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2017年03月03日
4-6. NZ指標DB(2017年3月3日更新)
2017年3月3日更新
【4-6-1. NZ指標全体の過去傾向と取引方針】
市場予想がほぼ的中し、且つ、それにも関わらず反応が大きい政策金利にだけ注目しておけば十分です。
もともとNZDは取引規模が小さくスプレッドが大きいことから、USDJPYの動きが映り込みやすくなります。そして、AUDとの相関も高いことが動きを複雑にしています。更に、もう何年も言われ続けていますが、中国リスクが高まるとリスク回避の円買いと相まって一気に下落します。
本ブログで扱う取引方法ではありませんが、長期保有でオセアニア通貨のスワップを狙うには嫌な時期だと言えるでしょう。勝ちにくい通貨ペアと認識しています。
現在のチャートは、2月27日-3月4日週に90日移動平均線を下回るか跳ね返されるか、といった状況です。あるいは、Wトップの谷を下抜けしかけています。
NZ10年債金利は、前週まで少しずつ上昇していましたが、おそらく3月4日には下がっているでしょう(FRBの3月利上げ説が払拭されない限り)。株価は3月2日までは上げてましたが、3月3日に週始値を下回って引けています。現在のNZDが、金利に引っ張られているにせよ株価に引っ張られているにせよ、NZDは下がるしかなかった訳です。
IMM投機筋ポジションも同様に、前週まで少しずつ買い持ちが増やしてきましたが、次週火曜発表で減っているなら、市中でこうした傾向が暫く続くと見なされている、ということです。
次週3月6日‐3月11日は、豪州中銀の政策金利発表や翌週のFOMC政策金利発表を睨んだ動きとなるでしょう。これらイベントを迎える準備は、近年続いている農産物価格上昇よりもインパクトが大きいため、USDJPYが118円や120円を目指すような勢いで上昇しない限り、NZDJPYは弱くなる週が続くと見込んでいます。
NZDUSDが2016年12月の底である0.696付近を下抜けると、NZDJPYも現在の80円付近から75-70円まで下がる可能性があります。スワップが大きい通貨だけに、下げリスクが高いときに手を出す必要はありません。
【4-6-2. 主要指標】
以下、NZ経済指標について示しますy。指標名をクリックすると、その指標の頁へと跳びます。
A. 政策決定指標
A1. 金融政策
RBNZ政策金利は、市場予想がほぼ的中します。事前に反応方向は予想できませんが、他の中銀の政策金利発表時と比べると、「現状維持」のときにも発表後の反応が一方向に続く傾向が強いようです。
(1) RBNZ政策金利(2017年2月9日発表結果検証済)
以上
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2017年03月02日
米国景気指標「ISM非製造業景況指数」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年3月4日00:00発表結果検証中)
速報:2017年3月4日00:50頃に追記しています。
2017年3月4日00:00に米国景気指標「ISM非製造業景況指数」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、今回の指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「Ⅰ.調査」「Ⅱ.分析」を事前投稿し、「Ⅲ.結果」「Ⅳ.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「Ⅲ.結果」のタイトル行付近に記載しています。
本指数は、(1) 米国主要経済指標のなかで毎月早い時期に発表されること(第3営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 米国の場合は製造業よりも非製造業のGDP貢献比が高いと思われること、から重要度・注目度が高いとされています。
本指数発表の2日前にはISM製造業景況指数が発表されています。過去のデータを見る限り、反応(値動き)はこちらの非製造業景況指数の方が大きくなりがちです。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。同非製造業景況指数は、非製造業約300社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回、市場予想通りだと、前回結果よりも0.1ポイント低下し、2016年10・11月をピークとする小山から低下し始める気配を見せることになります。
関連する景気指標を参照すると、同じISMの2月製造業景況指数の発表結果は市場予想を上回っていました。もし、非製造業の景況感が製造業の景況感よりも遅行性があるのだとしても、製造業の景況感は6か月連続して前回結果を上回っており、先行指標として悪化する兆候はまだありません。また、2月分のCB消費者信頼感指数は、前回結果・市場予想を上回り、直近数年間で最大値となっていました。
以上のことから、今回発表では市場予想を上回るのではないでしょうか。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去の跳幅平均は9pips・値幅平均は6pipsとなっています。
