馬虎温泉三昧

伝統のＧＩ戦。全国から12頭が賞金6000万円を目指して川崎に集結した。

抜群のスタートを決めたスマートファルコン(栗東)。単勝１．１倍、断然の１番人気に支持された逃げ馬が、しっかりハナに立っては後続に打つ手なし。右回り、左回り問わず、川崎初見参も関係なしと言ったレースぶり。

ここが復帰戦となった２番人気フリオーソ(船橋)は、外目２番手を追走。５番人気ランフォルセ(美浦)、４番人気キングスエンブレム(栗東)が前２頭を見ながら進む淡々とした流れ。

レースが動いたのは２周目。向正面で戸崎騎手のフリオーソが仕掛けるものの、前を行くスマートファルコンはあくまでマイペース。

逆に持ったまま突き放し、最後は独走状態。時計の出やすい馬場とはいえレコード(２分10秒７)でのＶ。終始ラチ沿いの経済コースを進んだランフォルセが４馬身差の２着。勝ちに行ったフリオーソは、さすがに直線苦しくなったが、地力を発揮して３着に粘り込んだ。

スマートファルコンは、この川崎記念でＧＩ６勝目。すべて地方交流(帝王賞２勝、東京大賞典２勝、ＪＣＢクラシック)。大賞典は危ないレースだったが、それを忘れさせるようなレースぶりだった。一応、ドバイワールドＣにも登録はしているが、たぶん今年も地方交流中心のローテーションになるはず。次回は船橋のダイオライト記念あたりか。

３着のフリオーソも健闘した部類に入る。８歳を迎えても衰えはなく、南関の現役最強馬。足元との相談になるだろうが、一度使えば調子も上がり、ベストパフォーマンスを見せてくれるに違いない。