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2016年12月30日

282.Final Fantasy 零式HD

ファイナルファンタジー零式 HD



 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ファイナルファンタジー零式HD」のレビューです。
 ぜろしき? れいしき? どっちでもいいや。
 まずはこれを見てくれ。



 ファブラ ノヴァ クリスタリス(だっけ?)プロジェクトの一環で、もともと「アギト13」として本家FF13と一緒に開発が始まった作品です。
 現在絶賛発売中のFF15も、もともとはこのファブラ云々の繋がりで「ヴェルサス13」と呼ばれてました。
 同じ神話をベースにしているだけで世界観はまったく別物なんですが、導入が「ルシがパージでエボンがペリリウム」となるのは避けては通れないのかな……(エボンは関係ない、あと正しくはペリシティリウム)。
 ペリシティリウム朱雀とか芸名みたい。

 ただ、本作は一連の歴史を主軸においた構成なので、いつどこで誰が何をしていた、というつじつまをきちんと合わせています。
 まぁ、合わせてないFFとか無いと思うのですが、ストーリーを進め「朱の書」などで完備していくとわかりやすいようになっています。
 FF13でのオートクリップのようなもので、ストーリーやムービー以外にここで初めてわかる情報もあるので収集欲をそそられます(笑)

 非常にやり込み要素が豊富なので三周以上はプレイしないとこの書は埋められないでしょう。ちなみに実績解除だけならば一周だけで済みますが、物語の理解のためにも二周はすることを是非お勧めします。
 というか二周目から本番みたいな感じで、二周目以降解禁されるミッションが正規ミッションと入れ替わる形になるので(選択はできる)、実は二周目は一周目とは感覚がまったく変わります。途中まで一緒で最後ちょっと展開が違う、とかじゃなくて最初から全然変わります。
 この塩梅、さすがですね。

 ネタバレするとコードクリムゾンという闇に塗れたお仕事を正規ミッションの代わりに受けられる、というものなんですが、初めに「クリムゾン……その名に似合わぬ真っ黒なミッションさ」と脅されるのですが、そんな胸糞悪くなるようなミッションあったっけ? 割とまともで普通なミッションでした。
 どんな痛切な非情なミッションが待ち受けているかとわくわくしてたので、ちょっと残念です(笑)

 世界観やストーリーの観点ですと、上記のとおり、初めは意味不明な用語を連発されて戸惑うかと思います。ただ、朱の書やムービーを何度か見直したり、学院内に無数にいて、ストーリーが進むたびに全員のセリフが変わるNPC達の会話に耳を傾けていけば、自然と理解が進むことでしょう。
 そしてその中でNPCたちのことを知り、時間の経過に伴い激化する戦争によって命を落としたことを知ってしまったりすると、もう切なくて……。

 本作は表側である本家FFと対をなすように作られている気がします。
 そのため本作の世界観は陰惨で泥沼な戦争状態であり、人の命が非常に軽いです。
「光あれ!」っていう感じの本家FFに対して、こちらは同じ川で溺れている三人が一本の藁を奪い合って、水の中でもがきながら乱闘してる感じです。
 また本作独自の設定として「死んだ人間は忘れられる」というのがあってこの悲惨な世界感に拍車をかけています。
「俺たち親友三人組〜♪」みたいなNPCたちがいたとして、戦争に出て帰ってみると一人欠けてる……「俺たち最初から親友二人組だったよな? 他に誰かいたっけ」みたいな会話になってることがザラです。
 ゲーム内人物はもれなく忘れてるけど、プレイヤーだけはもう一人いたことを覚えているから辛い辛い。

「バハムート隊」格好いい響きですよね。バハムートを召喚するための小隊です。
 ただし、本作の世界観では、召喚=死です。軍神を召喚するには死ななければなりません。
「俺、バハムート隊に立候補したんだ。だって親友が手を挙げたのに、俺だけじゃあいってらっしゃいなんて言えないだろ」うわぁぁぁぁぁ!(泣)

