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2020年02月23日

2016年 2月 1


 2月に入って 最初の手術から4年目を迎えた

 
 病気のことを色々と受け入れ 治療してきたことに
 自分なりに頑張ってきたな、と!

 5年目に向けて あらためての一歩だと気を引き締めた


 
 2月初めの定期検診

 その時もO先生の病院で 造影MRIを撮った

 採血結果は 
 CA19-9の方のみ マーカー値が少々上がってきているとの事

 CEAの方は 基準値内だったので
 また いつものブレの範囲かな?と思っていた


 けれど その話の後でO先生の表情が変わった


 「ニャンままさん

  今日のMRi画像の中で 少し気になる所があるんです」


 え? 
 不安な気持ちが すぐに胸いっぱいに広がった


 「実は 脳内に腫瘍らしきものが見受けられるんです

  ただの浮腫みかもしれないけれど・・・
 
  ちょっと気になる場所にあるので 念のため 
  Mクリニックの脳外科で診ていただいたほうがいいかと」



 ショックだった!!!


 もうさすがに大きな症状は出てこないのでは?と
 根拠のない自信のようなものがあったから・・・



 ガックリした私を励ますように O先生は続けた


 「気になるといっても 1ヶ所だけですし

  マーカー値の上昇も 
  はっきり転移したとまでは言い切れない程度のものです

  脳内にあるので 文字通り " 念のため " という事です

  はっきりさせた方が ニャンままさんも安心でしょ?」



 確かに どっちつかずのままだったら
 この先 ますます不安になるのは目に見えている

 それに 脳外科のK先生には絶大なる信頼を持っている


 「先生 Mクリニックの予約をお願いします

  なるべく早く診ていただきたいです」


 
 O先生は すぐに連絡を取ってくれ
 週明け月曜日に クリニックの予約を取ってくれた


 「今週金曜日に 診療データをお渡しするので
  お手数ですが もう一度来てください

  ニャンままさんの自覚症状も無いようですし  
  
  まだ余裕のある今の時点で
  不安材料をなくすための確認だと思って
  K先生のところへ行ってくださいね」


 
 見つかったものは仕方がない

 それがどういうものであるのか 確定診断していただかなくては!

 " 余裕のある今の時点で " というO先生の言葉が少し気になったが・・・



 春めいた青空の中 言いようのない不安を抱えて
 病院の駐車場で しばし 放心状態になってしまった








            
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2020年02月21日

呆れるばかり


  iPadのメッセージ画面を じっと見てみる


 冷静に考えてみた


 今すぐ 何かが始まるとは思えない


 1月末のこの時点で 3月までしかこの町にいないとなると
 この彼女と食事をしたり ヨリを戻すとかは考えにくい


 まして 相手は再婚しているようだ

 
 夫が単身赴任中だった時に
 不倫の相手をするような女性だから
 当時のご主人と離婚するなにがしかの理由はあったのだろう


 恋愛ごっこをしたい夫が 本気で誘っているとは思えない


 なるべく長い時間 恋人同士のように付き合って 
 脳内お花畑をドーパミンだらけにして喜ぶタイプなのだから



 まして 本当はとてもビビリなので
 今更 リスクをとるとは思えない
 
 狐目の彼女の件で 私から裁判を起こされ
 次男の結婚式にも呼ばれず

 別居状態にあったので 
 近所から奇異な目で見られた経験もしてきた



 流石に この2〜3年で学んでくれただろうから(笑)



 娘にも もちろん息子たちにも
 このメッセージのことは言わなかった



 せっかくいい気分で 年末年始を過ごし
 以前のように 話をできる状態になってきたのに


 またぞろ 父親のことで嫌な思いをさせたくはなかった

 特に 大学卒業を控え 新社会人となる娘には・・・





 それにしても・・・・



 朝っぱらから 新幹線の中で 
 ニヤつきながら スマホをいじっていた夫を想像して

 どこまで おバカなのやら 自分の夫ながら
 心底 呆れてしまった







      
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2020年02月19日

届いたメッセージ


 2016年1月の定期健診は無事終わり

 O先生にマーカー値の上昇を指摘されつつも
 治療再開には至らず!

