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2015年07月04日

090.Robotics ;Notes

ROBOTICS;NOTES (通常版)



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ロボティクスノーツ」、通称ロボノのレビューです。
 カオスヘッド、シュタインズゲートに続く妄想科学アドベンチャーシリーズとして、多大な期待を寄せられ登場した三番目の作品です(現在では4番目、カオスチャイルドがリリースされています)。
 私もカオヘ、シュタゲ共に物凄く楽しみましたので、本作の発売も楽しみにしていたのですが、同時に「シュタゲを超えられるのか」と、不安にも思っていました。

Vita版Elite公式サイト

 本作は「拡張科学アドベンチャー」と銘打っており、その名の示すとおり、拡張現実をキーワードとしています。
 具体的にはVitaの機能などでお馴染み「AR」としての拡張現実。本作には前作のケータイから進化したipadのような端末を駆使して様々なことができるようになっています。

 メッセージをただ読み進めるだけじゃない、ツイッターのようにキャラたちの呟きに対して返事をすることで分岐を探したり、今見ているシーンをカメラで通して見る事でコレクタブルを探したり、地図を起動して周辺事情を調べたり……。
 本作が他のテキスト系ゲームと一線を画しているのは、こういった作中ガジェットを使用してたくさんの機能を能動的に使用出来る点で、こういった意味でもプレイヤーの側からゲームへと拡張させる意図が見て取れます。

 さらには1%の妄想、たった一つの奇跡が夢を現実のものとし、壮大な陰謀の渦中へと巻き込まれていく、ゲーム内での拡張現実。

 こうしたゲーム機能や、その用途を徹底的に考え抜き、前作を超えるリアルな体験を追究しようとする姿勢がありありと見て取れ、その取り組みは非常に評価しています。
 そしてその狙い自体はとてもうまくいっているとも思います。

 ただ、世間での評価は思ったほど高くありません。そして私も、「うーん」となってしまいました。
 原因はなんでしょうか。ストーリーが面白くない?
 たしかに、夢中になって食い入るように読み進めるタイプのテキストではないと思います。シリーズお約束の「陰謀」「どんでん返し」も、スケールが巨大で、前作前々作に感じた「身近さ」や「身近なIFから始まる妄想と科学の融合」およびストーリー展開が、飛躍してしまっている気がします。
 キャラクターにおいても、若干狙いすぎたり(個人的には気にしませんが)、3Dでのモーションが仇となり、イマイチ活かしきれていない印象も受けます。

 ですが、やはり一番の原因は前作シュタインズゲートの存在ではないでしょうか。
 前作が驚くほど面白く出来てしまったため、制作側のプレッシャーも、プレイヤー側の期待も否応なく大きくなってしまい、収拾がつかなくなってしまったのではないかと。
 そんな中でも、このクオリティまで高められた5pb.および士倉氏は、素晴らしいタフガイだと思いますよ。

 シリーズ物の後継作として見てしまうと、出来はイマイチなのかもしれません。しかし、一つのアドベンチャー作品として見ると、単なるメッセージ送りだけに留まらないアイデア溢れるガジェットや機能の数々、そしてこれを含み、ストーリーやキャラ、ゲームの仕様部分(3Dモデル)にまでテーマを浸透させている統一性、ゲーム体験としてのテキストゲーの中では抜きん出ているものがあります。
 間違いなく良質なゲームですよね。

 テーマに対しても、プレッシャーに対しても、今回は少しこだわりすぎた嫌いがあります。そうさせてしまったのは、プレイヤーである私たちなのですが、もう少し紐を緩めて、ほんのちょっとふざけてみて、リラックスして、わざとテーマから外れてみて、そんな雰囲気が出来ていたら、もっと良くなっていたかもしれません。

 現在、Eliteと名づけられた新しいロボノがVitaで発売中です。私は未プレイですが、公式サイトを見る限り、様々な手直しが図られたようです。
 どのように生まれ変わったのでしょうかね。

種子島観光協会タネカン
 :本作の舞台となった種子島のオフィシャルサイトです。



この記事へのコメント
やはり、ロボノに関してはキャラが肌に合わない、という人がききょーさん以外にもたくさんいるようです。
その中でも特によく名前が挙がるのが、「海翔」「あき穂」「フラウ」です。

私は個人個人の性格はあまり気になりませんでしたね。強いて言えば、昴があまり好きではない部類といえばそうなのですが。
どのキャラもきちんと芯を持っていますが、今回はややアニメのテンプレ寄りな芯の持ち方だった、ということでしょうか?
海翔も拓巳も倫太郎も、みんな自己中には違いないというのに(笑)。

拓巳のように内向的で自己完結しているわけでなく、倫太郎のように「妄想やお話」をクッションに置いているわけでない、リアリスティックな自我の押し通し方が受けなかったのでしょうか。そういう人こそリアルにごまんと居ますが、たしかにイラっとしますね。

は!? 気にならない=共鳴する部分がある=私も同類……。
ライバルキャラである昴が気に入らない、ということはやはり私も自分ルールを押し付ける部分があるのかもしれません。
Posted by あるへ at 2015年07月06日 01:02
この作品、私はそこそこ楽しめました。
ただ、情弱な私らしく、シュタゲ系統だということを知らずにプレイしていたのでしたが(笑)。
全体的にフェアな見方をすれば、
恐らく良作の部類には入ると個人的には思います。
シュタゲと比べてしまうと・・・。
残念!!


最初期段階で、個人的に肌に合わなかったのは、
キモオタ丸出しの某フラウ嬢の存在だったのですが、
こちらはプレイするに従って慣れてきたというか、
むしろ愛着が沸いてきた感もあります。


最後の最後、その直前まで馴染めないというか、
イラッとさせられ続けていたキャラは、実は主人公だったりします。
クールぶったスかした態度自体は、
別に「好きにしてくれ」って感じだったのですが、
周囲への対応というか、全体的な態度を見るにつけ、
リアルに隣にいたら、「こんにゃろー」と言いつつ、
幾度となく頭を8割くらいの力で引っ叩いていたと思われます(笑)。


最後の最後は普通にイイ感じになるのですが、
前半の失点と総合すると、やっぱり一緒にはいたくないタイプでしょうか(笑)。
この辺は性格の不一致ということで。
Posted by ききょー at 2015年07月05日 05:25
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