ゲームの感想と雑記と日記に考察もするかもブログ

「なんでこれ買ったん？」と言われた回数１位。
なんでと言われても、そんなもん、面白そうだからです。　
パッケージ、ご存じでしょうか？　いかにも悪そうなお代官様が、真顔で半分だけ写っています。これは手に取らざるを得ないでしょうが。そして値段が安かったので、迷わず買いました。
青紫がかった悪代官の横に、金色の文字で縦に悪代官。たるみきったいい感じのあご肉。これがバカゲーじゃなかったら、鼻からスパゲッティー食べてやりますよ。
では、当時を思い出しながら語っていきましょう。長くなりますよ、好きだもの！

１　濃厚な罠ゲー。
２　ネタがギリギリの一線をむしろ越えてる気がする。
３　お代官さま、ご準備を！　

悪代官とは、時代劇でよくあるように悪代官が不正をやらかすので、乗り込んできた正義の味方を金と罠と人海戦術で返り討ちにしよう、というゲームです。
基本的に、悪事→正義来襲警報→準備→返り討ちでゲームが進みます。悪代官自らが返り討ちに出来ればいいのですが、自分にとことん甘いメタボな中年にはまず不可能です。
終盤は強力な武器が手に入りますが、それでも接近戦にはとことん弱くなっています。火の出る刀を振って自分だけ燃え尽きるのも、たぶん燃えやすいからです。

自力が一番期待できない以上、罠と人が悪代官から正義の味方への有効な対抗策になります。
まずは罠です。岩が転がるもの、落とし穴、油壷など様々な種類の罠を組み合わせて使えます。罠単発では正義の味方の体力を削りきるのは難しく、終盤になるにつれてドミノのような正確さ、精密さが必要になると言ってもいいでしょう。私は茶運び人形と火でごり押ししましたが。

正義の味方には体力ゲージと精神ゲージがあり、精神力がみなぎっている状態では罠は効きません。なので精神力を削るわけですが、その方法こそが人海戦術です。
刀の錆レベルの有象無象をとにかく突っ込ませます。げんなりさせるわけです。力士も雇えますので、画面も正義の味方も暑苦しくて仕方なくなります。

正義の味方連中を罠やら何やらで返り討ちにするのがこのゲームの骨格ならば、肉付けは実写ムービーです。なんと、パッケージに写っている悪そうなおっさんが普通に登場します。
名前は、腹黒主水之助助兵衛（はらぐろもんどのすけ　すけべえ）。人々が想像する普遍的な悪代官像を形だけ濃縮した主人公です。ゲーム内での反応は、意外にも常識人。

悪代官の相方も登場します。悪徳商人の大黒屋金次（だいこくや　きんじ）、こちらも悪人です。ありとあらゆる悪い事を、悪代官名義で行います。お主が悪よのう。

二人は最初こそありふれた悪事を行っていましたが、ステージが進むにつれて江戸時代という枠すら飛び越えてしまいます。発売当時流行っていた陰陽師が、敵として登場するのは序の口です。新選組も大人数で登場しますからね。あのステージは罠が枯渇するかと思いました。

ネタ的にギリギリ、すれっすれなのも特徴です。願仏とか、白基地号とか。興味がわいた方は、一度遊んでみてください。ぶっとんだ設定か、時代劇が好きで色々こじらせちゃった方なら楽しめるはず！　
悪代官になって黄金色のお菓子を貰いたいと思っていた方は、もう運命です、明日ゲーム屋に探しに行きましょう。大黒屋がステージ毎にサービスしてくれますよ。「さぁびすにござりまする」

さて、長々と語りましたがこの作品、ネタバレ部分こそが肝です。語れなかった、語ってしまったらもったいない部分が一番面白いのです。そこの所がウケたのか、現在ＰＳ２では３作目まで発売されています。しかし、ＰＳＰの悪代官漫遊記は双六ゲームとなっており、別ゲーなので注意です。

それでは、また今度お会いしましょう、お代官さま。

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