 自分としては とても安堵していた



 前年の11月頃から届き始めた 夫へのメッセージ

 12月と1月になってからも 片方の番号からは
 仕事の内容等も合わせて 短いものが届いていた

 ・・・と言っても 2、3通ほどだが
 
 夫の職場では PCが割り当てられているので
 業務上の連絡等は それでやりとりするのが普通だ

 不思議に思ったが 夫の返信も
 質問に答えるだけのものだったので

 自分の中で 考えすぎなのかもしれない、と
 疑うのを 意識的に避けて来た



 検診日の翌日  夫が 東京出張

 予定通りの時間に帰宅し お土産の駅弁を
 娘と一緒に 美味しくいただいた

 やっぱり 見えないことで疑ったり
 夫を色眼鏡で見るのはやめようと思った

 そんなことをすれば 自分が苦しくなるだけだから


 その翌々日
 娘から 卒業認定が無事におりたとの連絡!

 駅で落ち合い お祝いがてら一緒に食事をした

 
 この日も東京出張だった夫だが 早くに帰って来て
 仕事の飲み会に行っているとの連絡が入っていた

 金曜日だから どこも混み合っていたが
 娘と入ったお店で いい席が取れたので
 合流しよう、と誘ってみた


 ほどなくして上機嫌で合流した夫

 家族3人で楽しく 娘の " 卒業認定おめでとう会 " !

 夫も ホッとしたらしく 1次会帰りだというのに
 一緒に飲み 食べ 大いに笑い 楽しい時間を過ごした

 
 帰宅後 iPadにメッセージが届いたサインが出ていたので
 何?と思って開いてみた


 なんと 夫の方から メッセージを送っていて
 その返信が来ていたのだ!


 またもや 知らない番号宛てだ

 ちょっと気になっていた 2つの番号でもなく
 今まで届いたことのない番号だ



 「(夫)です!

  おはようございます
  苗字が違っていたのでびっくりしました

  ○○町から戻り8年経ちますが 全然変わってないですね

  あの頃のままで ドキドキしてしまいました
  
  今日はこれから東京出張に行ってきます
  3月までこちらにいるのであれば 一緒に飲みに行きましょう」


 ?????

 あ、あ・・・!!!  

 昔 単身赴任していた時の彼女か!!!


 苗字が変わって 出勤時間帯に駅で遭遇するとは?
 離婚・再婚でもして 同じ町に引っ越してきたのか?


 でも 3月まで・・・って言ってるし?



 彼女からも 返信があった

 「(夫)さんも あの頃のままでした
  会えて嬉しかったです

  行ってらっしゃい  ★★(彼女の名前)」


 このやり取りで 一気に楽しい気分が吹っ飛んだ!







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2020年02月18日

2016年 1月の検診


 1月末 O先生のところでの検査

 
 今回は 造影CTを撮る


 採血も滞りなく呼ばれ 放射線科に向かったのも
 予想より早い時間!

 CTも予約時間より10分近く前に呼ばれたし
 とてもラッキーなタイミングだった!


 腎臓が一つなので 造影剤を入れる前から
 輸液を点滴しながらの撮影だが

 採血後に 早めに点滴入れてもらってきてたので
 終わりも早いぞ〜〜っと思ってた


 無事 撮影を終えて 看護師さんに針を抜いてもらう

 すると その点滴跡から出血が止まらなくなった!!!

 目にもよく見えないほどの小さなところから
 血が ブワァーーーっと滲み出てきて
 タラタラと流れ落ちていく


 ガーゼでギュっと押さえているのに
 あっという間に 血で真っ赤に染まってしまう

 血液をサラサラにする系の薬はもちろん
 なんの服薬もしていないし

 これまで 血管に針を刺すのに大変だったことはあっても
 出血が止まらなかったことなどない

 手術時ですら 最小出血で驚かれていたほど


 結果的には微量な出血ではあったが 

 目の前で " 血が止まらない " というのは
 初めての体験で 恐怖そのものだった

 (この状態は それからは何度か経験しているが・・・)




 止血バンドをグルグルに巻かれ O先生の元へ


 「おや? 止まらなかったの?」

 そう言いながらも 先生はPC上の数値を見ていた


 うっ イヤな予感!!!


 「ほんの少しだけど・・・・
  CA19−9の値がまた上がってきてるね

  多分 大きく変わるような上昇はないと予測できるけど

  年末年始寒かったし 風邪でも引いたかな?
  それとも 何か困り事でもできてストレスかな?」

 
 年末年始は 楽しいことこそあれ
 特別ストレスになるようなことはなかった



 
 ただ・・・・思い当たるとしたら

 11月に iPadにきたメールか・・・・

 同日に 違う電話番号から2通 
 アングル違いの写真が来ていたのを
 後から確認したからだ


 家族同士はiPadにも登録してあるので名前が出るが

 その2通は いずれも差出人は番号しか出ない!

