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BS世界のドキュメンタリーにて視聴

焼畑農業による森林破壊は今尚深刻な問題であり、様々な解決策が様々な場所で提案されているが、一向に解決へと向かわない。

その解決策の一つとして、「アレイクロッピング」という、木を植えてその間で作物を育てるという方法を提唱している学者に密着。

現地の農家や環境保護団体、国連関係者など、様々なところで関心を得ながらも資金集めに難航し、なかなか思うように浸透させられないという話。

焼畑農業は森林に火を付け、灰にし、それを栄養分として作物を育てる方法だ。

森林を焼いちゃう時点でもうダメだろって感じで、作品でも害以外の何者でもないというような印象を持つが、実はそうとも言えないらしい。

里山的に人が管理をする森林においては生態系の維持の為のリセット(不必要に増えた動植物を殺す)だったり、天然の栄養を循環させたりと、それなりにメリットはあるようだ。

問題なのは頻度である。

焼かれた森が再生するまでには時間がかかる。その時間をじっくり待てる頻度で行なう分には上記メリットの方が上回る。

しかし去年や一昨年焼いたばかりなのにもう別のところを焼くという事を繰り返すと、森の再生よりも焼かれるスピードの方が速く、森が失われてしまう。

欧米や日本などの先進国が農作物を輸入しまくるので、焼畑のサイクルは早まり続け、結果森林が減少している。

本来ふるさとである自分達の森を焼くなんてしなくて済むならしたくないだろうが、他に方法がなく仕方なくやっていると農民達は申し訳無さそうに言う。

他に方法が無いのは、農作物の販売価格が安いからだ。
他の方法ではコストがかかりすぎて採算が合わない。

またFTPの話にもなっちゃうが、こういう問題に無配慮でFTPを進めたら、ますます事態が深刻化してしまう。

単純な解決策は、消費側である欧米や日本が、高い価格で買い、その資金で持続可能な農法による農業を行なってもらい、ついでに森林維持をしてもら事である。

現実的になかなかそういう方向にならないので、焼畑並にローコストな持続可能農法として「アレイクロッピング」が提唱されている。

最適な種の木を選び、植え、剪定によって日光と栄養素を調整して育てるというもの。
作品では細かい利点と問題点には触れていないが、そうそう簡単にいくものでも無さそうだ。

それでも現地農民は反応しており、チャレンジしてくれている。

調べてみると南米だけでなく、東南アジアやアフリカでも実験が行なわれているらしい。

その土地土地で適した種や方法が異なり、今は「実験段階」と言うのが正しいようだ。

資金集めに難航する根本的理由はそこにあるように思う。

つまり結果が実証されていないものに金は出せないという発想。

それでもその前向きな実験にもっと関心と資金が注がれるべきではないかと思うのだ。

「農民がやりたいと言ってくれてるのに、種を買う資金が無いんです。」と訴える学者。
もどかしいったらありゃしない。

すくなくとも消費側の欧米、日本が実験規模位の資金援助(投資だってよい)をすべきなんじゃないだろうかね。

恐らくこの作品はそれが主張でその為に「焼畑=悪、アレイクロッピング=救世主」というわかりやすい作りに偏らせているのだと思う。

輸入された食品を買う際は少しこういう事にも思いを馳せた方がいい。

問題とそれに対する取り組みを知る事で世論が形成され、まず「この商品は○○農法で作られてます。」とかそういうラベリングが普及する。

そしてそれらを選択する事で、消費者が積極的に問題に関与する事になる。

まあフェアトレード商品ですらちっとも身近に無い日本ではなかなか遠い道のりですが。

ちなみに先に紹介した「僕の居場所はどこ?」に登場する子供達はこういう焼畑農家の子達も多い。

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