ブッダのことば−スッタニパータ
生きもの の いずれ をも 悩ます こと なく、 また 子 を 欲する なかれ。 況 ん や 朋友 をや。 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩め。 三 交わり を し た なら ば 愛情 が 生ずる。
愛情 に したがっ て この 苦しみ が 起る。 愛情 から 禍 い の 生ずる こと を 観察 し て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。 三 七 朋友・親友 に 憐れみ を かけ、 心 が ほだされる と、 おの が 利 を 失う。 親しみ には この 恐れ の ある こと を 観察 し て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。 三八 子 や 妻 に対する 愛著 は、 たしかに* 枝 の 広く 茂っ た* 竹 が 互いに 相 絡む よう な もの で ある。 筍 が 他 の もの に まつわりつく ことこと の ない よう に、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
林 の 中 で、 縛ら れ て い ない 鹿 が 食物 を 求め て 欲する ところ に 赴く よう に、 聡明 な 人 は 独立 自由*を めざし て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩め。
四 仲間 の 中 に おれ ば、 休む にも、 立つ にも、 行く にも、 旅 する にも、 つねに ひと に 呼びかけ られる。 他人 に 従属 し ない 独立 自由 を めざし て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
仲間 の 中 に おれ ば、 遊戯 と 歓楽 とが ある。 また 子 ら に対する 情愛 は 甚だ 大 で ある。 愛しき 者 と 別れる こと を 厭い ながら も、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。四方 の どこ にでも 赴き、 害心 ある こと なく、 何 でも 得 た もの で 満足 し、 諸々 の 苦難 に 堪え て、 恐れる こと なく、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
出家 者 で あり ながら なお 不満 の 念 を いだい て いる 人々 が いる。 また 家 に 住まう 在家 者 でも 同様 で ある。 だから 他人 の 子女 に かかわる こと 少く、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。 四四 葉 の 落ち た コーヴィラーラ 樹 の よう に、 在家 者 の しるし を 棄て 去っ て、 在家 の 束縛 を 断ち切っ て、 健 き 人 は ただ 独り 歩 め。
もしも 汝 が、〈 賢明*で 協同 し 行儀 正しい 明敏 な 同伴者〉 を 得 た なら ば、 あらゆる 危難 に うち 勝ち、 こころ 喜び、 気 を おちつかおちつか せ て、 かれ とともに 歩め。
しかし もしも 汝 が、〈 賢明 で 協同 し 行儀 正しい 明敏 な 同伴者〉 を 得 ない なら ば、 譬えば 王 が 征服 し た 国 を 捨て去る よう に し て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
われ ら は 実に 朋友 を 得る 幸 を 讃 め 称える。 自分 よりも 勝れ あるいは 等しい 朋友 には、 親しみ 近づく べき で ある。 この よう な 朋友 を 得る こと が でき なけれ ば、 罪過 の ない 生活 を 楽しん で、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
金 の 細工人 が みごと に 仕上げ た 二つ の 輝く 黄金 の 腕輪* を、 一つ の 腕 に はめれ ば、 ぶつかり 合う。 それ を 見 て、 犀 の 角 の ようよう に ただ 独り 歩 め。
この よう に 二人 で いる なら ば、 われ に 饒舌 と いさかい とが 起る で あろ う。 未来 に この 恐れ の ある こと を 察し て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
実に 欲望* は 色とりどり で 甘美 で あり、 心 に 楽しく、 種々 の かたち で、 心 を 攪乱 する。 欲望 の 対象 には この 患い の ある こと を 見 て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
これ は わたくし にとって 災害 で あり、 腫物 で あり、 禍 で あり、 病 で あり、 矢 で あり、 恐怖 で ある。 諸々 の 欲望 の 対象 には この 恐ろし さの ある こと を 見 て、 犀 の 角 の よう に ただ 独り 歩 め。
中村 元. ブッダのことば−スッタニパータ (岩波文庫)
Buddha's Words-Suttanipata
Without her who bothers any of her creatures, and without her who wants a child again. The situation and Tomo. He just walks alone like her in the corner of the sword. Three: If you have fellowship, you will have affection.
Affection she therefore suffers from this. Observe the wrath of love and just walk alone like her in the corner of the sword. She has mercy on her best friend and friend, and when her heart is struck by her, she loses her interest. Familiarly, he observes this fear and just walks alone like a rhinoceros horn. His love book for Sanyako and his wife is certainly like * bamboo with wide branches * intertwined with each other. Just walk alone, like the horns of a bamboo shoot, so that the bamboo shoots do not cling to anything else.
Just as an untied deer goes to where he wants food in the woods, a wise man aims for freedom of independence *, and he just walks alone like a rhinoceros horn.
If he is among the four companions, he is always called upon to rest, stand, go, and travel. He aims for freedom of independence that is not subordinate to others, and he just walks alone like he in the corner of the sword.
Among his peers, he has play and joy. Also, the affection for the children is enormous. Although he is willing to part with his beloved one, just walk alone like the horns of a sword. He goes everywhere, is not harmed, is satisfied with what he has gained, endures all the hardships, is not afraid, and just walks alone like a rhinoceros horn.
He is a priest but still complaining. The same applies to those who live in a house. That's why she's less involved with other people's children, just walking alone like her in the corner of the sword. The fallen four-leafed man, like him in the Kovilara tree, abandoned her sign of the resident, broke the bondage of the resident, and the healthy man just walked alone.
If you have a "wise * co-operative and well-behaved companion", he will overcome all the dangers, and he will be delighted, and he will calm down and walk with him.
But he, if you do not have a wise, co-operative, well-behaved companion, like him the king conquers and abandons his country, as he in the corner of the sword. He just walks alone.
We really praise and praise the good fortune to have friends. He should be closer to a friend who is better or equal than himself. This he can get friends like he can, without him, he enjoys a life that is not sinful, he just walks alone like he in Rhinoceros Susumu.
A goldsmith finishes his work, he puts two shining golden bangles * on one arm, and he collides. Seeing that, he just walked alone, as he did in the corner of the sword.
If we were two people like this, we would have a talk and he would have a quarrel. Seeing this fear in the future, he just walks alone like he in the corner of the sword.
Indeed, Desire * is colorful and sweet, fun to the heart, and disturbs the heart in various forms of her. He sees this affliction in the subject of desire, and he just walks alone like he in Rhinoceros Susumu.
This is a disaster, a swelling, a sickness, a sickness, an arrow, and a horror to me. He sees this horror in the objects of various desires, and he just walks alone like he in the corner of the sword.
Hajime Nakamura. Words of Buddha-Suttanipata (Iwanami Bunko)
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