本日はこちら「ディグリーズ・オブ・セパレーション」のレビューです。
*2020/2/18 追記
どうやら本作のローカライズが為されたようですよ!
可もなく不可もなく、かな。
特別にこれが、この要素がすごく面白いってわけではないのですが、インディーゲーらしく全てのパズルに頭を使う余地があって、また、アクションではなく純粋なパズルできちんと勝負してきたところがなかなか好感を持てました。
大抵、こういったキャラクターの存在する「パズルゲーム」って、アクション要素を絡ませて「タイミングアクションパズルゲーム」になっちゃうんですよね。
その点、本作はタイミングを計る場面はあれど、その操作にプレイヤースキルを必要としないのでまったりじっくり考えられるのはとても良かったです。
ゲームオーバーや詰みもないですし。
逆に言えば、寒の力を持つライムと暖の力を持つエンバーは、そこに存在するだけで周囲に影響を与えており、本作はその境界を重視したゲームでもありますから、二人の立ち位置というのは重要なファクターになっています。なので、二人が目まぐるしく動いていたら混乱するし、本作のコンセプトにもミスマッチなわけですね。
ゲームの目的はシンプルで、その鍵となるスカーフを集めたりエリアに進入したりで頻繁にナレーションが入り、それがまた雰囲気の構築に一役買っているとは思うのですが、英語のわからない耳で聞いても、たぶん(笑)ゲーム説明に個人名を出すほど素晴らしいストーリーではなかったと思います……。
各ステージで境界線の扱いが異なるギミックが用意されている、というところは素直に感心しました。
他ゲーでいうところのアップグレードではなく、そのステージのみで使用できる特別なギミックで、その場限りなので後になって(今までのステージで培ってきた知識を総動員してあらゆる特殊能力を多角的に用いて難解なギミックを解くような)尾を引いたりすることなくさらさらと進めたのも良かったと思います。
割とキャラの動作や気持ち悪い慣性、ロープの物理演算などにクソゲー臭は残っているのですが、これがどうしてなかなか愛のこもった作品だと感じました。
値段としても、ボリュームとしても、やり込みに関しても、全てがそつなくまとまっていて、かつちゃんと人の手が入っていること、手作り感を感じられるゲームです。
んまぁ、綺麗で雰囲気的なゲームですが、印象には残り辛いかなぁ。それぞれ固有の能力を持つ”二人”と一括りにしないで、彼らを右に置くか左に置くかも考えなければならないのは斬新だと思うんですけどね。
↓とかいいつつ、熟考してる様子。私の頭もそろそろ老いたか……?
↓寒と暖だけでなくその「境界」をギミック化するのは面白いと思いました。このステージでは境界線上を歩いたり壁に出来たりする能力ですけど、他のステージでは一方がコートを着て一時的に自身の能力を消したりもできます。
私は鉄球のステージが面白かったです。
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