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2019年12月12日

手術終了


 ここはどこなんだろう?

 右脇腹が とても痛む!!!



 手術室にいる時に 名前を呼ばれた程度で目が覚めて
 自分でも覚醒していたと思っていたが

 知らず知らずのうちに またウトウトとしてしまい
 その間に 病室らしきところに戻ってきたようだ


 ふと気付くと 長い弾性ストッキングとは違い
 ハイソックスタイプのものを履かされていた

 フットポンプに足入れする前に履いていたんだっけ?
 何だか その頃から記憶が曖昧になっている

 あぁ 点滴が始まっていたからだ


 加えて今回は 電気毛布にくるまっているわけでもなく
 普通に 冷えも震えも全く感じなかった

 あの足湯のようなフットポンプが効いていたのだろう

 そもそも 全身麻酔といっても
 今回は 大きく開胸した前回と違い
 硬膜外麻酔はしていないし 麻酔の量などが違うのかも?

 などと 素人考えながら 痛みに耐えつつ考えていた



 看護師さんが二人 周りを忙しそうに歩いて
 様々な機器を確認している


 「ニャンままさん お疲れ様でした

  手術は無事に終わりましたよ
  時間も 4時間はかかりませんでした

  弾性ハイソックスは 原則明日まで着用です

  どこか痛むところがあったり 辛いことはありますか?」



 声につられて 目を開けると
 ICUなどとは違い 普通の個室のようだ

 ナースステーションの前にあった 回復室なのかな?

 顔を横に向けると
 顔色の悪い夫の顔と 心配そうな母の顔が並んでいた
 
 コンタクトレンズが入っていないはずなのに
 妙にハッキリと見えた


 けれど 
 3カ所開いていたであろう " 穴 " の辺りがジンジンと痛む

 どうしても 酸素マスクの中で呼吸が荒くなる


 その事を訴えると 
 
 「一応 点滴で痛み止めを入れてありますが
  もう少し様子を見て 痛みが酷くなるようなら 
  どう対処するか 先生と相談しますね

  まだ熱も少しあるので そのせいかもしれません」



 またしばらく我慢しないといけないのか・・・

 前回の手術終了時間は午後5時だったけれど
 今回は やっとお昼!


 長く痛むのは嫌だな・・・と思っていたら

 夫が口を開いた

 「出血量も少なくて 術中も安定してたって
  インスタント診断では やっぱり肺がんの転移みたいだよ

  とにかく 後はゆっくり休んで回復を待つしかないよ」



 「本当に無事に終わってよかったね
  これで 安心して帰れるわ」

 母も 心底ホッとした様子だった







     
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ニャンまま
2011年12月に肺腺ガンの疑いと宣告される。 翌年2月に右肺上葉を切除。2014年に右腎臓摘出。 その間 何度か部位を変えて転移するも現在に至る。 2019年12月にパーキンソン病の確定診断を受ける。
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