アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2018年11月08日

創作童話『ほんとはね』

IMG_1253.jpg



夜中に、「ウー、ウー」とうなり声がきこえてきました。

どうやら台所のほうからきこえてくるようです。

ぼくは、ふとんのなかで体がかたくなります。

「ウー、ウー」声のするほうへいってみたいと思うけど、体がうごきません。

つめたい汗がわきの下から背中のほうへ流れていきます。

とても気持ちが悪いです。

むりやり眠ろうとしたけど、気になって眠れません。

やだな…。

しょうがない、たしかめるか。



やっとのことで起きあがり、そろり、そろりと歩いて近づくと…うなっていたのは…冷蔵庫でした。

なーんだ、冷蔵庫か。ぼくはてっきり…ばけものがいるのかと思いました。

するとこんどは「ジョロジョロ。ジョロジョロ」という奇妙な音が聞こえてくるではありませんか。

お風呂のじゃぐちをちゃんとしめていなかったのかな?もう、お母さんたら。

そろり、そろり、まっくらなお風呂場へいってみると…。

じゃぐちはきちんとしめてありました。

「ジョロジョロ。ジョロジョロ」ふりかえるとトイレから灯りがもれています。

バッとドアがあいて老人がでてきました。

「ギャー!」「なーんだタカシ!おきとったかー」「なんだ、じいちゃんか…」ぼくはてっきり…。



ぼくがふとんにもどろうとすると「パーピー、パーピー」とへんな鳴き声がきこえてきます。

ついに、でた!とおもって、鳴き声のほうへ近づいていってみると…。

「パーピー、パーピー」ふすまの向こうからきこえています。勇気をだしてふすまをあけると…。

老婆がいびきをかいてねているではありませんか。

「なんだ、ばあちゃんか…」ぼくはてっきり…。

やれやれ、タカシがふとんに戻ると、ふとんのなかになにかいます。

「ひゃあああ!」ふとんをはぐと、猫のタマがニャーと鳴きました。

タマか…。

タカシはタマをだいて眠りました。



「はやくおきなさーい!」ぼくはすっかりねぼうしてしまい、お母さんに大声でしかられてしまいました。

けっきょくお母さんがほんとに一番こわかったようです。




(おわり)


※この物語はフィクションです。








kaneko10.jpeg


東京女子大学卒業。高校1年の時、経団連主催の感想文コンクール『アイズオンザプライズ』で金賞受賞。広告代理店のコピーライターを経て、シナリオの勉強をする。過去にTBSシナリオ大賞一次予選通過、ヤングシナリオコンテスト一次予選通過。







登録無料ですぐに利用可能!monokaはこちら





洋服・コスメをお得に買うなら「monoka」



この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8279026
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
ファン
検索
<< 2019年03月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
齋藤なつさんの画像
齋藤なつ
いつも読みにきてくださり、ありがとうございます。みなさんの大切な時間をむだにしないように一生懸命書きます。こうして毎日書けるのも健康だから。体を大切に、心も大切に、まわりの人も大切にします。
プロフィール
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。