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Windows10 TP アップグレードインストールをVHDブートで安全に試す (1)

2015年04月08日

pic0055.jpg

Windows10 TPで動作確認がしたい


こんにちは、ハニービーンです。
Windows10テクニカルプレビュー(Win10 TP)も、日本語版が出たことですし、そろそろ試してみたいと思います。
こちらのマイクロソフトのページからダウンロードできます。


「今すぐアップグレードを開始」をクリックすると、現在のOSを更新してのインストールになるので、それはやめておいて、ISOファイルのダウンロードをしてみました。

近頃はVHDブートを使えば、現在の環境を安全に確保した上で、手軽にインストールできるようですので、その方法でやってみたいと思います。

Win10 TPをどのようにインストールするか


ところで、VHDブートに関する記事をネットで見てみると、Win10 TPを新規インストールする方法ばかりです。

新規インストールですと、それだけではOSの操作を試すぐらいしかできません。

今使っているハードやソフトが使えるか確かめるには、ソフトやドライバーを全部インストールする必要があり、メーカーがプリインストールしたユーティリティーも含めると、あまりに面倒です。

主目的が互換性の確認の場合は、新規ではなく、アップグレードインストールをしたいところです。

img55_10.jpg

また、VirtualBox等の仮想環境では、地デジチューナーなどハードウェアの動作確認が十分できないので、ネイティブブートにもしたいですね。

現状のWin8.1を、そのままアップグレードするのが、動作確認には一番よいのですが・・、メイン機で行うのは少し気が引けます。

そこで、現状のコピーVHDを作り、VHDブートして、それをWin10 TPにアップグレードする、という方法なら、安全かつ、ハードウェアもソフトウェアも完全な動作確認ができるはずです。

というわけで、こういう方針で進めたいと思います。
・現状のコピーVHDを作成する
・それをVHDブートする
・VHDブートした環境に、Win10 TPをアップグレードインストールする

現状のコピーVHDを作成し、VHDブートできるようにする


システムイメージバックアップと、VirtualBoxと、bcdboot を使ってやってみました。

現状のコピーVHDの作成

まず、現状のシステムイメージバックアップを行います。

これは備えのバックアップのためではなく、作成したシステムイメージを使ってVHDを作成することが目的です。

今回は、数日前に作ったばかりのシステムイメージがあったので、それを使いました。

システムイメージバックアップのフォルダの中を見てみます。
img55_01.jpg

いくつかディスクイメージが出来ていますが、ファイルサイズからして、下から2番目がC:ドライブのイメージファイルでしょう。

これをマウントします。
img55_02.jpg

動作に不要なユーザーファイル等を削除し、ディスクの使用量を減らします。
img55_03.jpg

使用量は40GBくらいになりました。
img55_04.jpg

これなら、現在のハードディスクにコピーを置けそうです。
img55_05.jpg

残念ながら、このディスクイメージファイルをこのままVHDブートに使うことは出来ません。

ディスクの使用量は40GB程度ですが、最大サイズが250GB以上あります。

VHDブートする時に、この最大サイズまで、物理HDDに空きがないと起動できないのです。

もとのディスクのイメージコピーなので、その最大サイズ分空きがあるわけありません。

そこで、使用量の40GBよりやや大きい、空のVHDを作って、そこに中身をコピーします。

70GBの固定容量VHDを作成し、初期化してGPTディスクにしておきます。
img55_06.jpg

以前も使った、MiniTool Partition Wizard Freeの出番です。
img55_07.jpg

システムイメージがDisk4、空のVHDはDisk5になっています。
img55_08.jpg

それぞれ先頭の128MBのパーティションは、システム予約領域なので無視します。

Disk4の2番目のパーティションを、右クリックし、コピーをクリック。
img55_09.jpg

Disk5の2番目のパーティションにコピーします。
img55_11.jpg

Copy the partition with resize で、使用量より大きければ、元より小さいパーティションにもコピーできます。
img55_12.jpg

時間のかかる作業なので、気長に待てる時間帯に行った方がよいでしょう。
img55_13.jpg

VirtualBoxでVHDを起動する

できあがったVHDを、VirtualBoxを使って起動させます。

このステップを省いて、いきなりVHDをネイティブブートさせると、起動ドライブがC:ドライブにならないで、ドライブレターがずれる、というトラブルが起きて、失敗します。

なお、VirtualBoxの使い方そのものに関する内容は、この記事では省略します。

作成したVHDは、OSパーティションだけで、システムパーティションがないので、このままではVirtualBoxで起動できません。

そこで、システムパーティション用にもう一つ、300MBくらいのVHDを作ります。
img55_14.jpg

完了したら、VHDをアンマウントします。

次に、VirtualBoxに、300MBのVHDが先になるように両方のVHDをマウントし、DVDドライブにWin10 TPのインストールisoをマウントして、起動します。
img55_15.jpg

余談ですが、Win10 TPのインストールディスクは、作っておけば修復ディスクとしても使えますね。

DVDから起動したら、コンピューターを修復する、に進みます。
img55_16.jpg

トラブルシューティング>詳細オプション>コマンドプロンプト、を開きます。

Diskpartコマンドで、300MBのVHDの方に、ブート環境を作ります。
diskpart
list disk
select disk 0
convert gpt
create partition efi size=260
format quick fs=fat32 label="SYSTEM_DRV"
assign letter="s"
img55_17.jpg
S:ドライブにしました。

他のボリュームのレターも確認します。
list volume
img55_18.jpg
OSパーティションがC:です。

Diskpart を終了して、ブートエントリーを作成します。
bcdboot c:\windows /l ja-jp /s s:
img55_19.jpg

Exit と入力してコマンドプロンプトを終了し、「続行」を選択して起動します。
img55_20.jpg

デバイスを準備しています、と表示され、起動に少し時間がかります。
img55_21.jpg

仮想マシンのため、画面の縦横比が違いますが、ちゃんと起動しました。
img55_22.jpg

起動を確認したら、仮想マシンを終了します。
img55_23.jpg

VHDをネイティブブートで起動する

今度は物理ディスクの方に、ブートエントリーを作成して、ネイティブブートします。

VHDを、ディスクの管理からマウントして、ドライブレターを割り当てます。
img55_24.jpg
F:ドライブになりました。

コマンドプロンプト(管理者)を起動します。

最初に、現在のブート環境をバックアップします。
bcdedit /export "c:\bcdbackup"
img55_25.jpg

C:にbcdbackupというファイル(拡張子なし)ができたことを確認します。
img55_26.jpg

VHD用のブートエントリーを追加します。
bcdboot f:\windows /l ja-jp
img55_27.jpg

ブートメニューに表示される名前を変更しておきます。
bcdedit /set {default} description "VHD_Boot"
img55_28.jpg

ディスクの管理からVHDをアンマウントして、PCを再起動します。

再起動すると、今まで表示されなかった、ブートメニューが表示されます。
img55_29.jpg

VHD_Boot の方を選択して起動します。

ちなみに作業時の壁紙はこのネコですが、
img55_30.jpg

システムイメージバックアップを取った時のデスクトップ(白黒のネコ)で起動すれば成功です。

白黒のネコのデスクトップが起動しました!
img55_31.jpg
成功です。

これで、現状と、その数日前の分身との、デュアルブート環境になりました。

次に、この分身を Win10 TP にアップグレードしていきますが、続きは次回に。


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posted by ハニービーン at 22:56 | 使い方
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