陽線・陰線への大きな偏りはありません(陽線率48%)。
直前10-1分足は事前差異(今回はマイナス)との方向一致率が72%となっています。また、直前1分足との方向一致率が90%とかなり高く、その直前1分足との方向一致率も86%と高くなっています。よって、直前10-1分足もまた陰線となる可能性は高い、ということになります。
上図、直前1分足の過去の跳幅平均は5pips・値幅平均は3pipsとなっています。
直前1分足は過去25回中4回が同値で、残る21回中19回(90%)が陰線となっています。
上図、直後1分足の過去の跳幅平均は16pips・値幅平均は12pipsとなっています。跳幅が平均値の16pips以下だったことが60%です。
直後1分足は、事前差異(今回はマイナス)・事後差異(市場予想を上回ると予想するためプラス?)との方向一致率がともに78%です。つまり、矛盾した結果となっています。
こうした矛盾が生じた場合には、発表前段階で既知・確定情報が多い事前差異を採用します。よって陰線と見込みます。
上図、直後11分足の過去の跳幅平均は24pips、値幅平均は18pipsとなっています。
直後11分足の値幅方向と直後1分足のそれが一致したことは86%となっています。そして、直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びたことは、そのうち52%です。
この数字は、指標発表後の反応を見てから追いかけてポジションを持つには慎重に行う必要がある、ということです(2回に1回しか反応が伸びない)。
但し、今週後半は強い上昇トレンドが続いていました。本指標発表時までドル高が続いていたならば、週末のポジション整理のため、陰線側になら追いかけても良さそうです。
今回は、分析結果を2-2項の始値基準ローソク足の解釈に書いています。よって、以下は分析結果のみを示します。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
過去の反応の大きさを見ると、含損が15pips程度先行したら損切した方が良さそうです。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
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2017年3月4日00:00に米国景気指標「ISM非製造業景況指数」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、今回の指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 今回、市場予想通りだと、前回結果よりも0.1ポイント低下し、2016年10・11月をピークとする小山から低下し始める気配を見せることになります。
がしかし、関連する景気指標を参照すると、同じ2月のISM製造業景況指数・CB消費者信頼感指数の発表結果はともに前回結果・市場予想を上回っていました。
よって、今回発表は市場予想を上回るのではないでしょうか。 - 以下のシナリオについては、上記の今回指標発表結果と矛盾した分析結果となっています。直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足のいずれも、反応一致分析・指標一致分析では陰線となる公算が高い、と示唆しています。
よって、シナリオこそ準備したものの、今回発表時にポジションを持つか否かは、当日直前の値動きを見て決めたいと思います。
ありそうな動きとしては、指標そのものは陽線に反応する結果となるものの、週末ポジション整理の時期であることや、今週は大統領議会演説前日から上昇トレンドが続いていたことから、すぐに陰線側へと反応が転換してしまう動きです。 - シナリオは次の通りです。
直前10-1分足は陰線と見込みます。根拠は、直前10-1分足と事前差異(今回はマイナス)との方向一致率が72%となっています。また、直前1分足との方向一致率が90%とかなり高く、その直前1分足との方向一致率も86%と高くなっています。よって、直前10-1分足もまた陰線となる可能性は高い、ということになります。 - 直前1分足は陰線と見込みます。過去25回中4回が同値で、残る21回中19回(90%)が陰線となっています。但し、直前1分足の過去の跳幅平均は5pips・値幅平均は3pipsとなっているので、スプレッドが高いFX会社を使っている方にはお薦めできません。
- 直後1分足は、事前差異(今回はマイナス)・事後差異(市場予想を上回ると予想するためプラス?)との方向一致率がともに78%です。つまり、矛盾した結果となっています。
こうした矛盾が生じた場合には、発表前段階で既知・確定情報が多い事前差異を採用します。よって陰線と見込みます。
なお、直後1分足の過去の跳幅平均は16pips・値幅平均は12pipsとなっています。そのうち、跳幅が平均値の16pips以下だったことが60%です。 - 直後11分足は陰線と見込みます。
