サイクル&フィットネス

「シングルスピードとピストバイク」

最近ロードバイクなどで走っているとまたピストバイクが多く走っている
なと思うことがありました。

よく見るとピストではなく、シングルスピードでシングルギアともよんだり
するのですが、どうやらこの「シングルスピード」が密かに流行ってきている
気配があります。

ですので今回は、この「シングルスピード」の記事を書いてみたいと
思います。


ですが「ピストバイク」と「シングルスピード」の違いが分かりにくいと
思いますので、まず「ピストバイク」の説明から始めたいと思います。

一時期は事故が多発して話題にもなりましたので、復習もかねて説明
いたします。

「ピストバイク」は競輪選手が競技に使っているスポーツサイクルで、
シングルスピードは外見は殆ど同じに見えるのですが競技に使う自転車
ではありません。


まずなぜピストバイクが流行ったのかという点を指摘したいと思います。

一つはそのスタイルで、基本はスチール、つまりクロモリフレームです。
ですがこのクロモリフレームはロードバイクと違って軽くありません。

その分頑丈になっていて乱暴に使っても壊れることはないですね。

それにギア(変速機)やブレーキといったコンポ類が付いていませんから、壊れる
ところがないのです。









とにかく無骨、頑丈がうりのスポーツバイクです。
その無骨なスタイルが「ピストバイク」が好きな若者には人気だったのです。

特にハンドルにバーテープを巻かないスチールの無骨さが魅力だったようです。

昔から「ピストバイク」は大学生を含めた若者に根強い人気がありました。
それは今でも変わりませんが、ある程度スポーツバイクに乗り慣れた人や
ロードバイク乗りはピストバイクを好みません。


このスチールのむき出しのハンドルにブレーキレバーを取り付けるのは
格好が悪いとブレーキを取り付けないまままま乗っていて人身事故が多発
して、一時期は「ピストバイク」が悪者扱いされるようになっていました。

市街地を走る時はブレーキをつけないと違法になりますから、注意してください。

もっとも多発する事故で有名になる前は、ふつうにブレーキなしのピストバイク
が走っていましたね。

ピストバイクはペダルとチェーンが直結されていて、ペダルを逆回転すれば
後輪も逆回転する構造になっているので、止まる場合はペダルを脚で踏ん張って
止めて後輪だけで止まる仕組みです。

ブレーキを装着する場合は、前ブレーキだけをつけるのがふつうです。

競輪は専用のオーバルコースを走るのでブレーキなしでも良いのですが、一般の
市街地を走る場合はどうしても急制動がききません。

これが事故多発の原因でした。

もっとも「ピストバイク」と「ロードバイク」の見分けが付かない人が殆
どで我々のようにロードバイク、特にクロモリロードバイクに乗る人間は
白い目で見られることも多くありました。

いつもこういう話題で迷惑するのは古くから乗り続けている人間なんです。

特にピストバイクはロードバイクと違って値段がとても安いので、若い人
でも購入しやすいという面があって、はやり廃りは多少あっても今でも根強い
人気が続いています。

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●シングルスピード。



この「ピストバイク」に対して「シングルスピード」というのは、
フレームに関してはピストバイクと同じでスチールです。

同じフレームだといっても良いと思います。

また殆ど同じようにハンドルもバーテープなど巻かずにむき出しですので、
ぱっと見ただけでは区別が付きません。


ブレーキは付いていますが、変速機であるギアはありませんから遠くから
見ると見分けがつかないですね。

ただピストと違ってペダルを逆回転させても後輪も同じように逆回転する
ということはありません。
いわゆるママチャリと同じで、ペダルを止めても後輪はそのまま回り続けます。

個人的には「ピストバイク」がほしいなら、「シングルスピード」を勧めて
います。


ピストもシングルスピードも一つのギアしかありませんから、長い坂道や
傾斜のきつい坂道では上っていけなくなるからです。

ある意味、脚力が必要なスポーツバイクですから格好良いから乗りたいと
いう方には無理が多いのです。
ロードバイクに似ていますが、ロードバイクよりもはるかに重いですしね。

100万くらいする高いカーボンバイクと比べると車重は二〜三倍くらいあり
ますから。

変速機なども付いていないのにこの重さです。









ただ、遠乗りするのには向きませんが、普段乗りするのならば値段も安いです
し、頑丈ですから自転車のことを気遣う必要もなく、ガンガン走れます。

多少ぶつけたり、転倒しても壊れることはありません。

ロードバイクの場合、カーボンロードバイクのデリケートなこと。

比較的、頑丈なクロモリロードバイクでも転倒だけで壊れてしまうことが
あるほどデリケートです。

実際に、転倒で部品交換したことがあります。
これがロードバイクで、そういう意味だとシングルスピードは殆どママチャリ
と変わりません。

値段も安いですから多少転倒したりぶつけたりしても心配する必要も
ないですね。

２〜３万程度のものなら、壊れたら買い換えてもたいして負担にはなりませんが、

ロードバイクの場合はホイールだけで数十万するものも珍しくありません。
転倒したときに一番頭に浮かぶのは、自分の体よりもどこか壊れていないか
でかすら。

ですからスポーツバイクに乗ったことのない、自転車はママチャリと同じと
思っている初心者には向いています。

そういう意味では初心者にお勧めできるスポーツサイクルでもあります。


なにより流行っているのはフレームもハンドルもロードバイクのような
タイプですが、実際にはいろいろな種類のシングルスピードがあります。

フレームのサイズは同じでハンドルがドロップハンドルではなく、ストレート
ハンドルやブルホーンハンドルなどもあります。

また、ミニベロやMBTにもシングルスピードはあります。

ですから選択肢も多く、幅広く選ぶこともできますので、ハードルの低い
スポーツサイクルです。

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