2019年03月26日
着々と進む中国の蛮行 〜ムスリム弾圧〜
ウイグル人の次は回民、習政権のムスリム虐殺は続く
2019年03月23日(土)15時10分 NEWSWEEK
<新疆ウイグル自治区は「宗教の中国化」先進地域? 毛沢東を救ったイスラムの民を襲うジェノサイド>
100万人ものウイグル人とカザフ人を再教育センターに強制収容した新疆ウイグル自治区は、今や中国で「先進地域」の地位を獲得したらしい。
全国人民代表大会(全人代)で3月5日、李克強(リー・コーチアン)首相が習近平(シー・チンピン)国家主席の「宗教の中国化」路線を強調。その翌日には、内陸部の寧夏回族自治区幹部が「先進地域」に倣えと発言した。
イスラム教の「中国化」の下、「テロリスト予備軍」ウイグル人を「善良な中国人民」に改造しつつあると評価され、晴れて「先進」の栄冠を手にしたのだ。
現地では聖典コーランの誦読(しょうどく)が禁止され、携帯電話からイスラム関連アプリの削除を義務化。オアシスのウイグル人村落に漢民族を送り込んで雑居を進め、漢民族の幹部たちはウイグル人の家々に「進駐」。豚肉食を強制し、母語による会話を禁止する。家族同士がウイグル語で会話すると、「漢民族の悪口を言い、祖国分裂をたくらんでいる」と疑われる。
強制収容所内のウイグル人たちも「再教育」後、順調に出所できるわけではない。彼らは数百〜数千人単位で中国内地の陝西省や東北の黒竜江省などに強制移住させられている。
母語の禁止や強制移住といった民族・宗教集団の破壊は、ジェノサイド(集団虐殺)として国際法で禁じられている。その根拠となるジェノサイド条約は国連で48年に採択され、当時の中国政府も署名した。しかし、中国はこの条約をずっとほごにし、少数民族の生来の権利を保障しようとしなかった。
こうして新疆ウイグル自治区の「先進的」経験は今や、中国全土に拡大。最も熱心に導入し、学んでいるのは寧夏回族自治区だ。同自治区の人口700万人近くのうち約35%が回民という、イスラム教を信仰する民族で占められている。
回民の「回」はイスラム教を指す古い表現「回教」に由来し、49年の中華人民共和国の建国後は回族と呼ばれるようになった彼らは、中国語を母語とするムスリムだ。
ここでも国際法違反を堂々とやる中国だ。
民度の低さには、あきれるばかりだ。
49年の建国後、共産党は回民に「回族」として寧夏で文化的自治は容認したものの、イスラム信仰に対して一貫して厳しい弾圧政策を採ってきた。50年代には回民知識人とイスラム教指導者を大量粛清し、地元教団を解散。66年からの文化大革命中には豚の飼育を強制し、モスクを破壊した。
習政権の今、寧夏回族自治区ではアラビア語の「ハラール」看板やモスク(イスラム礼拝所)上のドームが撤去。代わりに中国国旗が掲げられている。全ては新疆に学んだ結果、と同自治区の幹部たちは豪語する。
ジェノサイド条約も守らない共産党は、確実に時計の針を「後進」させているようだ。
<本誌2019年03月26日号掲載>
この現代に、こんな国が存在することにゾッとする。
自己中が金を持つと、碌なことをしない。
カザフ人2000人の中国大量出国は、ウイグル人抹殺の予兆なのか
2019年01月26日(土)13時40分
<毛沢東の策謀で露と消えた東トルキスタンの夢――「夷をもって夷を制す」分断策が逆に民族意識に火を付ける>
昨年12月、中国当局は出国を希望する国内在住のカザフ人約2000人に対し、隣国カザフスタンへの移住を許可した。今後は中国国籍を離脱し、カザフスタン国籍取得と定住手続きが始まると、カザフスタン外務省は事実を認めているという。
カザフ人の出国を許したのは中国新疆ウイグル自治区で進められている苛烈なエスニック・クレンジング(民族浄化)に対する国際社会からの批判をかわすためだろう。中国当局は100万人を超えるウイグル人を「再教育センター」と称する強制収容所に閉じ込めて弾圧。同時に無数の漢民族を入植させて、「ウイグル人なき東トルキスタン」を創出しようとしている。
