中国・深センGPD Technologyは、2018年末にネットワークエンジニア向けのUMPC「GPD Micro PC」を発表。米・ラスベガスで開催したCES 2019にも出展を果たした。
2月15日から4月16日まで、Indiegogoでクラウドファンディングを募る予定とされており、予価は299ドルだ。出荷は、最初の2,000台が5月第2週、それ以降は6月以降を予定しているのだが、株式会社天空の協力によりいち早く試作機を入手できたので、レビューをしていきたい。
ちなみに試作機の段階でもかなり完成度が高く、今からすぐに販売ができそうなレベルな仕上がりとなっているが、実際に販売されるモデルと外観や仕様に違いがある点が存在するかもしれないことを、あらかじめご了承いただきたい。
第3のファミリとなるGPD Micro PC。仕様を見ていく
GPD Micro PCは同社が展開するWindows搭載UMPCとして、「GPD WIN」、「GPD Pocket」に続く第3のシリーズとなる。コンセプト的には、GPD WINからキーボードの実用性を高め、ゲームコントローラを省き、フルサイズのシリアルポート、HDMI、Gigabit Ethernetといった、ネットワークエンジニアが日常的に使いそうなインターフェイスを追加したモデルとなる。
まずはスペックに加えて、実機からわかった採用パーツをおさらいしておこう。
【表】GPD Micro PCのおもな仕様
CPU Celeron N4100(4コア、1.1GHz、ビデオ機能内蔵)
メモリ 4GB(シングルチャネル LPDDR4/SK Hynix H9HKNNNCTUMUBR)
ストレージ 128GB M.2 2242/SATA SSD(BIWIN SSD)
液晶 1,280×720ドット6型(AU Optronics 017D8)
無線LAN IEEE 802.11ac(Intel Dual Band Wireless-AC 3165)
有線LAN Gigabit Ethernet(Realtek RTL8168/8111)
本体サイズ 153×113×23.5mm(幅×奥行き×高さ、突起部含まず)
重量 440g
リモートで別の機器を操作するための利用を想定しているためか、本機のスペックは控えめとなっている。CPUには先行する2シリーズのCoreプロセッサではなく、Celeron N4100(Gemini Lake、4コア/1.1〜2.4GHz、ビデオ機能内蔵)というAtom系の流れを汲むCPUを採用している。
また、メモリも8GBではなく4GBとなっている。採用されていたのはSK HynixのLPDDR4メモリ「H9HKNNNCTUMUBR」。1チップで容量4GBとなっており、シングルチャネル駆動であることが伺える。CPU-Zで確認すると、2,133Mbps相当で駆動していることがわかる。
ストレージはM.2/SATA接続のものだ。本体を分解してみたところ、試作機に搭載されていたのはBIWIN製のもので、DRAMキャッシュメモリも搭載しているため高速である。規格は2242なので、SATA接続であれば換装はできそうである。
無線LANモジュールはIntelの「Intel Dual Band Wireless-AC 3165」だが、有線LANのチップは表面からは確認できず、おそらく裏面に実装されているのだろう。このほか表面で確認できるのはITEのSuperIOチップ「IT8987E」、MHPCのGigabit Ethernet対応トランスファー「M3295NL」などである。
バッテリは3,100mAhのものを2つ重ねて実装している。バッテリには7.6Vと書かれていることから、並列で接続している可能性は高い。ちなみにバッテリの横に少しスペースがあり、ユーザーの工夫でなにか追加で内蔵できそうではある。
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