国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)と名古屋工業大(名古屋市)は、振動で体のセンサーを刺激する装置によりその診断と改善ができる事を報告した。
高齢者の腰痛は骨や関節、腱、筋肉など、何処かが傷んで起きるものが大半で、多くは超音波やエックス線、CT などの検査で原因を推定する。
「唯、それでも原因が分からない人、薬でも治り難い人が一定数いる」と同センター整形外科の酒井義人部長は言う。
酒井さんらはその中に、足腰の位置や動き、方向について感じる動きの異常による腰痛が含まれる事を報告してきた。
全身には、筋肉の「筋紡錘」、腱の「ゴルジ腱器官」、皮膚の「マイスネル小体」、皮下や骨膜の「パチニ小体」などセンサーに当たる多様な「受容器」が張り巡らされ、これらが動く事は「固有感覚機能」と称される。
そこで得られた体の位置や角度、動きの情報が中枢神経に送られ、それに応じて自律的に体のバランスを取る。
「この固有感覚機能の衰えで筋肉の動きが遅れる事が痛みの原因になる」と酒井さんは見ている。
個々の受容器は特定の周波数の振動刺激に反応する特徴がある。
装置なしで固有感覚機能の衰えを知り、改善する方法はないか。
酒井さんは簡単なテスト二つと運動を紹介している。
テストの一つは椅子に浅く腰掛けて行う。
目を瞑って片足を前に上げる。
次にもう片足を最初の足と同じ高さと感じる所まで上げる。
目を開けて、両足の高さにずれがあれば問題だ。
もう一つは「足踏み」。
矢張り目を瞑ってその場で100回足踏みをし、終わった時に最初の位置から1m 以上動いていたらバランス感覚に問題がある。
改善の訓練として現在推奨しているのが「ぴったりステップ運動」だ。
両脚を揃えて立ち、踏んでも転ばないタオルや細紐などの目印を爪先に置く。
片足を一歩踏み出し、その足の爪先に接する様にもう一つの目印になるタオルや紐を置く。
最初の姿勢に戻り、前方の目印に爪先がぴったり接する様に足を右左、左右と踏み出す。
左右の爪先が揃う様に心掛けるのが大事だ。
左右各10回、1日5セットが推奨だと言う。
愛媛新聞 体から
固有感覚機能の衰えで筋肉の動きが遅れる事が痛みの原因になるらしい。
腰と脹脛に装着すると良いらしい。
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