トルキスタンは中国とソ連によって、東(新疆ウイグル自治区)と西(カザフスタンなど中央アジア)に分割統治されてきた。東トルキスタンにはウイグル人と共にカザフ人も多く住む。同じトルコ系でもウイグル人がオアシスに定住し商売を営む一方、遊牧民の歴史を誇るカザフ人には尚武の気風がある。
農耕民の漢民族は遊牧民のカザフ人が苦手なのだろう。ウイグル人に対してはその言語や文化の抹殺を断行しつつカザフ人には少し手を緩めて、同自治区内で両者の分断を図っている。
中国の歴史を見ると、王朝の崩壊は、ほとんどが民衆の決起だった。
国際社会より、この民衆蜂起を恐れているはずだ。
独立協議前に謎の墜落
中国が両民族の結束を恐れるのには理由がある。44年、中華民国の統治下にあった東トルキスタンで、カザフ人はウイグル人やモンゴル人と連携して蜂起し、東トルキスタン共和国を建国。モンゴル政府は独立ないしはソ連加入を目標とする東トルキスタンを側面から支援し、中国に対抗する共同戦線を組んだ。
その後、中華人民共和国建国を控えた49年8月、東トルキスタンの指導者たちは毛沢東から独立問題の協議に招かれた。だが中国への途上で、なぜか飛行機が墜落して全員死亡。東トルキスタンは崩壊し、中国に併呑された。いつの時代でも、陰謀の張本人は最大の利益を得た者に限られる。中国が不名誉な手法で東トルキスタンを併合した事実をカザフ人は忘れない。
新疆ウイグル自治区となった東トルキスタンでは「夷をもって夷を制す」、つまり少数派カザフ人をもって多数派ウイグル人を牽制する政策を実施した。同自治区北部にイリ・カザフ自治州を設置し、ウイグル自治区の分断統治を図ったのもその1つだ。
そうしたなかで62年、自治州に住むカザフ人とウイグル人は中国政府が強制する人民公社の公有化と遊牧民の定住化政策に反発し、大挙してソ連側へ越境する事件が発生した。
中国は「ソ連の扇動で6万7000人が逃亡した」と主張したが、中国では既に人民公社制度導入で約3000万人が餓死するなど、大規模な逃亡が起きてもおかしくはなかった。ソ連は「12万人が保護を求めてきた」と説明したが、中国は自らの非を認めようとしなかった。
非を認めるような国ではない。
そうした歴史を踏まえれば、今回の報道からは、不屈なカザフ人を出国させてからウイグル人対策に徹しようという当局の狙いが見え隠れする。ただ、そのもくろみがうまくいくとは限らない。ウイグル人は「カザフ人にはカザフスタンという、よって立つべき祖国がある」と理解することになるからだ。
ウイグル人は独自の民族国家を持たないからこそ、中国政府に好き放題に抑圧されているという現実を明確に認識するだろう。独自の民族国家を建国して初めて植民地状態から解放される、とウイグル人の覚醒は一段と進むに違いない。
中国政府がウイグル人を弾圧し始めた直後、カザフ人は自身に及ばないとみて冷淡だった。だが中国は今や新疆ウイグル自治区に住む他の民族、例えばモンゴル人や回族(中国語を母語とするムスリム)に対しても、民族教育や礼拝を禁止する弾圧を強化している。
カザフスタンに出国したカザフ人たちが中国での経験を国際社会に暴露していくだろう。やがて諸民族の反乱が一気に噴出してもおかしくはない。
<本誌2019年01月29日号掲載>
結局、中国は民衆蜂起で又、潰れる運命にあるのだ。
あの民族に「民主的な統治能力」など、あろうはずがない。
現在でも、他民族ではない漢民族の地方での暴動が頻発していると聞く。
さもありなん、である。
いつまで共産党の一党独裁が維持されるのか?
見ものではある・・・。
BY いいとこどり
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