 同じApple IDの 夫側には登録してあるのだろうが・・・



 2通とも同じ宴会のアングル違い
 そして 文面は双方とも簡素で 

 夫が参加できなかったのを残念に思うことと 
 会費だけ払ったらしく それらしき謝礼の言葉


 男性からとも 女性からとも とれる言葉遣い


 ちょっとひっかかったまま 年を越したのは嘘ではなかった








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2020年02月17日

明けて2016年


 この年は 穏やかなお天気の年明け


 1年間いい年になるといいな、と
 帰省した息子達と嫁子ちゃんも交えて
 家族揃っての初詣

 お腹の赤ちゃんが 
 元気に産まれてきてくれますように♪



 仕事始めからは あっという間に日常へ戻り
 夫と私は仕事 娘は残り少ない大学生活を満喫


 1月中旬には 雪も降って いかにも冬!という年だった


 職場の派遣の友達から 悩み相談〜〜と言われた夜は
 結構な雪の降り方で 電車が止まってバスで行ったりして!


 女性同士の悩み相談、ではあるが

 周りでも有名な女性社員から受けている
 パワハラまがいの行為に対しての
 愚痴オンパレードを傾聴するのがメイン

 上司から言ってもらっていても 今までに改善もなく
 もちろん当の本人の自覚もなく・・・

 こういうタイプの女性には 深入りせずに
 言うことを聞いているふりをして

 こちらの仕事は 誰からも後ろ指差されないよう
 きちんとこなしていれば 自分もイライラしなくなると思うよ、と


 まぁ その仕事も時には邪魔して来るようだったが
 その都度上司に詳細を報告して こちらとしては無視する
  
 簡単にいうと「構うな!」という結論
 得てして 
 こういう人種はこちらのリアクションを楽しんでるだけだから(笑) 

 その話の後は 美味しい料理とお酒を楽しんだ


 
 同じ " 日本語 " という言語を使っているのに
 意思の疎通ができないというのは
 
 夫の不倫問題で 嫌という程経験していたし
 
 そういう輩と同じステージに立って 無駄に消耗することはない!
 ということも学んできた


 正直者 真面目な考え方を持っている方が 消耗していくだけだ

 だって 向こう岸にいる人間は理解しようとすらしていないのだから



 自分が腎臓摘出後に 別居を解消するにあたって
 心に留めた思いもあった


 夫のことを信じきれるはずもないので
 ならば いっその事 深く考えなければいいのだ、と

 自分自身と子供達 そしてこれから産まれてくる初孫に対して
 恥ずかしくない生き方をしていればいいだけのこと

 
 私には 夫以外の家族や 義兄夫婦

 それに加えて 
 相談できるたくさんの友人という味方がいるのだから

 ドーンっと構えて生きていこうと決めていた







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2020年02月15日

2015年 年末


 この年も あっという間に年末になった

 
 穏やかな一年で終われそうで 気持ちは安定していた



 何と言っても 夏の終わりに
 次男の嫁子ちゃんから 妊娠した報告を受けていたし

 迎える新しい年に 新しい命が誕生するという事が
 心持ちを明るく ウキウキしたものにさせていた


 
 この年最後の検診の時
 O先生に 改めて言われた事がある


 「色々ありましたが 
  普通の生活のままで丸3年を過ごせて

  あと2ヶ月少しで 4年を過ぎる患者さんは
  今までの私の経験上も 本当に稀です」


 
 考えてみれば 手術 服薬 点滴 等々

 繰り返し繰り返し ほとんど定期的のように
 大きな症状が出て 病院でお世話になっていたが

 ついぞ 長期入院という経験はなかった


 最長の入院期間でも12日ほど・・・



 自分でも 肺腺ガンの患者とは思えない(笑)



 特別に " 何か " をした訳ではない


 病院からの処方薬の他には 特別なサプリやドリンク等は
 一切 飲食しなかった

 (宗教と同じで 病気というと色々勧められたりもしたが・・・)


 それまでも ジャンクフードなどは気にせず食べていたし
 もし 厳しい先生で 食事制限等させれていたら
 そのストレスの方が 多大な負担になっていたと思う



 O先生は 
 
 何よりもストレスを持たないように
 いつも通りの生活を続ける事

 痛みがあれば 即対応できるから
 我慢せずに すぐに相談する事

 不安な事があれば 遠慮しないで周りに頼る事
 
 自分の置かれた精神状況を共有できる人を見つける事



 このような事を繰り返し しつこいくらい伝えてくれた

 
 そして 多少ハメを外して 飲食した事を報告しても

 美味しく楽しく過ごせたのなら それが一番!!!と
 褒めてさえくれたりもした


 腎臓を取ってから 流石に塩分制限らしきことも言われたが

 そんなに大上段に振りかぶって 神経質になることもないと

 自分のその時々の体調を良く判断して 
 体の声を慎重に聴いてね、と言うくらい


 本当に O先生でよかった!!!