直後11分足の値幅方向と直後1分足のそれが一致したことは86%となっています。そして、直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びたことは、そのうち52%です。この数字は、指標発表後の反応を見てから追いかけてポジションを持つには慎重に行う必要がある、ということです(2回に1回しか反応が伸びない)。
但し、今週後半は強い上昇トレンドが続いていました。本指標発表時までドル高が続いていたならば、週末のポジション整理のため、陰線側になら追いかけても良さそうです。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「Ⅰ.調査」「Ⅱ.分析」を事前投稿し、「Ⅲ.結果」「Ⅳ.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「Ⅲ.結果」のタイトル行付近に記載しています。
Ⅰ.調査
【1. 指標概要】
本指数は、(1) 米国主要経済指標のなかで毎月早い時期に発表されること(第3営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 米国の場合は製造業よりも非製造業のGDP貢献比が高いと思われること、から重要度・注目度が高いとされています。
本指数発表の2日前にはISM製造業景況指数が発表されています。過去のデータを見る限り、反応(値動き)はこちらの非製造業景況指数の方が大きくなりがちです。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。同非製造業景況指数は、非製造業約300社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
今回、市場予想通りだと、前回結果よりも0.1ポイント低下し、2016年10・11月をピークとする小山から低下し始める気配を見せることになります。
関連する景気指標を参照すると、同じISMの2月製造業景況指数の発表結果は市場予想を上回っていました。もし、非製造業の景況感が製造業の景況感よりも遅行性があるのだとしても、製造業の景況感は6か月連続して前回結果を上回っており、先行指標として悪化する兆候はまだありません。また、2月分のCB消費者信頼感指数は、前回結果・市場予想を上回り、直近数年間で最大値となっていました。
以上のことから、今回発表では市場予想を上回るのではないでしょうか。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去の跳幅平均は9pips・値幅平均は6pipsとなっています。
陽線・陰線への大きな偏りはありません(陽線率48%)。
直前10-1分足は事前差異(今回はマイナス)との方向一致率が72%となっています。また、直前1分足との方向一致率が90%とかなり高く、その直前1分足との方向一致率も86%と高くなっています。よって、直前10-1分足もまた陰線となる可能性は高い、ということになります。
上図、直前1分足の過去の跳幅平均は5pips・値幅平均は3pipsとなっています。
直前1分足は過去25回中4回が同値で、残る21回中19回(90%)が陰線となっています。
上図、直後1分足の過去の跳幅平均は16pips・値幅平均は12pipsとなっています。跳幅が平均値の16pips以下だったことが60%です。
直後1分足は、事前差異(今回はマイナス)・事後差異(市場予想を上回ると予想するためプラス?)との方向一致率がともに78%です。つまり、矛盾した結果となっています。
こうした矛盾が生じた場合には、発表前段階で既知・確定情報が多い事前差異を採用します。よって陰線と見込みます。
上図、直後11分足の過去の跳幅平均は24pips、値幅平均は18pipsとなっています。
直後11分足の値幅方向と直後1分足のそれが一致したことは86%となっています。そして、直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びたことは、そのうち52%です。
この数字は、指標発表後の反応を見てから追いかけてポジションを持つには慎重に行う必要がある、ということです(2回に1回しか反応が伸びない)。
但し、今週後半は強い上昇トレンドが続いていました。本指標発表時までドル高が続いていたならば、週末のポジション整理のため、陰線側になら追いかけても良さそうです。
Ⅱ. 分析
今回は、分析結果を2-2項の始値基準ローソク足の解釈に書いています。よって、以下は分析結果のみを示します。
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
過去の反応の大きさを見ると、含損が15pips程度先行したら損切した方が良さそうです。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以上
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英国景気指標「サービス業PMI」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年3月3日18:30発表結果検証済)
2017年3月3日18:30に英国景気指標「サービス業PMI」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
