中国語文法(2)
【2】
2)述目構造(動詞・形容詞 + 目的語)
「動詞+目的語」の文構造を「術目構造」と呼びます。
前回は、「主述構造」を学びました。
これは、「主語+述語」の文構造でした。
(〜はね、〜なんだよ) これが中国語の文構造の骨格です。
そのまま(主語、述語)と並べて発話しています。
きょうは、主語が脱落して述語の部分を、展開表現した形を学びましょう。
これは(〜を〜するんだよ)という文形式になります。
(お茶をね、飲むんだよ)これが hē chá(喝 茶)です。
喝(hē)は「飲む」という動詞。
茶(chá)は「お茶」という名詞で、これが「飲む」という動詞の
目的語になっています。
「飲む」という表現をさらに展開させるため、〜を飲む のところの 〜
に名詞(この場合飲むもの)を代入します。
「水を飲む」なら 喝 水(hē shuǐ)(ハー シュイ) です。
「術目構造」には「動詞+目的語」の構造のほかに
「形容詞+目的語」もありますが、それはまた次回。
きょうは、「動詞+目的語」を学びましょう。
(〜を〜するんだよ)という文形式でしたね。
「音楽を聴く」 「本を読む」
「 〜を〜する 」 作り出せば、星の数ほど作れます。
今すぐ星の数ほど単語を覚えられたらいいのだけど、
それは無理な話。とりあえず「音楽」と「聴く」と「本」と「読む」
を覚えましょう。
听 音乐
tīng yīnyuè
ティン イン ユエ
音楽を聴く
看 书
kàn shū
カン シュー
本を読む
「来る」という動詞を展開させましょう。
「〜を来る」とは言いませんから、これを展開させるには
「〜が来る」
となります。
「客が来る」
これなら文が成立しました。これは中国語では
来 客人
lái kèren
ライ カーレン
最後の「レン」は四声の抑揚アクセントはありません。
軽く添えるだけの軽声で発音します。
つまり、中国語というのは、「〜が」に相当する部分でも
目的語にしてしまう、とんでもない言語なのです。
何でも食べる猛獣のような言葉です。
雨が降る
下 雨
xià yǔ
「雨が降ってきた」という場合は、中国語では
「状態変化」を表す語「了」を添えます。
下 雨了・
xià yǔle
・ シャー ユーラ
あ、雨だ。(雨が降ってきた)
よく日本人が勘違いすることですが、了 は過去形ではありません。
状態変化です。
晴天だった空が変化して雨になる、これは状態変化ですので
下雨 に了をつけ添えます。
【まとめ】
「来」来る
「下」降る
などの自動詞は、中国語では他動詞として扱い、目的語をとります.
その目的語が、日本語の主語に当たる部分で多くは「〜が」と
訳します.
日本語で、私は「あなたが」好き.
という表現がありますが、これによく似ています.
「〜が」の部分が中国語では「目的語」になります.
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