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2017年03月04日
豪州金融政策「RBA政策金利」発表前後のAUDJPY反応分析(2017年3月7日12:30発表結果検証済)
2017年3月7日12:30に豪州金融政策「RBA政策金利」が発表されます。
本発表の要点は下表に整理しておきました。
但し、以下に述べる通り、今回は市場予想通りに「現状維持」となる可能性が高いと見込まれます。市場予想通りに現状維持だったことは、同じ期間で19回あります。この19回のデータに基づき、過去の反応を集計し直すと、下表のようになります。
金利改定がなくても、大きく反応していますね。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートは動くものです。
現在、RBA政策金利は1.50%に設定されており、過去最低となっています。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの24回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
RBAは、年率2〜3%のインフレ目標を設定しています。
2017年1月25日に発表された2016年10-12月四半期CPIは1.5%で、その前の7-9月四半期CPI1.3%よりも改善しています。つまり、インフレ目標には達していないので、利上げ局面ではありません。また、目標の2〜3%に向かって改善中ですので、更なる利下げが必要とも思えません。
そして、2016年12月20日に公表された前々回RBA金融政策理事会議事録には「最新のデータを考慮すると、成長やインフレのために政策を維持することが正しいと判断」という一節があります。この内容は、2017年2月21日に公表された前回RBA金融政策理事会議事録でもほぼ踏襲されています。
そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ7pips・4pipsとなっています(市場予想・発表結果がいずれも現状の場合の数値を採用。以下の記述も同様)。
直前10-1分足には、過去の発表時に偏りが見受けられません。
上図、直前1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsとなっています。直前1分足としては大きな反応をしています。
直前1分足は陰線率が77%となっています。
上図、直後1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
直後1分足は陽線率が71%となっています。
上図、直後11分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ34pips・20pipsとなっています。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。
なお、直後11分足の陽線率は83%となっています。
2-2項に分析結果を記載しているため、以下はデータシートのみを掲載しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
市場予想が「現状維持」のため、今回はこの分析が役立ちません。本ブログでの分析は同値を扱わないので、上表数値は発表結果が前回結果・市場予想と異なる場合か、市場予想が前回結果と異なる場合の数値です。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年3月7日23:00頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
この時刻、取引できませんでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
結果は「現状維持」でした。
取引はできなかったものの、以下はシナリオについての反省です。
陽線となりました。
直後1分足は陽線率が71%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
陰線となりました。
陰線です。
取引できなかったことは幸いでした。今回はことごとく分析が外れていたことになります。
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本発表の要点は下表に整理しておきました。
但し、以下に述べる通り、今回は市場予想通りに「現状維持」となる可能性が高いと見込まれます。市場予想通りに現状維持だったことは、同じ期間で19回あります。この19回のデータに基づき、過去の反応を集計し直すと、下表のようになります。
金利改定がなくても、大きく反応していますね。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
前回・前々回のRBA金融政策理事会議事録では「現状維持」と記載されており、そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。 - 直前1分足は陰線率が77%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsで、直前1分足としては大きな反応をしています。
- 直後1分足は陽線率が71%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
- 直後11分足の陽線率は83%となっています。
