に対する売掛債権については、この取扱いの適用はありません。
(2)同一地域の債務者に対する売掛債権の総額が取立費用より少なく、支払を督促しても弁済がない場合
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