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2020年06月12日

黒人暴行死を巡る抗議デモを解き明かすエリック・ガーナー事件

トランプ米政権は10日、白人警官による黒人男性ジョージ・フロイドさんの暴行死事件で高まる警察改革の要求を受け、対応策を近く公表すると明らかにしました。全米で抗議デモが続く中、警察改革は11月の大統領選の争点に急浮上、「警察に予算を付けるな」との主張も飛び出し、野党民主党のバイデン前副大統領も慎重な対応を迫られています。

マクナニー大統領報道官は10日、トランプ大統領が法案か大統領令を通じた警察改革を念頭に最終調整していると明らかにしたものの、デモ参加者の多くが「警察には構造的な差別が存在している」と抜本的改革を求めています。

また米中西部ミネソタ州での白人警官による黒人男性暴行死事件への抗議デモに絡み、西部ワシントン州シアトルでデモ隊が警察管区の建物周辺を占拠し「自治区」を設置したと主張、インズリー州知事は11日、大きな混乱はなく「平和的解決策が見つかると期待している」と強調していますが、トランプ大統領は対応を非難し介入も辞さない姿勢で強硬な対応を迫っています。

暴動が各地に拡大するなか、オバマ前大統領はブログサイトに論説を投稿し、市民らの政治参加による問題解決を呼び掛けました。

オバマ氏は事件について「2020年の米国でこれが普通のことであってはならない」とした上で「暴力を容認したり正当化したり、自ら加担したりするのはやめよう。刑事司法制度や米国の社会全体がもっと高い倫理性に基づいて動くことを望むなら、私たち自身でそれを形にしなければ」と訴えました。

トランプ大統領の名前を出してはいないものの、人種問題に取り組もうとする人が大統領や連邦議会議員、司法当局者らになるよう、市民の力で戦うべきだと主張。「真の変革を起こしたいなら、抗議活動か政治かを選ぶのでなく、両方やる必要がある。結集して関心を高めたうえで、変革に取り組む候補者が選ばれるよう、まとまって票を投じなければならない」と結論付けました。

今回の暴行死事件で思い起こされるのが、2014年に起きた「エリック・ガーナー窒息死事件」です。
警察官が逮捕にあたって絞め技を使用したために被逮捕者エリック・ガーナーが死亡した、ほぼ同様の事件です。
ニューヨーク市当局の検死官は、絞め技がガーナーの死因となったことを認め、ガーナーを取り押さえた警察官は刑事訴追を免れたものの、2019年にニューヨーク市警から解雇処分を受けるに至りました。

2014年当時、合衆国大統領として政権を担っていたのは、紛れもなくオバマ氏です。
似たような悲しい事件が起きたわけですが、オバマ氏はデモに参加して投票しろと言っています。
2期8年もの間、大統領として何一つ効果的な策を示すことなく、今に至る黒人差別問題を放置してきたオバマ氏に、批判する権利があるのかどうか、疑問に思います。
結局トランプ政権の足を引っ張り、民主党のバイデン大統領候補に有利な選挙戦をさせたいだけなのではないでしょうか。

アメリカの人種差別問題は非常に根深く、一筋縄ではいきません。
差別問題はそっちのけで、トランプ政権への攻撃材料であったり、デモに乗じた略奪、強盗が繰り返されるだけのような気がします。
そして何の進展もなく、エリック・ガーナー事件の時のように、人心は離れてデモはいづれ立ち消えとなるのではないでしょうか。


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