テイスティーブログ

少年のころ、家の裏庭の生け垣に取り付けた木戸をあけると小路に出て、ポプラの並木を抜けると田んぼのあぜ道へでます。
しばらく歩くと砂利道の車道へ出るので、そのまま越えていくとまた田んぼのあぜみちです。

その先に杉の森がありその木立を抜けると、狭い山道が山頂へつづいています。

この山道の両サイドに雑木林が密生、落葉樹が多いため落ち葉が山道にうずたかく積もっており、かき分けるようにして登るその足元でいつものように　「かさかさ」　「かさこそ」　何とも言えない心地よい落ち葉の奏でる音楽が聞こえてくるのです。

田舎の晩秋の、数少ない楽しみが　何ともいえぬ　この　「落ち葉の音楽」なのです。・・・この音楽を奏でながら山の開けた場所までくると、もう一つの楽しみである　「眼下の秋景色」　が一望のもとに目に飛び込んでくるのです。

故郷の町（今は市です。）は大きな川を挟んで両岸に民家がたちならび国道も通っており、このたたずまいが良く見えます。
夕暮れ時には川面に反射した秋特有の色彩も何かを暗示しているような気がしたものでした・

これらの風景は間もなく訪れる冬の使者として、先ずは粉雪を想起させるものでした。そして本格的な雪の到来があると枯れ枝に積もった雪の風情がとても情緒深く感じられたものです。

以上子供心に感じていたことをを描写してみました。

ちなみに、今日の曲は　「枯葉」です。




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