おはようございます。あるへです。
本日はこちら「テストドライブ アンリミテッド」、通称TDUのレビューです。
以前紹介した「FH2 F&F」でドライブ>レース、すなわち「観光系ドライブシミュレーション」に目覚めてしまったあるへが、本作もまた観光系であるというだけで、深く考えもせずに購入したタイトルです。
ドライブシミュレーターといいますか、レース系のゲームはほとんど触ったことのなかった私ですが、来る日も来る日も楽しくドライブできまして、実績は890/1000となりました。
続編である2が発売され、本作のオンラインサーバーは閉じておりますので、現在ではこの値が最高点となります。
率直に言えば、とても楽しいゲームでした。何より私にとっては未知の領域でしたので、新鮮さも手伝っていると思いますが、開放的なハワイ・オアフ島の全域を、愛車と一緒に走る感覚が素晴らしかったです。
本格派なレース系のゲームに慣れている方なら当然だと思うのでしょうが、初心者しかも免許も持っていない私のような人間には、エンジンスタートからいきなりアクセルを目いっぱい踏み込んで、タイヤを思いっきりきゅるきゅる言わせ、スピンしながら発進するとか日常茶飯事でした(笑)。
このアクセルやブレーキの踏み込み加減(トリガーの引き加減)を体で覚えこむまでが、結構大変で、また楽しい試行錯誤期間でした。
自分の操作が慣れていくにつれて、より早く、より美しく、より繊細に車を操れるようになっていくのが自覚できました。
シフトダウンしてからのドリフトは、操作が甘いのか、車の相性がよくないのか、イマイチうまくできませんが、とりあえずブレーキを用いたカーブはできるようになったと思います。
ただ単に道を真っ直ぐ走っていたとしても、前方を見てカーブの兆しや対向車の確認、左下のナビマップ、右下のスピードメーターと、けっこう目は忙しいですね。それだけに、NPC車をすいすいと追い抜かしぐんぐんとスピードを上げていくのは、ぞくぞくします。
観光系、ということで、本作は実在の島、ハワイのオアフ島をほぼ再現していまして(100%ではない)、車を駆って好きなところへ出かけることが出来るのが特徴です。残念ながらサーバーは閉じていて、終始ソロでのドライブでしたが、BOT操る架空のプレイヤーがそこらへんを走っていますし、一般の車も大勢走っているので寂しさは感じません。実績要件でもある道埋めを行いながら、のんびり走るのが気持ちよかったです。
この島、夜がないんですよね。
海外版のみですが、PSPやPS2でも発売されているところを見ると、おそらく容量的な問題で「夜」や「雨」がないのだと思いますが、視認性が落ちるという意味でも夜を削ったのは英断だと思いました。
ちなみに日中から夕方までの時間の概念はあります。
本作には明確な目的というのは特にないのですが、一応レースチャレンジやミッションという項目が多数用意されています。
タイムアタック、スピードチャレンジ、レースといったチャレンジについてですが、簡単なものからシビアなものまで幅広いのですが、若干難易度の差がきつい気がしました。簡単なものなら適当に用意した無改造の車で難なく勝てるのですが、チャンピオン級のタイムアタックとなると、ランク3まで改造したチューニング車ですら3秒程度しか余らないようなシビアなコースがいくつかあります。
運が良かったのか、私の腕が良いのか(見事に伸びた鼻です)、攻略wikiにて鬼門とされるタイムアタックも、それほど苦労しませんでしたが、このバランスはかなり秀逸だと思いました。一度でうまくいかなくても、何度かやり直してコースを覚えたり、ブレーキを踏むタイミングなんかを調整していると、思っている以上にタイムって縮むものなんですね。
タイムアタックは嫌いですが、少しだけ嫌悪感が薄まった気さえします。
(おそらく攻略wikiの解説は、無改造車前提での話かもしれません。ムルシエラゴとか使っていませんが、出場する車は毎回ランク3までチューニングしていました。全体的な性能がぐっと上昇し、物凄く使い勝手が良くなります。どうしても勝てない人のための救済措置のような公認チートのような印象を受けました。これがなかったら、たぶん私は投げ出していたかも。笑)
しかし、私にとっての鬼門は確かにありました。本作をプレイした多くの人も同時に苦しんだアレです。
そう、対向車。ついでに同乗者(笑)。
本作にはレース系のチャレンジとは別に、道端の人を指定位置まで送り届ける、短距離走の「トップモデル」と長距離走の「ヒッチハイカー」、指定の車を指定の位置まで送り届ける超長距離走の「トランスポート」と、あらゆる手段を使って品物を送り届ける「クーリエ」という4つのミッションが存在します。
