9人が立候補した自民党総裁選で、大きな争点として「解雇規制の緩和」が浮上した。
小泉進次郎元環境相が打ち出した一方、慎重姿勢を示す候補者もおり、所管する厚生労働省幹部も議論の行く末に注目する。
労働法の専門家は「拙速に緩和に踏み切るのは危険だ」と指摘する。
小泉氏は6日の出馬会見で「聖域なき規制改革」の一環として、労働市場改革の必要性を主張。
解雇が認められる要件を見直し、リスキリング(学び直し)や再就職支援を大企業に課する事で、成長分野への人材の流れを作ると訴え、来年には法案を提出すると踏み込んだ。
河野太郎デジタル相も、不当解雇された際に職場復帰ではなく金銭を支払う事で解決する「解雇の金銭解決制度」に言及して緩和の必要性を主張。
一方、林芳正官房長官は「不本意な解雇が一方的に自由にできる事が果たしていいのか」と否定的な考えを示し、加藤勝信元官房長官も「認めるには未だ早い」と発言した。
野党からは反対の声が上がる。
立憲民主党の代表選に出馬した野田佳彦元首相は「落選や解雇の心配がない世襲議員が気軽に物を言うなと思う」と批判。
共産党の小池晃書記局長は「弱肉強食で過労死が続出する社会になる」と問題視する。
批判が出る中、小泉氏は規制緩和のトーンを弱める。
或る厚労省幹部は「最初は驚いたが、その後の発言などから、解雇規制に関して如何言う案をイメージしているか分からない」と話す。
日本労働弁護団の佐々木亮幹事長は「抑々好待遇が見込まれる成長分野であれば、労働者は自ら流れていくので解雇は必要なく、解雇規制を見直したり緩和したりする必要はないのではないか。
緩和は使用者の権利を強化するもので、労働者にとって利益を生まない事を国民は理解しておく必要がある」と話した。
愛媛新聞 2024自民総裁選から
緩和は使用者の権利を強化する物らしい。
小泉氏は間違って理解しているのでは?。
総裁処か政治家に向かない様だ。