そして、直後11分足は直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。かと言って、追いかけるのではなく、逆方向にポジションを取ること(逆張り)は薦められません。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートは動くものです。
現在、RBA政策金利は1.50%に設定されており、過去最低となっています。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの24回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
RBAは、年率2〜3%のインフレ目標を設定しています。
2017年1月25日に発表された2016年10-12月四半期CPIは1.5%で、その前の7-9月四半期CPI1.3%よりも改善しています。つまり、インフレ目標には達していないので、利上げ局面ではありません。また、目標の2〜3%に向かって改善中ですので、更なる利下げが必要とも思えません。
そして、2016年12月20日に公表された前々回RBA金融政策理事会議事録には「最新のデータを考慮すると、成長やインフレのために政策を維持することが正しいと判断」という一節があります。この内容は、2017年2月21日に公表された前回RBA金融政策理事会議事録でもほぼ踏襲されています。
そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ7pips・4pipsとなっています(市場予想・発表結果がいずれも現状の場合の数値を採用。以下の記述も同様)。
直前10-1分足には、過去の発表時に偏りが見受けられません。
上図、直前1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsとなっています。直前1分足としては大きな反応をしています。
直前1分足は陰線率が77%となっています。
上図、直後1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
直後1分足は陽線率が71%となっています。
上図、直後11分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ34pips・20pipsとなっています。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。
なお、直後11分足の陽線率は83%となっています。
U. 分析
2-2項に分析結果を記載しているため、以下はデータシートのみを掲載しておきます。
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
市場予想が「現状維持」のため、今回はこの分析が役立ちません。本ブログでの分析は同値を扱わないので、上表数値は発表結果が前回結果・市場予想と異なる場合か、市場予想が前回結果と異なる場合の数値です。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017年3月7日12:30発表
以下は2017年3月7日23:00頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
この時刻、取引できませんでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
- 2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
前回・前々回のRBA金融政策理事会議事録では「現状維持」と記載されており、そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。
結果は「現状維持」でした。
取引はできなかったものの、以下はシナリオについての反省です。
- 直前1分足は陰線率が77%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsで、直前1分足としては大きな反応をしています。
陽線となりました。
陰線となりました。
- 直後11分足の陽線率は83%となっています。
そして、直後11分足は直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。かと言って、追いかけるのではなく、逆方向にポジションを取ること(逆張り)は薦められません。
陰線です。
取引できなかったことは幸いでした。今回はことごとく分析が外れていたことになります。
以上
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豪州実態指標「小売売上高」発表前後のAUDJPY反応分析(2017年3月6日09:30発表結果検証済)
2017年3月6日09:30に豪州実態指標「小売売上高」が発表されます。今回発表は2017年1月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
豪州小売売上高は、小売・サービス業の月間売上高をサンプル調査に基づき算出しています。発表は豪連邦統計局(ABS:Australian Bureau of Statistics)が行い、翌々月上旬に月次発表されています。
豪州と言えば資源関連企業に注目が集まります。ところが、資源関連企業の収益は、資源価格が頭打ちとなるにつれて伸び悩んでいます。もともと豪州GDPに占める鉱工業生産高は1割程度しかないのです。その一方、非資源関連企業の収益は、小売売上高が長期的に拡大傾向と見なされており堅調と言えます。