品物配達のクーリエについては対向車にぶつかろうがコースアウトしようが時間内にたどり着けばいいだけですので、一番気が楽でした。代わりに暴れすぎて警察に捕まると悲惨なことになりますが。
次いで指定の車を、乗って送り届けるトランスポートミッションはお気に入りでしたね。とにかく制限時間がないので、気をつけて進めばいいのです。20km、30kmとかなり長い距離を走らされまして、あと2kmとかいう終盤になってちょっと擦っちゃったり道をはみ出ちゃうと徒労感がすさまじいですが、車の制御に慣れ、一般者の追い抜き方のコツを得たりすると、時速150〜180kmくらい飛ばしても割とすいすい走れるようになりまして、本当に観光、ドライブ気分でクリアすることができました。
(路肩走行は強力ですが、諸刃の剣でもあります。普段は安全を確かめて対向車線側から追い抜いたほうが楽でした。)
対して精神的にきつかったのが、同乗者を送り届けるトップモデルとヒッチハイクミッションです。
時間制限あり、コースアウト判定あり、衝突もNGと、速さと正確さが問われる難関揃いでした。間に合わなければ捨てゼリフを吐かれ、事故を起こしたり道を外れると嫌味を言われ、一部のキャラは無事送り届けても毒を吐かれ、ととんでもないワガママばっかりです。
何度、「いますぐこいつを対向車線に蹴りだしてやりたい」と思ったことでしょうか(笑)。
実績的には一つひとつのコースをパーフェクトで塗りつぶしていく必要はないのですが、せっかくなので私は挑戦しました。
この人員配送ミッションを全てパーフェクトでクリアすることで、得られる衣装もちょうど全て買い占められる、という按配ですね。
トランスポートやクーリエはもらえるのはお金だけなので、パーフェクトは完全に自己満足です。
とりあえず、楽なチャレンジで資金を稼ぎ、ランク3まで車をチューニングすれば難易度はぐっと下がるはずです。
初めはチューニングショップを見つけても入れない店ばっかりだったので、チューニング出来る車、出来ない車があるんだと思い込んでいましたが、なんのことはない、入る店を間違えていただけでした。各ショップで取り扱っているメーカーが違っていただけの話です。
スローインファストアウトなんて概念、初めて知りましたが、やってることは十分理解可能ですのでしっかり守れば、割と余裕です。
全長189km、オアフ島を一周し、所要時間は50分ほどのレースも存在し、初めこそBランク車で挑み、必至になって運転してましたが、Aランク車を手に入れ改造まで施すと、ライバル車はとっても弱く、対向車もいない広々とした道路をかっ飛ばせるのでお気に入りです。
それよりもこれに似た特徴を持つ、ミリオネアチャレンジ(200km、ゴールドカップは60分、対向車あり)というタイムアタックは厳しかったです。自分との戦いですよね。常にスピードメーターを確認しつつ、対向車を避けつつ、長時間集中せざるを得ない、と。今となっては良い思い出ですが、57分でクリアとか、思いのほか余裕はありませんでした。
おそらく本作は、フォルツァホライゾンや、ザ・クルーの原型になったようなソフトではないかと思います(私の思い込みですが)。スピードや正確性を求めるシビアなレースゲームとしての面も持っていますが、景色の良い島をのんびりドライブするシミュレーターとしての面も強く持っており、そのバランスがとても優秀な作品でした。
何度も申しますが、サーバーは閉じていてオンラインで走ることは出来ません(タイムの記録や閲覧は出来ました)。
車そのもののディティールや表現はとてもリアルで、エンジン音も素敵に五月蝿い(褒め言葉)のですが、破壊表現に関してはあえて抑えているようで、自車は傷一つ付きませんし、衝突したAI車の破損も控えめです。
同乗者の皮肉に満ちた台詞も、「暴力表現」を抑えるためにあえて悲鳴など明確な危険を匂わせるものではなくこの台詞にしたのかなと、勘ぐっているのですが。
メーカーイメージを大事にしつつ、車の持つ利便性と危険性を慮った上での配慮なのかな、と。
くぅー、うっとおしく目の前を蛇行する車や対向車に思いっきりロケランをぶっ放したかったのに!(それなんてGTA?)
とはいえ自分以外誰も走っていないゴーストタウンは寂しいですよね。実際の車道とは違って、抜いても抜いても必ず前を走る車が居るのはどうかとも思いますけど。
息抜きや程よい刺激を求めてプレイする価値は十分にあると思います。
P.S.
本作の家庭用・日本版はXbox360のみですが、続編TDU2はPS3でも発売されています。
あ、そうそう。些細なことですが、スタッフロールの出し方、演出の仕方に思わず笑ってしまいました。良いと思います!
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