 明るい闘病生活を過ごせているのは 先生のおかげだ!




 この調子で 迎える2016年も 
 ストレスのない生活を送っていきたいと 心から願っていた








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2020年02月13日

そういうことになるか・・・


  2015年も 夏が過ぎ 
  秋になったかと思えば すでに11月という時



  少しだけ残業した後に帰宅したので
  せわしく夕食の準備をしていた


  いつも i Pad で音楽を聴きながら
  料理しているのだが

  その最中に メールの着信音が鳴った



  別居した際 ネット環境がないと退屈するよ、と
  子供達に言われて MAC Book Airを購入した時に
  抱き合わせで 買ったというか付いてきたというか(笑)


  家族の中で自分だけ 何故かずっとアンドロイドのスマホ

  夫と子供達は iPhoneだったので 
  2013年からやっと Apple ユーザーの仲間入りをした訳だ


  i Pad でのメールのやり取りは それまで一度もした事がない
 
  圧倒的にスマホの使用頻度が高かったし
  タブレットは 音楽と映像のみで使っていた



  Mac Book を購入する際に Apple IDを持っているか?と聞かれ
  家族用のPCで使っているIDを登録した

  PCは Windows だったので 
  i Tunes の曲を購入するためだけにIDを利用していた


  
  とにかく iPad の着信音が鳴ったので 
  料理の手を休めて 確認してみた

  iメッセージに 着信マークが付いている



  だれ? と開いてみた


  「こんばんは おかげさまで楽しく過ごせています」
  という文章とともに 

  7人ほどの人がピースしながらにこやかな顔をこちらに向けている写真が!


  推察するに 夫にきたもののようだ
  
  どうやら 職場の同じ部署の人たちが 飲み会をしている様子

  確かにその日 夫は出張で参加していない

 
  その時には どうしてこんなメールが来るのか訳がわからず
  近くにいた娘にも尋ねたが 知らない、とあっさり


  考えてみたらすぐにわかること・・・・


  そうだ!!!  

  家族で最初に iPhone にしたのは夫で 
  その時に IDを家族用のものにしたはず


  それまで 夫との送受信は子供達とのものばかりだったので
  同じキャリアでの家族間だからかな?などと思っていた


  けれど 私とのやりとりは一切 iPad上では確認できない

  アンドロイドへの送受信は 
  メールソフトを使ってのやりとりだったからだ

  狐目の彼女も アンドロイドユーザーだったから
  こちらでは確認できなかったのだ



  そうなると これから夫宛に来る i メッセージは
  スマホを覗くことなく 確認できるということだ!



  スープが 煮込まれていくのも忘れて
  
  同じ部署のメンバーであろう人たちの笑顔を
  何となく 複雑な思いで見ていた








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2020年02月12日

2015年 6月以降


 5月に少々 腫瘍マーカー値が上がったが
 その後 相変わらず自覚症状のない穏やかな毎日を送った


 
 6月のMRIの結果も ことなきを得て
 あの上昇は何なのか 結論の出ないままではあったが

 自分としては 薬を飲まない状態が続く方がうれしく
 O先生に そのことを告げると大笑いされた



 それまでの2〜3年とは比べ物にならないほど
 日々が穏やかに過ぎていき
 
 仕事も順調 夫はおとなしく(笑)
 子供達も それぞれに元気に過ごしていた




 翌年3月に大学卒業を控えた娘の就活!

 目下のところ これがいちばんの心配の種だったが
 
 夏休みに 地元の合同会社説明会に行き
 2〜3社 受けてみることにしたと



 結果として その中から内定をいただいて
 無事に就職できたので

 私としても もう大喜びで
 本当に ホッとした




 自身は 毎月の採血・レントゲン

 隔月のCTでの確認
(医療被曝 どうよ? 自分でも希望していたとはいえ)

 データ的に 10月末ごろまで大きな変化はなく
 自分でも 悩み事もなく 本当に楽しく過ごせた



 そんな状態が続いたので
 今年は このまま穏やかな年越しができるな、と
 その頃は思っていた






    
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2020年02月10日

2015年 6月


 この年も 5月末頃から暑い日が続いていた

 
 我が家の日常は 大きな事件もなく淡々とすぎていった



 この頃から 実家の父が弱ってきていた
 母も心配していたので 6月になって間も無く実家へ行ってみた

 
 例のごとく夫の運転で娘と3人で向かった


 ランチに行こうという話になっても
 父は "出かけない" の一点張り 


 大好きなお寿司屋さんに行こう!と誘ったのに
 夫が きちんと補助できるから外出も大丈夫と誘ったのに・・・


 娘の方が 弱った祖父を見てショックを受けていた

 自分としても 現実に弱っていく父を見るのは切なかった


 何だか 会うたびに小さくなっていく父を見て
 親孝行らしきことをしてきただろうか?等々 自問自答

 とにかく これからは 
 会える時間 話をする時間を増やそう!と
 自分の中で 決めた



 そして 自分の検診結果だが・・・

 CEAは なんと0.9!!! それまでで最低値かも?

