TiddlyWiki5を使ってみる -メモソフトについての再考-
2015年11月25日
メモソフトについての再考
こんにちは、ハニービーンです。
以前こちらの記事で、メモを取るためのソフトについて検証し、CintaNotesの使い勝手の良さを紹介しました。
CintaNotesとFitzNOTEが便利なことは変わりないのですが、今回は別の視点からメモソフトを考えてみる必要があり、それに合ったソフトを探していました。
別の視点とは、他人と共同で使いやすいか、という点です。仕事かプライベートかにかかわらず、一人で使う分にはCintaNotesもFitzNOTEも申し分ありません。しかし、仕事で複数の人と共同で使う場合には、無理があります。
他人と共同で使いやすいメモソフトの条件
使い勝手の良いメモソフトの条件として、
・新規メモを作る時に、保存を意識しないで済むの4点を前回取り上げましたが、それは基本的に変わりません。
・ソフトの機能として、検索や整理をする方法が用意されている
・ソフト自体が軽量
・インストール不要でUSBで持ち運べる
そこに、仕事で共同使用する場合の必要条件を追加していくことになります。
編集画面と閲覧画面
誰かが作成したエクセルファイルやワードファイルを受け取ることは、仕事ではよくあると思います。
しかし、エクセルやワードの機能が、受け取る人にとっても必要な場合を除き、エクセルファイルやワードファイルをそのまま人に送るのは、個人的にはどうかと思います。
なぜなら、ファイルをエクセルやワードで開くと、出てくるのは「編集画面」であった「閲覧画面」ではないからです。
近頃はWYSIWYGが進んでいるので、編集と閲覧は区別されなくなる傾向にありますが、そもそも編集画面は他人に見せるためのものではありません。
例えば、経理から「このフォーマットに入力して提出してください」とエクセルファイルが送られてきた場合、受け取った側も、数字を入力するというエクセルの機能を使うので、この使い方はよいと思います。
しかし、「昨日の会議の論点を表にまとめました」と言って、表がエクセルファイルで送られてきた場合、受け取った側は「見るだけ」でエクセルの機能は必要なく、エクセルの編集画面を見せられるのは頂けません。この場合PDF等に出力すべきだと思います。
ワードに至っては、編集画面は印刷結果と比べて非常に見栄えが劣りますから、見せるだけの場合はワードファイルを送るのは避け、やはりPDFの方がよいと思います。
一人で作業する分には、編集画面だけでもよいのですが、他人と共有する場合は、閲覧画面があった方がよいです。デフォルトで閲覧画面が表示され、編集する場合だけ編集画面に入る、というのが理想です。
このような形態はWEBページやブログなど、ネット上では当たり前ですが、ローカル環境で使うソフトでそのような動作をするものは少ないと思います。メモ帳もエクセルもワードも、表示されるのは編集画面です。
CintaNotesはデフォルトが閲覧なので、そのような点からも優れたソフトだと思います。
機能性と手軽さ
仕事で使うとなると、メモと言ってもテキスト入力以外の機能も必要です。
個人的に必須だと思うのは以下のとおりです。
・ある程度のテキスト装飾ができる
・本文にローカルファイルへのリンクが記述できる
・文書全体を階層または目次で管理できる
機能が必要だからといって、高機能なグループウェアなどは、とてもメモソフトの延長と言えず対象外です。
簡単に始められて、いらなくなったらやめられる、という手軽さは、実現性という点で大事なことです。
これまでの条件を整理すると、以下のようになります。
・新規メモを作る時に、保存を意識しないで済む
・ソフトの機能として、検索や整理をする方法が用意されている
・階層管理または目次の作成ができる
・本文内にローカルファイルへのリンクを記述できる
・デフォルトで閲覧画面が表示され、編集画面もある
・ソフト自体が軽量
・インストール不要でUSBで持ち運べる
・サーバーや管理者を必要とせず、すぐに始められる
TiddlyWiki5
これまで見てきた条件に合うソフトとして、今回選んだのがTiddlyWiki5です。
TiddlyWiki自体はだいぶ以前からあるようですが、最近バージョン5になり、見た目も機能もかなり改善されたようです。
TiddlyWikiの特徴
TiddlyWikiはソフトというと語弊があるかもしれません。TiddlyWiki自体は「1つのhtmlファイル」です。
これをブラウザで閲覧するのですが、Javascriptを使って、ファイル自身にエディタ機能が実装されているのです。ファイル1つとブラウザだけで完結している、ブログシステムみたいなものです。
テキストベースのファイルですので容量も小さく、一つのファイルだけなので持ち運びも簡単です。記事の編集後に保存が自動でされる手軽さもとてもいいです。
TiddlyWikiの詳しい使い方についてはこの記事では紹介しませんが、TiddlyWikiはWikiの一種であり、リンクページ(ページのことをTiddlerと呼びます)を簡単に作っていくことができます。
一つのTiddlerを基に、関連する事柄をどんどんリンクTiddlerとして作成することにより、グループ内で仕事のウィキペディアを作るイメージです。
こちらからダウンロードできます。http://tiddlywiki.com/
英語でいろいろ書いてあって、分かりにくいかもしれませんが、一番簡単に使い始める方法としては、ダウンロードした「empty.html」を「empty.hta」にリネームすればすぐ使えます。
実際に少し前から仕事で複数の人と共同で使っていますが、なかなかよい感じです。時間が経つにつれて、内容が増えていくのが何と言っても快感ですね。
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