英国重要指標全般に言えることですが、指標発表結果への反応(値動き)が素直で大きいという特徴があります。がしかし、FX会社などの経済指標ランク分では、他国の景気指標と同程度かそれ以下の重要度・注目度に位置づけられることが多いように見受けられます。そのためポジションを持つ場合には注意が必要です。
指標発表結果に対し最も率直に反応するのは直後1分足跳幅だと言えます。過去25回のデータでは、直後1分足跳幅は平均24pipsの反応でした。反応が大きな指標だと言えるでしょう。ちなみに、調査対象期間中に最も大きく反応したときは110pipsにも達しています。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「Ⅰ.調査」「Ⅱ.分析」を事前投稿し、「Ⅲ.結果」「Ⅳ.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「Ⅲ.結果」のタイトル行付近に記載しています。
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。
一般論として、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため先行性がある、と考えられます。それよりは先行性で劣るものの、サービス業も販売機会喪失を避けるため、消費者の動向に先んじようと必死です。
但し、景況感の「先行性」については、以前ほど当てにならないようです。昔とは違って、流通経路が可視化・効率化され、企業購買部門の力量が向上し、国内サービス業を介さずに海外と直接取引を行うことができるから、です。サービス業の仕入れに至っては、ほぼ消費動向とリアルタイムで一致しつつあるのです。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
全般的には2016年7月を底とした改善基調が続いていました。今回の市場予想は前回結果よりも0.5ポイント低下となっています。市場予想通りだと、前月に続いて低下が続くことになります。
関連指標を参照してみましょう。
同じ2月分の景気指標は、製造業PMIが前月結果・市場予想を下回り、GFK消費者信頼感調査が市場予想通りだったものの1月よりも1ポイント低下しています。
実態指標はまだ2月分が発表されていません。但し、前月1月のBRc小売売上高調査は大幅悪化(前月より1.6ポイント低下し2016年8月以来のマイナス)となっています。
物価指標もまだ2月分が発表されていませんが、CPIとRPIの前月比が1ポイントずつ悪化してマイナスに転じています。
英政府・中銀関係の動きとしては、2月上旬にBOEがどちらかと言えば経済見通しに強気の声明・発言を続けていた一方、EU離脱交渉で首相一任権限を認める法案が議会審議されていました。
これらの状況を踏まえると、市場予想を更に下回るのではないでしょうか。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
ぱっと見で、直前1分足は陰線が目立ちます。
また、直後1分足と直後11分足を見比べると、直近では2016年8月以降、反応方向が一致しています。そして、
特徴的偏りがあります。直前10-1分足と直後1分足の方向を見比べると、指標発表前の10-1分足が指標発表後の反応方向を示唆しているように見受けられます。一致率数値については、後記「反応一致性分析」「指標一致性分析」をご覧ください。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が87%、方向一致時の両者値幅を比べて後者反応が伸びたことは70%となっています。この数字なら、指標発表後に反応方向を見てから追いかけても、まぁ安心です。
仮に、直後1分足終値でポジションを取得し、直後11分足跳幅を狙って解消するとき、期待できるpipsは過去平均から言って19pipsです。
悪くない。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が77%となっています。但し、過去の平均値で見ると、直前1分足は跳幅が8pips・値幅が4pipsとなっています。一般にGBPJPYのスプレッドが大きいことを踏まえると、終値までポジションを持たずに、跳幅を狙ってさっさと利確した方が良いでしょう。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
事後差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率が74%・76%と高い指標です。発表結果が市場予想を下回れば素直に陰線で反応する公算が高い訳です。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年3月3日22:00頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標については次のように捉えていました。
分析通りでした。
在庫・売上・受注が他の関連指標で良くないと予想され、先行き不安をあおる報道が多ければ、PMIが悪化して当然です。
メインシナリオは次の通りです。
結果は、直後1分足・直後11分足ともに陰線で反応し、反応は伸びていきました。
