飛行機の発明を思い出して欲しい。
飛行機の登場が戦争の在り方を変容させると当時、誰が想像しただろうか。
A I による軍事革命は、この事態と似ている。
将来、無人機(ドローン)の群れが制空権の成否を決する時が来るかも知れない。
兵器だけでなく、あらゆる軍事分野で転換が起きている。
「戦場」の概念も大きく変わる。
既に宇宙やサイバー空間に拡大し始めている。
多くの新興、民間企業が関与している。
A I による軍事革命を支えるのは、大量の情報と、その処理をするアルゴリズムだ。
ここに重大な懸念が潜む。
若し情報が間違っていたり、バイアスが掛かっていたりした場合、A I が誤った判断をする。
デジタルの情報拠点はサイバー攻撃の対象にもなる。
「両刃の剣」と言う認識が重要だ。
A I を使った偽情報やプロパガンダ映像が溢れ、何が戦場の真実かが分からなくなる皮肉な状況が発生している。
こうした情報の真偽を A I は適切に見分けられるのか。
人間による A I の統治、A I の信用性と言う哲学的、倫理的な課題が、私たちに突き付けられている。
シンガポールの南洋理工大准教授 マイケル・ラスカ 1977年、ドイツ生まれ。
著書に「軍事革新と小国家」(未邦訳)。 専門は A I と軍事転用。
愛媛新聞 視標から
人工知能( A I )兵器は戦争へのハードルを下げるらしい。
恩恵を受ける人の裏で損害を被っている人がいる。
技術がどれだけの利益と損害を、どの様な人達に齎すのかを考える事が重要らしい。
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