 一方 CA19−9の数値は少々上がってきていた

 3月の1900台から順調に下がってきていたのに(4月は1200台)
 また 1600台後半に上がってきていた


 けれど  MRIの検査結果を見ても 
 今のところ 画像に変化はないという診断
 
 心配な脳腫瘍も 何事なく落ち着いている模様


 O先生は 画像をじっと見ていたが

 「もし来月のマーカー値が上がっていたら PET検査かな?

  また数値が上がってきていたら 転移が疑われますので
  確定診断ということで 場所を特定しましょう」



 先生としては 数値が上がってきているのがよほど気に入らないらしい

 自分としては 自覚症状も全くないので 転移などしていない!と
 根拠のない自信を持っていた

 
 仕方ないなぁーー 
 もし数値が少しでも上がってたら 先生の気の済むように
 PETでも何でもやってやろうじゃないの!!!



 こんなに 気持ちを大きく持てたのは 
 
 今回のMRIの最中 ヘッドフォンから聞こえた音楽の中に
 大好きな オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲があり
 気持ちがとても穏やかになったからだ
 (内容は三角関係のもつれの決闘 殺人!←全く穏やかじゃない!)


 MRIの騒音!を消すには不向きな曲だと思うのだが・・・

 後にも先にも こんな穏やかな曲が流れたことはなかったから
 少々驚いた(笑)
 
 でも 最っ高ーーー!!!にうれしかったのだ


 父に教わった大好きな曲でもあり 
 父に会ってきた後ということもあったので
 余計にうれしかったのだと思う


 
 もし お時間ある方は 聴いてみてください
 (ドラマやCMでも使われているから 聞き覚えあるかも)









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2020年02月08日

2015年5月


 爽やかな5月 


 体調の大きな変化もなく 天候も穏やかで
 
 昨年までの自分が想像もできないくらい
 普通の淡々とした生活を送っていた

 
 余計な事を考える事もなく
 職場に配属された新人さんとの楽しいおしゃべりと仕事

 
 就活に頑張っている娘と 
 このところ 真面目?な夫との毎日の食事

 普通の生活 万歳!!というくらいほんわかした毎日



 治療中ということすら忘れてしまうほどだった

 実際 この月の定期検診も 
 マーカー値が横ばいで レントゲンもきれい

 来月にMRIを撮る予約をしただけだった



 そんなある日 夫の職場で飲み会があった


 帰宅時間は午後10時を少し回った程度
 どちらかというと お早いお帰りだ


 ほろ酔い機嫌で帰宅した夫が入浴したすきに
 娘がニヤニヤしながら スマホをチェックしていた


 「ひやぁー あいつ またメール送ってきてる!」


 そう! 狐目の女からのメールがきていたのだ!!!


 部署の変わった夫に対して

 頑張っているからですね、とか さすがですねとか
 
 しまいには 
 " 私が見込んだあなたは やはり素晴らしい " とか!



 今更 なぁーーーにを言っているものやら(呆)



 夫は なんの返信もしていない

 裁判沙汰になって あれだけ大騒ぎした後なのに・・・


 彼女の方が 未練タラタラだ!

 あちらの家族にも 自分のした事が知れ渡っているのに
 どうしてこんな事できるんだろう?


 不思議なことに このメールを見ても
 自分の中で ざわついた気持ちにはならなかった


 いや 正確にいうと
 " 可哀想な人だな・・・ " という哀れみが浮かんだだけ



 裁判自体も途中から飽きてた私(笑)


 いつまでも悲劇のヒロインを続けていられる彼女に対して
 ある意味 尊敬の念すら抱いた(爆)







          
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プロフィール
ニャンままさんの画像
ニャンまま
2011年12月に肺腺ガンの疑いと宣告される。 翌年2月に右肺上葉を切除。2014年に右腎臓摘出。 その間 何度か部位を変えて転移するも現在に至る。 2019年12月にパーキンソン病の確定診断を受ける。
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