2017年11月16日
静寂を求めて
最近、
頭の中がぐるぐると回っている。
頭の中が平和ではない。
考え事が多すぎるのか、
余計な気を使いすぎるのか、
それともうまく回転していないのか。
静寂を求め旅に出る。
その旅は片道40分ではあるのだが。
岩井の不動にやって来た。
昔からそう呼ばれていたが、
正式には、岩井の龍福寺である。
深い木々に囲まれ静かに佇む龍福寺は、
不動明王とその使いである制多迦、
コンガラを本尊とする寺だ。
弘法大師がここで不動明王を彫り
そしてそれはここに安置されている。
だから岩井の不動なのだ。
もうだいぶ昔の話になるが、
母が亡くなった時に
ここに初めてやって来た。
この場所から魂が昇っていくんだ、
と聞かされたことを思い出す。
あれから20年たち、
再び訪れてみると、
ここには静けさがあった。
本堂を左に見て小道を進むと、
別世界に入り込んだような気分になる。
心地よいせせらぎが聞こえてくる。
ここには静けさがあった。
水の音に誘われているかのように、
一歩一歩ゆっくり前に進んで行く。
心の中に清らかな風が入り込み、
そして、それは抜けてゆく。
小高いところに洞窟があった。
覗いてみたが
ちょっと怖いので、
入るのは止めた。
小道を進みぐるっと山を回ってみたら、
先ほどの洞窟の出口にたどり着いた。
なんだ、
近道用のトンネルだったのか。
トンネルの出口には祠がある。
何が祭られているのだろうか。
何かが出てきそうな、
そんな気配がする。
ここは人気もなくひっそりとしていた。
やはり何か怪しいものが出てきそうな
そんな空気が漂っている。
ひとりでいると少し怖くなってきた。
静けさを求めてやってきたのだが、
それも過ぎると返って怖い。
ここは後にすることにしよう。
湧水が流れる。
このせせらぎに魅了され、
しばらく佇ずみ、
そして目を閉じる。
そうだ、
後で録音機を持って来よう。
コンクリートの側溝では情緒がないが、
目をつぶると、
清らかな水の音が、
頭の中に広がってゆく。
小道の奥の方に滝がある。
流れの下には仏像が置かれ、
滝つぼの前には何かが祭られている。
ここも何か、空気が違う。
竹林の奥にはタイの仏像が
祭られている。
それはカメラの後ろに位置する。
この僧は多分、
弘法大師であろう。
入り口の掲示板の言葉。
「もったいない」
足ることを知る人は
幸わせ者だ
今の世の中を象徴するような、
お言葉である。
このお寺の森を開設する立て看板。
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