但し、その伸びは小さく、対象時間外の19時頃には陽線側へと反転しました。週末のポジション整理と、当夜にFRB幹部講演が利上げの話題を出すと見込んで、動きに迷いが現れています。それが、いつもよりも反応が伸びなかった理由と考えられます。
補助シナリオは次の通りです。
結果は陽線となりました。
つまるところ、分析・シナリオの正否は成績で判断するしかありません。
個々の指標で成績が悪いことが分析・シナリオ構築方法が間違っているとは言えません。役に立たないだけです。がしかし、成績が良ければ分析・シナリオに問題なし、ということはできるでしょう。
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
英国重要指標全般に言えることですが、指標発表結果への反応(値動き)が素直で大きいという特徴があります。がしかし、FX会社などの経済指標ランク分では、他国の景気指標と同程度かそれ以下の重要度・注目度に位置づけられることが多いように見受けられます。そのためポジションを持つ場合には注意が必要です。
指標発表結果に対し最も率直に反応するのは直後1分足跳幅だと言えます。過去25回のデータでは、直後1分足跳幅は平均24pipsの反応でした。反応が大きな指標だと言えるでしょう。ちなみに、調査対象期間中に最も大きく反応したときは110pipsにも達しています。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 2016年7月以降は改善基調だったももの、今回の市場予想は前回結果よりも0.5ポイント低下となっています。市場予想通りだと、前月に続いて低下が続くことになります。
関連指標を調べてみると、景気指標・実態指標・物価指標のいずれも低下に転じつつあるようです。英政府・中銀関係の動きとしては、2月上旬にBOEがどちらかと言えば経済見通しに強気の声明・発言を続けていた一方、EU離脱交渉で首相一任権限を認める法案が議会審議されていました。
これらの状況を踏まえると、市場予想を更に下回るのではないでしょうか。
なお、指標一致性分析結果に依れば、本指標は発表結果が前回結果・市場予想を下回ると、素直に陰線で反応しがちです。 - メインシナリオは次の通りです。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が87%、方向一致時の両者値幅を比べて後者反応が伸びたことは70%となっています。この数字なら、指標発表後に反応方向を見てから追いかけても、まぁ安心です。
仮に、直後1分足終値でポジションを取得し、直後11分足跳幅を狙って解消するとき、期待できるpipsは過去平均から言って19pipsです。 - 補助シナリオは次の通りです。
反応一致性分析の結果、直前1分足の陰線率が77%となっています。但し、過去の平均値で見ると、直前1分足は跳幅が8pips・値幅が4pipsとなっています。一般にGBPJPYのスプレッドは1pips程度と大きいことを踏まえると、終値までポジションを持たずに、跳幅を狙ってさっさと利確した方が良いでしょう。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「Ⅰ.調査」「Ⅱ.分析」を事前投稿し、「Ⅲ.結果」「Ⅳ.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「Ⅲ.結果」のタイトル行付近に記載しています。
Ⅰ.調査
【1. 指標概要】
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。
一般論として、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため先行性がある、と考えられます。それよりは先行性で劣るものの、サービス業も販売機会喪失を避けるため、消費者の動向に先んじようと必死です。
但し、景況感の「先行性」については、以前ほど当てにならないようです。昔とは違って、流通経路が可視化・効率化され、企業購買部門の力量が向上し、国内サービス業を介さずに海外と直接取引を行うことができるから、です。サービス業の仕入れに至っては、ほぼ消費動向とリアルタイムで一致しつつあるのです。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
全般的には2016年7月を底とした改善基調が続いていました。今回の市場予想は前回結果よりも0.5ポイント低下となっています。市場予想通りだと、前月に続いて低下が続くことになります。
関連指標を参照してみましょう。
同じ2月分の景気指標は、製造業PMIが前月結果・市場予想を下回り、GFK消費者信頼感調査が市場予想通りだったものの1月よりも1ポイント低下しています。
実態指標はまだ2月分が発表されていません。但し、前月1月のBRc小売売上高調査は大幅悪化(前月より1.6ポイント低下し2016年8月以来のマイナス)となっています。
物価指標もまだ2月分が発表されていませんが、CPIとRPIの前月比が1ポイントずつ悪化してマイナスに転じています。
英政府・中銀関係の動きとしては、2月上旬にBOEがどちらかと言えば経済見通しに強気の声明・発言を続けていた一方、EU離脱交渉で首相一任権限を認める法案が議会審議されていました。
