ネタバレ注意!
ロクでなし魔術講師と禁忌教典 14 富士見ファンタジア文庫 / 羊太郎 【文庫】 価格:724円 |
・次:15巻のネタバレ。
14巻 感想:ロクでなし魔術講師と禁忌教典 14巻の感想(新章・魔術祭典編がスタート!)
<魔術祭典が開催される!>
魔術祭典。それは世界的な魔術の競技大会です。この魔術祭典が数十年ぶりに開催されることがリック学院長より伝えられました。
「し、しかし学院長……魔術祭典は、北セルフォード大陸の主要国家であるアルザリーノ帝国とレザリア王国が冷戦状態になってから、もう何十年も開催されていなかったはずです! それがなぜ、今さら突然、開催されることに!?」
学院長:「アルザーノ帝国とレザリア王国……両国の関係改善のため、水面下でずっと尽力していたアリシア七世女王陛下の賜物じゃ。この平和の祭典に合わせて、両国の首脳会談も行われることになっておる」
この大会には、国内で魔術を学習している学生、つまりアルザーノ魔術学院、聖リリィ魔術女学院、そしてクライトス魔術学院から生徒を選抜して、大会に出場させることになりました。
<代表選手選抜会!>
グレンのクラスからはシスティーナ、ギイブル、カッシュ、ウェンディなどが代表選手候補にエントリー。
やがて聖リリィ学園とクライトス魔術学院から候補生がやってきて、3つの学校合同で代表者10名を決める代表選手選抜会が行われました!
もちろん聖リリィ学園からはフランシーヌとコレットも参戦。聖リリィで人気のグレン先生は女子生徒達に取り囲まれ、システィーナとルミアが女子生徒達を牽制するのでした。(いつものパターン)
<メイン・ウィザードになりたいシスティーナ>
選抜会を前に、システィーナの様子が落ち着きません。
グレン:「おい、白猫……お前、なんか妙に余裕なくねーか?」
ルミア:「ふふっ、先生。システィはメイン・ウィザードになりたいんです」
魔術祭典は各国がそれぞれ十名の選手を選抜して行われます。この十人のうち、一人がメイン・ウィザードで、残りの九人はその補佐をするサブ・ウィザードです。
ルミア:「先生。システィのお祖父様……レドルフ=フィーベル様。実は、彼が子供の頃……まだ、魔術祭典が普通に開催されていた時代……この魔術祭典のメイン・ウィザードに選ばれたことがあるんです。アルザーノ帝国代表として」
システィ:「メイン・ウィザードに選ばれた頃のお祖父様と今の私は同い年なんです。だから、私だって選ばれないと、いつまで経ってもお祖父様に追いつけない……そんな気がして。だから、私、今回の選抜会、全力で頑張ろうって、絶対に勝とうって、そう思って……」
彼女はメイン・ウィザードにどうしてもなりたい様子でした。
<皆の魔力値一覧>
選抜会本番で皆の魔力が測定されました。一番はシスティーナでしたが、彼女の幼馴染みであるエレン=クライトスの数値が異常に高く、皆が動揺するのでした。(ちなみにエレンは記述テストでも満点を叩きだします。このテストでは一問だけ回答不可能な問題がありましたが、それにもエレンは正解。グレンはエレンに不信感を募らせます……)
以下、皆の魔力。魔力容量(キャパシティ)をMP、魔力濃度(デンシティ)をAMPと表記(魔力容量:高いと沢山呪文が撃てる。魔力濃度:呪文の威力が上がる)
グレン先生:MP1865 AMP121
システィーナ:10820 195(誤表記ではありません。魔力容量5桁)
エレン9640 186(システィ程じゃないが、異常な数値)
カッシュ:1643 85
ウェンディ:2024 94
ギイブル:1950 145
コレット:2490 64
フランシーヌ:2510 62
ジニー:1620 83
リゼ(3年生の生徒):3240 125
ジャイル:2380 131
レヴィン(他校生):4200 160(かなり優秀)
リィエル:約6500 約180
<何度もやり直される世界>
エレンの元の魔力は、魔力容量900、魔力濃度40でした。
エレンはクライトス家のために、この選抜でメイン・ウィザードにならなければならず、時間を巻き戻す魔道具によって何回も選抜試験をやり直していました!
しかし何度やってもエレンはシスティーナには勝てず、エレンの神経は摩耗し、やがてシスティーナ以外の生徒にも負けるようになってしまいます。
エレンの異常な魔力は、何度も何度も選抜試験をやり直し、長い時間を経て身に付けたものでした。(エレン自身は前の記憶を持ったまま時間遡行できる)
グレンはとあるきっかけによってこの世界が何度も繰り返されている事を知り、エレンの祖父ゲイソンが黒幕であることが発覚!
ゲイソンがエレンに与えた<ル=キル時計>は、元々は神の一種だったものが時計に改造されたもので、その操作の権限はエレンではなくゲイソンが握っていました。
グレンとシスティーナは力を合わせてこの時計の破壊に成功!ちなみにその際、グレンはシスティーナに事の事情を一切話すことができませんでした。
グレンが、事情をシスティーナに話せないまま『選抜試験を棄権して<ル=キル時計>と戦う』ことをシスティーナに要求すると、彼女は迷わず選抜試験を諦めます。
祖父に対抗心を燃やし、どうしてもメイン・ウィザードになりたかったシスティーナですが、グレンを助けるために、(彼が事情を話すことが出来ない事も察して)迷うことなくグレンとの共闘を選んだのでした。
なお、時計の破壊に成功した後、時間が巻き戻り、エレンは記憶を引き継ぐことなく元の魔力に戻ってしまい、システィーナの勝利で選抜試験は終わりを迎えました。
(この後、おそらくシスティーナがメイン・ウィザードになれたと思われるが、文中で明確に書かれていない)
<フォーゼル=ルフォイ=エルトリア!>
<ル=キル時計>の謎などを解明してくれた学院の教授、フォーゼル。今回<ル=キル時計>の正体を解明するのに、グレンは彼に随分とお世話になりました。
彼のフルネームはフォーゼル=ルフォイ=エルトリア。あの『メルガリウスの魔法使い』や『メルガリウスの天空城』の筆者である、魔導考古学者にして童話作家のロラン=エルトリアの子孫でした!
(ロクでなし魔術講師と禁忌教典 14巻 ネタバレ)