 ゲームとしての観点ではやはり数字が絶対で、レベルが強いいつものFFですね。
 ただ、アクション要素はしっかりと生きており、「キル/ブレイクサイト」と呼ばれる独自のシステムが非常に面白いです。
 これのお陰で使いこなせば戦闘はサクサク進み、レベルの離れた強敵とも互角以上に渡り合うことも不可能ではないです。
 プレイアブルキャラも14人14色なのは結構なのですが、敵の構成やS.O.ミッションの関係上、遠距離攻撃キャラに軍配が上がるのが残念なところ。
 武器が違うのは勿論のことファントマを抜き取る時もそれぞれのモーションを採り、特に女子は巻き起こる風とスカートの問題にどう決着をつけるのかが性格が表れていて面白いです(笑) 尻を掻くなwww
 もう一つ言えばやり込み終盤は消費MP0のバフをつけて魔法連打ゲー、個性が死ぬところでしょうか。
 そこまで行き着くには結構な稼ぎを行わなければならず、よほど気を付けていないと二度と解放できなくなる歴史の4項目を、見事にスルーしてしまっていたことに二周目クリアの時点で気づいてしまい、一気にモチベーションが下がってしまいました。
 最難ダンジョンであるアギトの塔とか入ったこともないので気になりはするんですけど、動画見る限り魔法連打で強行突破なので、ちょっとこれ以上続けるかどうかは考え中……。

 でも世界観は好きだしBGMもすごく素晴らしいし、なんとなくプレイしてはやっぱり息が切れてすぐに中断って感じの今日この頃。

 さすがにムービーは綺麗です。顔にこびりついた血の塊とかかなりリアルです。が、実際のゲーム画面のグラフィックも見やすく綺麗になったとはいえもとがPSPですので何かと粗さは感じます。

 ちなみに元PSPゲームとしてCo-opモードがオミットされ、別の形で補完されています。
 本作はスクエニメンバーズみたいな連動報酬も別の形ですでに本編に組み込まれており、完全にソロゲーです。

 ちなみのちなみに0組メンバーの名前は全て数字の読みをもじっており、英語とスペイン語が混在しています。
 たぶんwikiとか調べれば載ってるかもしれないけど、自分で考えた感じこうなりました。

 エース → トランプのエース、1
 デュース → ドス、スペイン語で2
 (当初ディエスで10だと思ってましたが、終盤のムービーでエースと爆発しろ状態だったことや取説にもエースの次に紹介されているなどで2だと考え直しました。10が欠番なのか、とうに死んでいて忘れられてるのか、実は朱雀ルシ・シュユが10なのではないか、といろいろ考えましたが、なんだもっと単純だったのか。私のわくわくを返せ)

 トレイ → トレス、スペイン語で3
 ケイト → クワトロ、スペイン語で4
 (ゲーム内ケイトのスペルが頑張ればクワトロって読める)

 シンク → シンコ、スペイン語で5(セラに似ている)
 サイス → セイス、スペイン語で6
 セブン → その名の通り(ライトニングに似ている)
 エイト → 同上
 ナイン → 同上
 10番目は(0組には)いない
 ジャック → トランプのジャック、11
 クイーン → 同じく12
 キング → 同じく13

 正直よく考えたなぁ、と思います(笑)

 カトルで4分の1とか、シドで10倍とか、みんな数字に関する名前で統一されてたら面白かったけど、それだとちょっとふざけ過ぎかな。
 キンハーの13機関みたい(笑)

 誰々に似ている、声優の配役が似通っている、同じセリフが出てくる、などなどファブラ云々は神話以外にも共通のベースを持っているのでしょうか。
 とりあえず一区切りついた感じなのでレビューと相成りました。

攻略サイト

 ↓とある一風景。キルサイト(敵が無防備な瞬間。赤いマークは一撃必殺。黄色のマークは大ダメージ)がバシバシ決まって爽快です。





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