これらの状況を踏まえると、市場予想を更に下回るのではないでしょうか。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
ぱっと見で、直前1分足は陰線が目立ちます。
また、直後1分足と直後11分足を見比べると、直近では2016年8月以降、反応方向が一致しています。そして、
特徴的偏りがあります。直前10-1分足と直後1分足の方向を見比べると、指標発表前の10-1分足が指標発表後の反応方向を示唆しているように見受けられます。一致率数値については、後記「反応一致性分析」「指標一致性分析」をご覧ください。
Ⅱ. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が87%、方向一致時の両者値幅を比べて後者反応が伸びたことは70%となっています。この数字なら、指標発表後に反応方向を見てから追いかけても、まぁ安心です。
仮に、直後1分足終値でポジションを取得し、直後11分足跳幅を狙って解消するとき、期待できるpipsは過去平均から言って19pipsです。
悪くない。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が77%となっています。但し、過去の平均値で見ると、直前1分足は跳幅が8pips・値幅が4pipsとなっています。一般にGBPJPYのスプレッドが大きいことを踏まえると、終値までポジションを持たずに、跳幅を狙ってさっさと利確した方が良いでしょう。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
事後差異と直後1分足・直後11分足の方向一致率が74%・76%と高い指標です。発表結果が市場予想を下回れば素直に陰線で反応する公算が高い訳です。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017年3月3日18:30発表
以下は2017年3月3日22:00頃に追記しています。
Ⅲ. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標については次のように捉えていました。
- 2016年7月以降は改善基調だったももの、今回の市場予想は前回結果よりも0.5ポイント低下となっています。市場予想通りだと、前月に続いて低下が続くことになります。
関連指標を調べてみると、景気指標・実態指標・物価指標のいずれも低下に転じつつあるようです。英政府・中銀関係の動きとしては、2月上旬にBOEがどちらかと言えば経済見通しに強気の声明・発言を続けていた一方、EU離脱交渉で首相一任権限を認める法案が議会審議されていました。
これらの状況を踏まえると、市場予想を更に下回るのではないでしょうか。
なお、指標一致性分析結果に依れば、本指標は発表結果が前回結果・市場予想を下回ると、素直に陰線で反応しがちです。
分析通りでした。
在庫・売上・受注が他の関連指標で良くないと予想され、先行き不安をあおる報道が多ければ、PMIが悪化して当然です。
メインシナリオは次の通りです。
- 直後1分足と直後11分足の方向一致率が87%、方向一致時の両者値幅を比べて後者反応が伸びたことは70%となっています。この数字なら、指標発表後に反応方向を見てから追いかけても、まぁ安心です。
仮に、直後1分足終値でポジションを取得し、直後11分足跳幅を狙って解消するとき、期待できるpipsは過去平均から言って19pipsです。
結果は、直後1分足・直後11分足ともに陰線で反応し、反応は伸びていきました。
但し、その伸びは小さく、対象時間外の19時頃には陽線側へと反転しました。週末のポジション整理と、当夜にFRB幹部講演が利上げの話題を出すと見込んで、動きに迷いが現れています。それが、いつもよりも反応が伸びなかった理由と考えられます。
補助シナリオは次の通りです。
- 反応一致性分析の結果、直前1分足の陰線率が77%となっています。但し、過去の平均値で見ると、直前1分足は跳幅が8pips・値幅が4pipsとなっています。一般にGBPJPYのスプレッドは1pips程度と大きいことを踏まえると、終値までポジションを持たずに、跳幅を狙ってさっさと利確した方が良いでしょう。
結果は陽線となりました。
【9. シナリオ検証】
つまるところ、分析・シナリオの正否は成績で判断するしかありません。
個々の指標で成績が悪いことが分析・シナリオ構築方法が間違っているとは言えません。役に立たないだけです。がしかし、成績が良ければ分析・シナリオに問題なし、ということはできるでしょう。
以上
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
2017年03月01日
米国景気指標「ISM製造業景況指数」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年3月2日発表結果検証済)
2017年3月2日00:00に米国景気指標「ISM製造業景況指数」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