その背景として、豪州は毎年約20万人の移民を受け入れており、2050年までに自然増も含めて約40%の人口増加が見込まれています。豪州は先進国で人口増加率の最も高い国のひとつです。
最近の小売売上高は、この人口増加と低金利と豪ドル安が個人消費を押し上げており、堅調に拡大しています。
注意すべき点として、豪州経済指標が発表される時間帯に前後して、中国経済指標の発表が行われることがあります。その場合、中国指標の影響でAUDJPYが1円以上動くことがあります。また、専門家による市場予想が方向も値もまるで当たらない指標です。
ご注意ください。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの24回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
前回発表時は前々回結果0.2%・市場予想が0.3%でしたが、結果は△0.1%と予想を大きく下回りました。反応は、直後1分足・直後11分足ともに陰線でした。
今回は市場予想が0.4%となっており、大きく改善が予想されています。
今回の集計月である1月について関連指標を調べてみましょう。
実態指標の住宅建設許可件数は大幅に改善しています。景気指標はNAB企業景況感指数が大幅に改善しています。国際収支は2016年11月に黒字転換し、発表済1月まで3か月連続で黒字が継続しています。失業率は低下しています。
そして、RBA2月理事会議事要旨では、「経済成長率は年末までに3%に加速すると予想し、昨年第3四半期のマイナス成長は一時的な要因によるもの」と述べられています。
1月集計の指標では悪化が見当たらず、中銀金融政策理事会声明も実態指標改善のコメントが出ている以上、今回は市場予想に近い、あるいはそれ以上の大幅改善となるのではないでしょうか。11月・12月と2か月続けて低い数字だったことが不思議なのです。
それにしても、上のグラフをご覧ください。専門家による予想が方向も値もまるで当たらない指標です。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去の跳幅平均は7pips・値幅平均は4pipsとなっています。
陽線・陰線への大きな偏りはなく、事前差異が反応方向を示唆してもいません。
上図、直前1分足の過去の跳幅平均は5pips・値幅平均は4pipsとなっています。
反応一致性分析の結果、陰線率が91%と高く、指標一致性分析の結果、事前差異との方向一致率も28%(不一致率が72%)と、偏りがあります。陰線と見込まれます。
上図、直後1分足の過去の跳幅平均は17pips・値幅平均は11pipsとなっています。そして、跳幅が平均値の17pips以下だったことが67%と、3回に2回は平均に達していません。
直後1分足は、事後差異との方向一致率が83%です。今回は前月より0.5ポイントも改善されると予想されていますが、何しろ前月が△0.1%とかなり悪い。事後差異は(2✕発表結果ー市場予想ー前回結果)なので、発表結果が0.2%以上なら、事後差異がプラスとなります。
従って今回は、指標結果が改善によって陽線になると予想しています。
上図、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が83%となっています。がしかし、直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びたことは46%と、2回に1回以下となっています。指標発表後の反応を見てから追いかけてポジションを持つことはお薦めできないし、もし直後11分足の跳幅を狙うならポジションは早めに解消することを薦めます。
分析結果は2-2項に記載したため、以下はデータシートのみを示します。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年3月6日11:30頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
ほぼ、事前調査分析の通りでした。
但し、直後1分足と直後11分足は逆方向となりました。もともと、反応が伸びる確率は低かったので、問題はなかったでしょう。
シナリオには問題ありません。
但し、指標発表直前にポジションを取るつもりが、約定が少し遅れてしまいました。指標発表直前のポジションは約定ミスもあり得ることを踏まえ、せめて10秒前ぐらいにすべきでした。
本ブログ開始以降の本指標での取引結果を下表に示します。
続きを読む...
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 今回は市場予想が0.4%となっており、大きく改善が予想されています。
1月集計の関連指標は、実態指標の住宅建設許可件数が大幅改善、景気指標のNAB企業景況感指数が大幅改善、国際収支は3か月連続で黒字継続、失業率は低下しています。そして、RBA2月理事会議事要旨では、「経済成長率は年末までに3%に加速すると予想し、昨年第3四半期のマイナス成長は一時的な要因によるもの」と述べられています。
今回は市場予想に近い、あるいはそれ以上の大幅改善となるのではないでしょうか。 - 反応一致性分析の結果、陰線率が91%と高く、指標一致性分析の結果、事前差異との方向一致率も28%(不一致率が72%)と、偏りがあります。陰線と見込まれます。
