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2019年12月30日
[突撃検証6] -21
トイレを過ぎると長い階段がある



恐らく遊歩道に繋がっているはず



息を殺して階段をあくまで早歩きで進み続ける



何故走らないのか



まず一点目は音をたてたくなかったこと



まあ、今になって冷静に考えるとあんな輩に追い付く体力があるとは思えないんだけれども



二点目に私は本能的に走ると追いかけられる気がしたからである



動物は相手が背を見せて逃げると自分より弱いと思い追いかけてくる習性がある



人間も同じだと思う



私は幸い、異常な事態にいながら焦ることなく実に冷静に、かつ物事を的確に捉えられる状態にあった



本当は全力で逃げたかったんだけども・・・



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2019年12月30日
[突撃検証6] -20
!!!



次の瞬間私は早歩きでザキとつんくの元へ向かった



やばいやばい!


なんかやばいぞ!


雄輝
『ザキさん、つんくさん!!』


ザキとつんくの背中を押して左手の階段へ歩を促す


雄輝
『聞こえました?』


ザキ
『聞こえた。。ねぇ!なんかあの人…』



雄輝
『リアルに薬物かなんかやってるのかも』



ザキ
『いや、絶対そうだよ…』



つんく
『…』



あの男の言動は、医療関係の仕事をする二人の目にも正常とは思えなかったようだ



いや、職業云々関係なく当たり前か



夜中に一人公園で大声を出して笑い、急に叫ぶ人物が正常であるはずがない



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2019年01月27日
[突撃検証6] -19
内心苛立ちつつ、あの車を振り返ってみると、本当に侵入してきた


しかし先程私がいた所まで車を進めると再び停車した


雄輝
『何なんだよ一体…』


納得出来ないが、無視して歩を進める


その時だった


男の声
『ギャァーハハハハハハはーあははハハハははぁァァー!!!』


雄輝
『!!!??』


正気とは到底思えない異常な叫び声


男の声
『心霊ぇ写真ん!?心霊ぃ写真ん!?』


雄輝
『…何なんだこのアホは…』


関わるまいと私は振り返らない


しかし、ヤツは追い討ちを放つ


男の声
『なんやーーーア!!!』


男の声
『シタイでもあルかと思ったァアァーーー!!』


男の声
『ギャーハはハハハ…』


男の声
『アァァ゛ー!!!!!!』


私は一瞬止まって耳を疑った


一体…一体何を言っているんだコイツは…?


私は冷静になり考える


雄輝
『シタイ…?
 何がしたいのだ?
 シタイがある?
 死体がある?
 首吊り死体が?
 そんなに頻繁にあるものなのか?
 ないだろ…
 嫌だろそんなん…
 ニュースに出まくりだろ…
 そういえば今日の昼飯なんだったけ
 濃厚スープが縮れ麺に絡んだ北熊ラーメンだった
 で俺はこいつにどう絡めばいいんだ?
 そんな事言われて笑って返す奴などいないぞ?
 危険な奴なんだ
 こいつは
 あ、明日も仕事だ
 よし、帰ろう
 どうやって?
 出口は塞がれてるな?
 周りは森林と崖だな?
 そうか、わかった
 来た道からしか帰れないのだ
 ということは…?
 これは最悪の状況?』

2019年01月27日
[突撃検証6] -18
どうやらかなり広いようだ


遊歩道は公園を外回りに一周して造られている


そしてトイレも入口すぐ近くにある


遠く、ぼぉっと電灯のついたトイレが目視で確認できた


地図に見入りする私を置いてザキとつんくはトイレの方へ進む


先へと進む二人を横目に私は地図を見続ける


と、一瞬視界一杯に光が満ちたかと思うと、右手に何かが迫ってきた


さっきの四駆が公園入口に乗り上げてきたのだ


そのまま進むと私がひかれてしまう


入口は車両侵入禁止で、当然駐車場などは無い


雄輝の5m程先で停止する四駆


ヘッドライトをまともに受けた私は思わず顔をそらす


雄輝
『眩しいな…』


しかしこの車は私をあざ笑うかの如く


“プッ!”


と短いクラクションを鳴らした


雄輝
『まさかマジで入って来るつもりなんか?』


理不尽さに思わず睨みつける


またもや


“プッ”


と短いクラクション


これはどけという合図に違いない


仕方なく私は奥へつんく達の後を追い始めた

2019年01月27日
[突撃検証6] -17
雄輝とつんくの期待をよそに四駆は柵の前で止まっていた


ザキ
『なんかあの四駆下がってきてない?』


確かに、車が登り坂から後退してきている


ザキ
『こっちみてる?』


確かにこちらを伺っているように見えなくも、ない


ザキ
『あ、もしかして肝試しにここのトイレに行きたいのかな??』


雄輝
『あ〜なる程!そうかもしれませんね(それはない)じゃあ公園の中に行きましょう。』


一同は腰を上げ、公園の中へ向かいだした





突撃後の今になって思う、何故この時に帰っておかなかったのか、と





公園の入り口は、現在つんくの車を止めている駐車場と道路を挟んだ真向かいにある


つんくの話では公園内にもトイレがあるという


自殺があったトイレはそっちなのかもしれない


入口右手に地図を発見

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