本指標要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「Ⅰ.調査」「Ⅱ.分析」を事前投稿し、「Ⅲ.結果」「Ⅳ.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「Ⅲ.結果」のタイトル行付近に記載しています。
本指数は、(1) 米国主要経済指標で毎月最も早く発表されること(第1営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 一般論として製造業の景況感は小売・消費・物価関連の他の指標への影響も大きいと考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
がしかし、後述するように過去のデータを見る限り反応(値動き)はそれほど大きくありません。
本指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
本指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、FRBが本指数が50%未満のときに利上げをしたことがないということ、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。本指数は、製造業約350社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
前回は発表結果が市場予想を上回り、その結果、直後1分足・直後11分足ともに素直に陽線で反応しています。
今回は市場予想が前回結果同値となっています。
セオリー通り、他の製造業の景気指標を見てみましょう。NY連銀製造業景況指数、Phil連銀製造業景況指数、リッチモンド連銀製造業指数、シカゴ購買部協会景気指数、の全てが2月は前月よりも大幅改善となっています。
今回は市場予想を大きく上回るのではないでしょうか。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が74%となっています。そして方向一致時に、後者終値が前者終値を超えて伸びたことが88%となっています。これなら、比較的安心して発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうですね。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後11分足の陽線率が72%となっています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
直前10-1分足と事後差異の方向一致率が78%となっています。そして、事後差異は直後1分足と方向一致率が70%となっています。つまり、直前10-1分足は指標結果を予測した動きとなっており、指標結果に対し直後1分足は素直に反応しがちです。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年3月2日01:00頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
結果は上記の通りです。
次に、メインシナリオに関しては次のように捉えていました。
直後1分足と直後11分足は陽線側に反応したものの、直後11分足は直後1分足よりも値幅が小さくなりました。
そして、補足シナリオについては次の通りでした。
直前10-1分足は同値で終わったので、検証の対象外とします。
ポイントは前夜からの強力な上昇トレンドが、本指標(市場予想を上回ると予想されていた)発表後に一旦「材料出尽くし」となって戻りの動きとなるか否かでした。発表結果が分析通り大きく市場予想を上回ったにも関わらず、直前10-1分足や直後11分足の妙な動きは、それで説明できるでしょう。
本指標でのシナリオに従った過去取引結果を下表に集計します。シナリオ外の取引はここに含めず、週次集計表の方で反映しています。
本指標要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 今回の市場予想は前回結果同値となっています。
セオリー通り、他の製造業の景気指標を見てみると、NY連銀製造業景況指数・Phil連銀製造業景況指数・リッチモンド連銀製造業指数・シカゴ購買部協会景気指数、の全てが2月は前月よりも大幅改善となっています。
今回は市場予想を大きく上回るのではないでしょうか。 - 反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が74%となっています。そして方向一致時に、後者終値が前者終値を超えて伸びたことが88%となっています。これなら、比較的安心して発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうですね。
なお、反応一致分析では直後11分足の陽線率が72%となっています。 - 指標一致性分析の結果、直前10-1分足と事後差異の方向一致率が78%となっています。そして、事後差異は直後1分足と方向一致率が70%となっています。つまり、直前10-1分足は指標結果を予測した動きとなっており、指標結果に対し直後1分足は素直に反応しがちです。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「Ⅰ.調査」「Ⅱ.分析」を事前投稿し、「Ⅲ.結果」「Ⅳ.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「Ⅲ.結果」のタイトル行付近に記載しています。