但し、直前1分足の過去の跳幅平均は5pips・値幅平均は4pipsしかありません。AUDJPYは比較的スプレッドが大きい通貨ペアですから、ポジションを持つなら注意しましょう。 - 直後1分足は、事後差異との方向一致率が83%です。今回は前月より0.5ポイント(絶対値は0.4%)も改善されると予想されていますが、何しろ前月が△0.1%とかなり悪い。事後差異は(2✕発表結果ー市場予想ー前回結果)なので、発表結果が0.2%以上なら、事後差異がプラスとなります。
従って今回は、指標結果が改善によって陽線になると予想しています。
なお、直後1分足の過去の跳幅平均は17pips・値幅平均は11pipsとなっています。がしかし、跳幅が平均値の17pips以下だったことが67%と、3回に2回は平均に達していません。 - 直後11分足は、直後1分足との方向一致率が83%となっています。がしかし、直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びたことは46%と、2回に1回以下となっています。指標発表後の反応を見てから追いかけてポジションを持つことはお薦めできないし、もし直後11分足の跳幅を狙うならポジションは早めに解消することを薦めます。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
豪州小売売上高は、小売・サービス業の月間売上高をサンプル調査に基づき算出しています。発表は豪連邦統計局(ABS:Australian Bureau of Statistics)が行い、翌々月上旬に月次発表されています。
豪州と言えば資源関連企業に注目が集まります。ところが、資源関連企業の収益は、資源価格が頭打ちとなるにつれて伸び悩んでいます。もともと豪州GDPに占める鉱工業生産高は1割程度しかないのです。その一方、非資源関連企業の収益は、小売売上高が長期的に拡大傾向と見なされており堅調と言えます。
その背景として、豪州は毎年約20万人の移民を受け入れており、2050年までに自然増も含めて約40%の人口増加が見込まれています。豪州は先進国で人口増加率の最も高い国のひとつです。
最近の小売売上高は、この人口増加と低金利と豪ドル安が個人消費を押し上げており、堅調に拡大しています。
注意すべき点として、豪州経済指標が発表される時間帯に前後して、中国経済指標の発表が行われることがあります。その場合、中国指標の影響でAUDJPYが1円以上動くことがあります。また、専門家による市場予想が方向も値もまるで当たらない指標です。
ご注意ください。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの24回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
前回発表時は前々回結果0.2%・市場予想が0.3%でしたが、結果は△0.1%と予想を大きく下回りました。反応は、直後1分足・直後11分足ともに陰線でした。
今回は市場予想が0.4%となっており、大きく改善が予想されています。
今回の集計月である1月について関連指標を調べてみましょう。
実態指標の住宅建設許可件数は大幅に改善しています。景気指標はNAB企業景況感指数が大幅に改善しています。国際収支は2016年11月に黒字転換し、発表済1月まで3か月連続で黒字が継続しています。失業率は低下しています。
そして、RBA2月理事会議事要旨では、「経済成長率は年末までに3%に加速すると予想し、昨年第3四半期のマイナス成長は一時的な要因によるもの」と述べられています。
1月集計の指標では悪化が見当たらず、中銀金融政策理事会声明も実態指標改善のコメントが出ている以上、今回は市場予想に近い、あるいはそれ以上の大幅改善となるのではないでしょうか。11月・12月と2か月続けて低い数字だったことが不思議なのです。
それにしても、上のグラフをご覧ください。専門家による予想が方向も値もまるで当たらない指標です。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去の跳幅平均は7pips・値幅平均は4pipsとなっています。
陽線・陰線への大きな偏りはなく、事前差異が反応方向を示唆してもいません。
上図、直前1分足の過去の跳幅平均は5pips・値幅平均は4pipsとなっています。
反応一致性分析の結果、陰線率が91%と高く、指標一致性分析の結果、事前差異との方向一致率も28%(不一致率が72%)と、偏りがあります。陰線と見込まれます。
上図、直後1分足の過去の跳幅平均は17pips・値幅平均は11pipsとなっています。そして、跳幅が平均値の17pips以下だったことが67%と、3回に2回は平均に達していません。
直後1分足は、事後差異との方向一致率が83%です。今回は前月より0.5ポイントも改善されると予想されていますが、何しろ前月が△0.1%とかなり悪い。事後差異は(2✕発表結果ー市場予想ー前回結果)なので、発表結果が0.2%以上なら、事後差異がプラスとなります。
従って今回は、指標結果が改善によって陽線になると予想しています。
上図、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が83%となっています。がしかし、直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びたことは46%と、2回に1回以下となっています。指標発表後の反応を見てから追いかけてポジションを持つことはお薦めできないし、もし直後11分足の跳幅を狙うならポジションは早めに解消することを薦めます。
U. 分析
分析結果は2-2項に記載したため、以下はデータシートのみを示します。
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017年3月6日09:30発表
