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タイトルまんまの話。

旧共産圏の貧しい国々から腎臓を買い付け移植している現実を具体的に追う。

本当にこんなに密売腎臓が移植に使われているなんていささかショッキングであった。

腎臓に限った事じゃないが、提供者の数が圧倒的に足りていない。

患者にとっては生死の問題だったり、大変な苦痛を強いられる透析をしなくても済む事だったり、そりゃあもう喉から手が出るほど欲しいものであろう。

そこに「そこそこの金払ってくれれば手に入りますよ。」って話が転がり込んでくる。
それが街のチンピラ風情であれば一蹴する事もあろうが、よりによって医者からの情報提供だったりするからたちが悪い。

罪悪感や不安がかなり軽減されてしまい、喉から手が出るほど欲しかった腎臓を買うのである。

当然問題が無いわけじゃない。

人身売買で半ば強制的に摘出という、まるで漫画みたいな事はそれほど多くないにしても、あまり意味がわかっていないままに東欧の貧しい民が金欲しさに驚くほど安価に自らの臓器を提供している。

仮にも臓器を摘出するわけだから、万全の体制でなければ何かと問題があるが、裏ビジネスにおいてはそんな事しったことはない。

その後体調を崩し、働けなくなる人も続出している。

番組では移植をもっと普及させ、望む人に移植が行き渡るようにする事で密売を減らすと結んでいるが、そうそう単純なものでもないんじゃないかと思う。

この話はとりあえず親族間の移植の問題とは別で脳死者からの提供を増やすべきかどうかの話になる。

自分自身が死んだ後臓器が誰かに移植されるのは構わないが、家族ならどうかと問われれば一歩たじろいでしまうのだ。

ましてや自分の子だったら絶対拒否である。

これは単なるエゴなのか、尊重されるべき思いなのか。

その辺りもっとよく深く考える必要がある。

とりあえず身内が腎臓病になっても密売腎には手を出さないようにはしたい。



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