Ⅰ.調査
【1. 指標概要】
本指数は、(1) 米国主要経済指標で毎月最も早く発表されること(第1営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 一般論として製造業の景況感は小売・消費・物価関連の他の指標への影響も大きいと考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
がしかし、後述するように過去のデータを見る限り反応(値動き)はそれほど大きくありません。
本指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
本指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、FRBが本指数が50%未満のときに利上げをしたことがないということ、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。本指数は、製造業約350社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
前回は発表結果が市場予想を上回り、その結果、直後1分足・直後11分足ともに素直に陽線で反応しています。
今回は市場予想が前回結果同値となっています。
セオリー通り、他の製造業の景気指標を見てみましょう。NY連銀製造業景況指数、Phil連銀製造業景況指数、リッチモンド連銀製造業指数、シカゴ購買部協会景気指数、の全てが2月は前月よりも大幅改善となっています。
今回は市場予想を大きく上回るのではないでしょうか。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
Ⅱ. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が74%となっています。そして方向一致時に、後者終値が前者終値を超えて伸びたことが88%となっています。これなら、比較的安心して発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうですね。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後11分足の陽線率が72%となっています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
直前10-1分足と事後差異の方向一致率が78%となっています。そして、事後差異は直後1分足と方向一致率が70%となっています。つまり、直前10-1分足は指標結果を予測した動きとなっており、指標結果に対し直後1分足は素直に反応しがちです。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017年3月2日00:00発表
以下は2017年3月2日01:00頃に追記しています。
Ⅲ. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
- 今回の市場予想は前回結果同値となっています。
セオリー通り、他の製造業の景気指標を見てみると、NY連銀製造業景況指数・Phil連銀製造業景況指数・リッチモンド連銀製造業指数・シカゴ購買部協会景気指数、の全てが2月は前月よりも大幅改善となっています。
今回は市場予想を大きく上回るのではないでしょうか。
結果は上記の通りです。
次に、メインシナリオに関しては次のように捉えていました。
- 反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が74%となっています。そして方向一致時に、後者終値が前者終値を超えて伸びたことが88%となっています。これなら、比較的安心して発表後に反応方向を確認してから追いかけてポジションを取っても良さそうですね。
なお、反応一致分析では直後11分足の陽線率が72%となっています。
直後1分足と直後11分足は陽線側に反応したものの、直後11分足は直後1分足よりも値幅が小さくなりました。
そして、補足シナリオについては次の通りでした。
- 指標一致性分析の結果、直前10-1分足と事後差異の方向一致率が78%となっています。そして、事後差異は直後1分足と方向一致率が70%となっています。つまり、直前10-1分足は指標結果を予測した動きとなっており、指標結果に対し直後1分足は素直に反応しがちです。
直前10-1分足は同値で終わったので、検証の対象外とします。
【9. シナリオ検証】
ポイントは前夜からの強力な上昇トレンドが、本指標(市場予想を上回ると予想されていた)発表後に一旦「材料出尽くし」となって戻りの動きとなるか否かでした。発表結果が分析通り大きく市場予想を上回ったにも関わらず、直前10-1分足や直後11分足の妙な動きは、それで説明できるでしょう。
本指標でのシナリオに従った過去取引結果を下表に集計します。シナリオ外の取引はここに含めず、週次集計表の方で反映しています。
以上