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2023年05月25日

381番:アルト・ハイデルベルク(112)


アルト・ハイデルベルク(112)
𝓐𝓵𝓽 𝓗𝓮𝓲𝓭𝓮𝓵𝓫𝓮𝓻𝓰 CXII


−−−−−−−−−−−−【112】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

...........Käthie: I komm schon ! (Sie stützt die Ellbogen auf Lutzens Tisch.)
.......................Im Leben hab i kan wirklichen Prinzen gesehen. Aber den
.......................Kaiser hab i gesehen in der Wienerstadt. Lieb hat er ausgeschaut.

..............Lutz: (streng.) Weichen Kaiser ?

...........Käthie: Den Franzel. I bin nämli von Linz, von weit von dahier.

.............Rufe: Käthie !

........ .Käthie: Ja ! Ja ! Ja ! −Hat er blaue Augen ? Ist er groß ? I kann's mi
......................net vorstellen, wie er ausschauen wird.

.............Lutz: Aufdringliche Person !

Schölermann: (spring auf, hastig). Se. Durchlaucht ! (Man hört Wagenrollen.)

............Lutz: Wo ?!

.........Käthie: Marand Josef !!

Sshölermann: Er kommt !

............Lutz: Mal die Gläser da weg !

.........Käthie: Jessus die Schürzen ! Bind mir doch einer die Schürzen ab !
...................... (Rennt an die Hausthür.) Der Prinz ! Der Prinz !

............Lutz: Treten Sie zur Seite, Schölermann, so, −−Beide(stehen mie
.......................abgezogenen Hüten).


−−−−−−−−−−−−− (訳) −−−−−−−−−−−−−−−−

ケティー:すぐに行きますわ.
    (ケティーは両肘をルッツのテーブルについている)
    私ね、王子様になんてこれまでお会いしたことは一度もないのよ.
    皇帝様にだったら、ウイーンの街でお目にかかりましたわ.

...ルッツ:どの皇帝をだね?

ケティー:フランツェル皇帝様ですわ.実は私はリンツの出身で、ここからは
     とても遠いんですの.

...呼び声:ケーティー!

ケティー:はーい!−−殿下は青い目の方かしら? 背はお高くて?
.............どんな風なお方かしら?私、想像がつきませんわ.

...ルッツ:厚かましい女だ!

シェーラーマン:(慌ただしく飛び上がって)殿下様です!(車輪の音が聞こえる)

...ルッツ:どこかね?!

ケティー:まあ、大変!!

シェーラーマン:ご到着でございます.

...ルッツ:とにかくグラスを片付けなさいよ!

ケティー:あら困ったわ.このエプロン.誰か私のエプロンを
..............はずして頂戴!(戸口に向かって走る)王子様だわ、王子様!

...ルッツ:わきに寄ってなさい、シェーラーマン君、そうだ.ふたりともだ.
   (ふたりとも帽子を脱いで立つ)


−−−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−−

stützt: (3単) <stützen (他) @ [Aを] 支える 
       A[体の一部AをAに] あてがう、つく
der Ellbogen:(同尾式) ひじ
   die Ellbogen auf den Tisch aufstützen. / 机にひじをつく
* auf/stützen も[ひじなどを] つく、という意味です.
Im Leben hab i kan wirklichen Prinzen gesehen.:(ケティーのオーストリア訛り)
= Im Leben habe ich keinen wirklichen Prinzen gesehen.
= これまで一度も本当の王子様に会ったことがないのよ.
* 語感が私にはわからないのですが、ほのぼのとした感じだそうです.
Wienerstadt:Wiener Stadt をつづめたもの.Wienerはこのままで格変化しない.
ausgeschaut:(過去分詞) ausschauen [ドイツ南部、オーストリア] 〜のようにみえる
Lieb hat er ausgeschaut.:(ケティーのセリフ)= 皇帝様はお優しく感じのいい方でしたわ.
* ausschauen は通常、様態を表す形容詞を従えます.
streng:(形) 厳しい、厳格な、ここでは「そっけなく」と訳しました.
   (理由)streng にはその意味もあり、ルッツはケティーを目ざわりに思って
       いるようだから.
I bin nämli von Linz, von weit von dahier.:(ケティーのオーストリア訛り)
   Ich bin nämlich von Linz, weit von da hier.
実は私はリンツの出身で、ここからとても遠いんですの.
I kann's mi net vorstellen, wie er ausschauen wird.:(ケティーのオーストリア訛り)
I kann es mir nicht vorstellen, wie er ausschauen wird.
   どんなふうなお方か、私、想像がつきませんわ.
vorstellen:(他)@紹介する、A想像する、思い浮かべる、B発表する
ここではA想像する、思い浮かべる sich3 + Akk + vorstellen
aufdringlich: (形) あつかましい、押しつけがましい、
Aufdringliche Person !:(ルッツのセリフ) あつかましい女だ!
   Person(f) は「人」以外に「女」とか「女の子」という意味があり、
   この場面のように、嫌悪感が伴う場合は、こちらの意味になることが
   多いようです.(逆に好感を持ったときにも使います)
   eine reizende Person チャーミングな女の子
   eine leichtfertige Person 軽はずみな女
auf/springen:(自/s) 飛び上がる
hastig:(形) 大急ぎの、性急な
die Wagenrolle:(nタイプ) 車輪の音
Marand Josef :(間投詞) Maria und Josef の訛りで、驚いたときの声
      わあ、大変!
Mal die Gläser da weg !:グラスを片付けろ!
mal は命令文に添える副詞で、意味は「おいちょっと」「ねえってば」
   「ほら〜しなさいよ」.この文に動詞はありませんがweg が「かたずけ
   て」という意味の副詞.
da は直前のdie Gläser を修飾し、「そこのグラス」
   全体で、「そこにあるグラスを片付けなさいよ」となります.
   どのグラスかと言えば、ケティーが無神経にルッツの前に置いた複数の
空のビールジョッキ. 
Jessus die Schürzen !:わあ、どうしよう、エプロンを(したままだわ)!
ケティーの驚いたセリフ.Jessus はJesus の訛りで、驚いたとき、困ったとき
   になど出る声.そういうときに神の名が口に出る、ということは、「助けて」
   という気持ちがあるからでしょうか.
ab/binden (他) (Akkを) ほどいてはずす
   ケティーのセリフ、Bind mir doch einer die Schürzen ab ! の mir は
   奪格の3格と呼ばれるもので「〜から」と訳します.「私から」です.
   doch は「〜だってば」
einer は「誰か」
   全体で、「誰か私のエプロンをはずして下さいな!」
Rennt an die Hausthür:家の戸口に向かって走る.
   rennen an ~ には「〜に走ってぶつかる」という意味もありますが
   ドタバタ喜劇ではないので、ここでは単に「戸口に駆けこむ」
Treten Sie zur Seite:脇に寄りなさい.(zur Seite treten / わきに寄る) 
Beide:ふたりともだ.(ルッツが自分自身を入れてふたりともと言っています)
stehen mit abgezogenen Hüten:(ふたりとも)帽子を脱いで立つ


−−−−−−−−−−−≪文法≫−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

[mit + A+ B]:mit の後に単語が2つ以上来ると、それらが文構造を
もつことがあります.
@ mit + 主語要素 + 述語要素の構造: AがBであるところの〜
A mit + 述語要素 + 補語要素の構造: AをBにして〜
 ここではAの「帽子を」(A)+「脱いだ状態で」(B) 

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