以下は2017年3月6日11:30頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
ほぼ、事前調査分析の通りでした。
但し、直後1分足と直後11分足は逆方向となりました。もともと、反応が伸びる確率は低かったので、問題はなかったでしょう。
【9. シナリオ検証】
シナリオには問題ありません。
但し、指標発表直前にポジションを取るつもりが、約定が少し遅れてしまいました。指標発表直前のポジションは約定ミスもあり得ることを踏まえ、せめて10秒前ぐらいにすべきでした。
本ブログ開始以降の本指標での取引結果を下表に示します。
以上
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2017年3月第1週の成績
多くのFX関連書籍・記事で主流・基本だと言うトレンドフォローでの取引は、多くの結果が示す通り、ほとんどの人に適していません。普通の人がFXを始める際には、もっと適した方法があると思って、このブログを始めました。このブログでは、経済指標発表前後の短期シナリオ手法というやり方を紹介しています。詳細は「FXは上達するのか」をご覧ください。
負け先行で始まり、前半は勝ってもpipsが小さかったので、今週は負けを覚悟していました。
ここまで、年始以来9週で7時間強のポジション保有時間は、昨年の3倍ペースとなっています。収益率は年始から12%ですから、こちらも昨年の3倍ペースです。
理由ははっきりしており、シナリオ採用する期待的中率を75%から70%へと下げたため、取引回数も約3倍になったため、です。実際の取引では、シナリオと逆の反応をしても、ローソク足にヒゲが生じています。そのため、ヒゲの部分で利確できる方がヒゲに惑わされて損切するよりも多いようです。結果、勝率もほとんど悪化していない、という感触を持っています。
シナリオ毎の勝率はまだカウントしていません(面倒くさいので四半期毎にカウント)が、75%以上はキープできていると思います。月末に精査するつもりですが、指標予測よりも反応予測の方がやや成績が良いという感触です。
面倒なので取引を1枚ずつで行ってますが、年始からの収益率増のペースを保つためには、そろそろ取引単位を1.1枚に増やす必要があります。
【1. 成績】
【2. 所感】
負け先行で始まり、前半は勝ってもpipsが小さかったので、今週は負けを覚悟していました。
ここまで、年始以来9週で7時間強のポジション保有時間は、昨年の3倍ペースとなっています。収益率は年始から12%ですから、こちらも昨年の3倍ペースです。
理由ははっきりしており、シナリオ採用する期待的中率を75%から70%へと下げたため、取引回数も約3倍になったため、です。実際の取引では、シナリオと逆の反応をしても、ローソク足にヒゲが生じています。そのため、ヒゲの部分で利確できる方がヒゲに惑わされて損切するよりも多いようです。結果、勝率もほとんど悪化していない、という感触を持っています。
シナリオ毎の勝率はまだカウントしていません(面倒くさいので四半期毎にカウント)が、75%以上はキープできていると思います。月末に精査するつもりですが、指標予測よりも反応予測の方がやや成績が良いという感触です。
面倒なので取引を1枚ずつで行ってますが、年始からの収益率増のペースを保つためには、そろそろ取引単位を1.1枚に増やす必要があります。
以上
4-1. 日本指標DB
2017年2月18日更新
【4-1-2. 日本指標全体の過去傾向と取引方針】
取引予定がありません。
USDJPYの大勢見通しは「4-2. 米国指標DB」に記した通りです。
加えるに、安倍首相続投が自民党総裁任期の3期9年への延長決定報道がありました。株価対策・為替対策・日銀金融緩和策のいずれの継続性にも、これは歓迎と言えるでしょう。
【4-1-2. 主要指標】
以下、日本の主要指標を一覧します。
A. 政策決定指標
A1. 金融政策
政策金利は発表時間が不定時のため、日本指標では最も動くのに過去の時刻特定が不正確な点が見つかりました。修正ができ次第、公開します。
(1) 政策金利
(2) 金融政策決定会合議事要旨公表
A4. 物価指標
金融・財政政策に影響を与えるため記録していますが、ほとんど動かない指標のため、取引には向いていません。
(1) 全国消費者物価指数・東京都区部消費者物価指数(2017年1月27日発表結果検証済)
(2) GDPデフレータ速報値(2017年2月13日発表結果検証済)
B. 経済情勢指標
B1. 経済成長
米国・中国・EUに次ぐ経済規模なのに、なぜこの程度しか動かないのか、昔から不思議です。とはいえ、日本指標の中では、速報値発表時にBOJ(日銀)政策金利発表に次いで動くようです。
(1) 四半期GDP速報値(2017年2月13日発表結果検証済)
B2. 国際収支
貿易収支と経常収支で反応に結び付くのは貿易収支の方です。がしかし、発表前後の反応はほとんどありません。反応は09:00からの株取引が始まってから現れがちです。
(1) 貿易収支・経常収支(2017年2月8日発表結果検証済)
(2) 貿易統計(通関ベース)(2017年2月20日発表結果検証済)
B3. 実態指標
全体的には反応が小さな指標と言えます。08:50の発表結果は、09:00からの東証寄り付きの反応方向と一致し、且つ、前日までのトレンド方向と一致するとき、10pipsを超える反応となりがちです。是非そういう機会は逃さないようにしたいものですね。
(1) 機械受注(2017年2月9日発表結果検証済)
(2) 鉱工業生産速報値・確報値(2017年2月14日発表結果検証済)
以上