2017年03月04日
豪州金融政策「RBA政策金利」発表前後のAUDJPY反応分析(2017年3月7日12:30発表結果検証済)
2017年3月7日12:30に豪州金融政策「RBA政策金利」が発表されます。
本発表の要点は下表に整理しておきました。
但し、以下に述べる通り、今回は市場予想通りに「現状維持」となる可能性が高いと見込まれます。市場予想通りに現状維持だったことは、同じ期間で19回あります。この19回のデータに基づき、過去の反応を集計し直すと、下表のようになります。
金利改定がなくても、大きく反応していますね。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートは動くものです。
現在、RBA政策金利は1.50%に設定されており、過去最低となっています。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの24回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
RBAは、年率2〜3%のインフレ目標を設定しています。
2017年1月25日に発表された2016年10-12月四半期CPIは1.5%で、その前の7-9月四半期CPI1.3%よりも改善しています。つまり、インフレ目標には達していないので、利上げ局面ではありません。また、目標の2〜3%に向かって改善中ですので、更なる利下げが必要とも思えません。
そして、2016年12月20日に公表された前々回RBA金融政策理事会議事録には「最新のデータを考慮すると、成長やインフレのために政策を維持することが正しいと判断」という一節があります。この内容は、2017年2月21日に公表された前回RBA金融政策理事会議事録でもほぼ踏襲されています。
そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ7pips・4pipsとなっています(市場予想・発表結果がいずれも現状の場合の数値を採用。以下の記述も同様)。
直前10-1分足には、過去の発表時に偏りが見受けられません。
上図、直前1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsとなっています。直前1分足としては大きな反応をしています。
直前1分足は陰線率が77%となっています。
上図、直後1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
直後1分足は陽線率が71%となっています。
上図、直後11分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ34pips・20pipsとなっています。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。
なお、直後11分足の陽線率は83%となっています。
2-2項に分析結果を記載しているため、以下はデータシートのみを掲載しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
市場予想が「現状維持」のため、今回はこの分析が役立ちません。本ブログでの分析は同値を扱わないので、上表数値は発表結果が前回結果・市場予想と異なる場合か、市場予想が前回結果と異なる場合の数値です。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年3月7日23:00頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
この時刻、取引できませんでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
結果は「現状維持」でした。
取引はできなかったものの、以下はシナリオについての反省です。
陽線となりました。
直後1分足は陽線率が71%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
陰線となりました。
陰線です。
取引できなかったことは幸いでした。今回はことごとく分析が外れていたことになります。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
本発表の要点は下表に整理しておきました。
但し、以下に述べる通り、今回は市場予想通りに「現状維持」となる可能性が高いと見込まれます。市場予想通りに現状維持だったことは、同じ期間で19回あります。この19回のデータに基づき、過去の反応を集計し直すと、下表のようになります。
金利改定がなくても、大きく反応していますね。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
前回・前々回のRBA金融政策理事会議事録では「現状維持」と記載されており、そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。 - 直前1分足は陰線率が77%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsで、直前1分足としては大きな反応をしています。
- 直後1分足は陽線率が71%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
- 直後11分足の陽線率は83%となっています。
そして、直後11分足は直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。かと言って、追いかけるのではなく、逆方向にポジションを取ること(逆張り)は薦められません。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートは動くものです。
現在、RBA政策金利は1.50%に設定されており、過去最低となっています。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの24回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
RBAは、年率2〜3%のインフレ目標を設定しています。
2017年1月25日に発表された2016年10-12月四半期CPIは1.5%で、その前の7-9月四半期CPI1.3%よりも改善しています。つまり、インフレ目標には達していないので、利上げ局面ではありません。また、目標の2〜3%に向かって改善中ですので、更なる利下げが必要とも思えません。
そして、2016年12月20日に公表された前々回RBA金融政策理事会議事録には「最新のデータを考慮すると、成長やインフレのために政策を維持することが正しいと判断」という一節があります。この内容は、2017年2月21日に公表された前回RBA金融政策理事会議事録でもほぼ踏襲されています。
そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
上図、直前10-1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ7pips・4pipsとなっています(市場予想・発表結果がいずれも現状の場合の数値を採用。以下の記述も同様)。
直前10-1分足には、過去の発表時に偏りが見受けられません。
上図、直前1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsとなっています。直前1分足としては大きな反応をしています。
直前1分足は陰線率が77%となっています。
上図、直後1分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ25pips・19pipsとなっています。
直後1分足は陽線率が71%となっています。
上図、直後11分足の過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ34pips・20pipsとなっています。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。
なお、直後11分足の陽線率は83%となっています。
U. 分析
2-2項に分析結果を記載しているため、以下はデータシートのみを掲載しておきます。
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
市場予想が「現状維持」のため、今回はこの分析が役立ちません。本ブログでの分析は同値を扱わないので、上表数値は発表結果が前回結果・市場予想と異なる場合か、市場予想が前回結果と異なる場合の数値です。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
2017年3月7日12:30発表
以下は2017年3月7日23:00頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
この時刻、取引できませんでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標に関しては次のように捉えていました。
- 2016年8月以降、RBAの政策金利は1.5%となっています。そして市場では今回「現状維持」と予想されています。
前回・前々回のRBA金融政策理事会議事録では「現状維持」と記載されており、そのため今回の市場予想は「現状維持」となっているのでしょう。
結果は「現状維持」でした。
取引はできなかったものの、以下はシナリオについての反省です。
- 直前1分足は陰線率が77%となっています。過去平均の跳幅・値幅はそれぞれ16pips・9pipsで、直前1分足としては大きな反応をしています。
陽線となりました。
陰線となりました。
- 直後11分足の陽線率は83%となっています。
そして、直後11分足は直後1分足との方向一致率が78%となっています。がしかし、直後1分足と同じ方向に反応が伸びたことは48%と、2回に1回を下回ります。跳幅を狙って追いかけてポジションを取るならば、小さくても早めに利確することを薦めます。かと言って、追いかけるのではなく、逆方向にポジションを取ること(逆張り)は薦められません。
陰線です。
取引できなかったことは幸いでした。今回はことごとく分析が外れていたことになります。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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