おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ファイナルファンタジー13-2(サーティン・ツー)」のレビューです。
昔、FF10が大ブレイクし、続編が決まったとき、そのタイトルは「10-2」でした。その時私は思いました。なんてすばらしいネーミングだろう! と。
当時のFF最新作はMMORPGであるFF11で、次に来るべきナンバーは12でした。10の続編として、そして次に来るべき数字は12、ということで「X-II」なのだと、感動したものです。
……あの感動を返していただきたい。
ただ安直に、10の続編だから10-2と。正式ナンバリング12は別にきちんと存在し、正史としては認めてもらえないとわかってがっかりしたものです。
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もちろん10-2も予約して発売日に購入し、全クリ。続くインターナショナル版も購入し、ヤドノキ(だっけ? 汗)の塔もクリアしました。
ローグライクなシステムはとても楽しかったです(チョコボの不思議なダンジョンとかやりこんでましたし)が、本編は常にコレジャナイ感に苛まれていました。おまけにユウナやリュックが英語を喋るのが更に違和感を加速させています(笑)
ただ、戦闘システムに関してはATBを復刻し、PS2のスペックに合わせた爽快な出来となったのは確かです(ドレスフィアが結構面倒だったけど)。
まぁ、正式ナンバリングタイトルに込める製作者陣の想いは毎回並々ならぬモノがありますし、そのために作られたストーリー、そのために作られたBGM、そのために作られたキャラクター、そのために作られた世界観等々、全てがそのために作られた特注品、オーダーメイドなわけですから、これらを流用して外伝を作っても、うまくハマらないのは当然と言えば当然の結果でもあるんです。
なので新キャラを出したり、新システムを投入して親和性を高めているわけです。
本作13-2も、そういった問題点があるのですが、楽しくないと言えば嘘になります。普通に楽しめました。
ストーリーを要約すると「お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん!」ということなんでちょっと胸やけしそうなんですけど、タイムスリップものとしても自分の中で賛否両論があったりします。
時代が数百年単位でぽんっと飛んでしまうので、栄枯盛衰の様を直に見ることが出来るのはちょっとした驚きでした。
13の思い出があって、ここはかつて魔物たちの徘徊する荒野だったのに、と思うとその繁栄ぶりに感動し、逆にさらにうらぶれた土地の様子に寂寥感を感じたり。
しかし反面、これらの隆盛没落には因果応報があり、ストーリーがあり、こうなるに至った流れがあるわけで、これらの繋がりをぶつっと切って飛んでしまうのは、なんだか時代の重みを感じないし、ツリー形式でエリアを切り替えるように時代を跳び交うのは、なんだか世界が狭くなってしまったように思えてなりませんでした。
ストーリーとしてはなんだか無理矢理続投が決まった少年マンガみたいですが、戦闘システムについては賛成の声をよく聞きます。
名称は変更されましたが操作やシステム的には13とほとんど変わりませんので前作の経験があるならさしたる説明も不要でさくさく戦えるでしょう。
相変わらずコマンド戦闘でありながらアクションゲームのように臨機応変に作戦を変更するのはクセになります。
また今回、戦闘キャラクターは二人しかいないのですが、三人目のメンバーとなるモンスターの能力如何で戦略や戦法ががらりと変わり、戦局を変え得る強力なアビリティはモンスター独自のスキルだったりと、本作の醍醐味がしっかり味わえる作りにもなっています(10-2インターナショナルのオマージュ?)。
他には、雪の降るエリアだとキャラの頭や肩に雪が積もって、吐く息も白くなって本当に寒そうで、ちょっと感動したのを覚えています。
逆に水の表現はちょっとがっかりかなぁ。海辺の町なのに濁っていて中が何にも見えないので13本編ほどグラフィックに力は入れてないのかな、と邪推してしまいました。
それからディスク容量ですね。13本編は4枚組の分厚いケースでしたが、本作はディスク一枚に収まっています。
ムービーのなんやかんやが大きく変わったせいですっきりまとめることが出来たかららしいです。
以上のように、前作に甘えまいとする挑戦心と、やっぱり前作の勢いや人気に甘えてしまっている部分がよく見えます。甘えざるを、というか頼らざるを、あるいは使わざるを得ない、という大人の事情もまぁわかっているつもりですが。
スクエニの良いところであり、悪いところですね。
全身全霊をかけて一つの物語の始まりから終わりまで練り上げたんだから、別に続編とか外伝とかいらないのに、と私はよく思います。
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