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FX・オリジナル手法ランキング

1. FXは上達するのか

小さなコツをいくつか覚えたって駄目です。勝てない原因をきちんと突き止めてからやり直しましょう。FXを楽しむためには「投資期間」が必要です。すぐに始めたって勝てないことは、FXに限らず、何事であれ同じなのです。だからこそ、その期間を短縮するための「方法論」が大切なのです。

 右矢印1 1-1. FXを楽しむために
   アマチュアらしく…
 右矢印1 1-2. いつか負けないはずがない!
   上手くなるまでは短期取引です
 右矢印1 1-3. 難しさの正体って何だ
   利確と損切の理解は大切です
 右矢印1 1-4. FXは上達するのか
   取引機会を絞り込むべきです
 右矢印1 1-5. 数字で掴もう
   その機会にどう臨むかです
2. 経済指標の楽しみ方

このブログで扱う取引の理想は、経済指標発表前後の反応を着実に刈り取り、ポジション保有時間を最短化してリスクを避けることです。でも、効率良く取引するにはそれなりに予備知識が必要です。大した話は紹介できませんが、基本だけは押さえておきましょう。

 右矢印1 2-1. 大きなゾウの隠れ方
   指標取引のための予備知識です
 右矢印1 2-2. ウソは嫌いだ!
   短期取引をやるときの指針です
 右矢印1 2-3. イグアナを見分ける前に
   このブログの指標取引での成績です
 右矢印1 2-4. 小ズルくいきましょう
   いわばジンクスで勝つ方法です

3. 指標取引分析手法

このブログでは経済指標への調査・分析を定型書式で行っています。定型書式を用いることで、反省を踏まえてやり方を進歩させたり、相場環境が変わったことを見つけやすくするため、です。

 右矢印1 3-1. 指標取引の予備知識
   指標発表前後の他の時間と違い
 右矢印1 3-2. ローソク足各部の名称
   全幅・値幅・跳幅とは?
 右矢印1 3-3. 4本足チャート
   このブログで使うチャート表記
 右矢印1 3-4. 反応方向の予備知識
   指標分類と反応方向の基本
 右矢印1 3-5. 取引通貨ペアの選択
   通貨ペアによる有利不利
 右矢印1 3-6. 指標分析の方法
   定量指標分析とは?
 右矢印1 3-7. 反応分析の方法
   定量反応分析とは?
 右矢印1 3-8. 分析の成績
   事前分析的中率
 右矢印1 3-9. ブレイク対応準備
   ついでに…
4. 経済指標DB

経済指標発表前後の短時間に分析期間を絞ることによって、指標への反応に一定の再現性(傾向)があることはわかりました。各国「政策決定指標」・「経済実態指標」の項に、主要な指標についての分析結果と分析事例を纏めてあります。

 右矢印1 4-0. 各国経済・通貨の特徴
 右矢印1 4-1. 日本経済
    4-1-1. 政策決定指標
     (a) 日銀短観
     (b1) 東京都区部CPI
     (b2) 全国CPI
    4-1-2. 経済実態指標
     (c) GDP一次速報
     (d) 機械受注
     (e1) 通関貿易統計
     (e2) 国際収支
 右矢印1 4-2. 米国経済
    4-2-1. 政策決定指標
     (a) FOMC
     (b1) UM消信指数速報
     (b2) CB消信指数
     (b3) ISM非製景指数
     (c1) NY連銀製景指数
     (c2) Phil連銀製景指数
     (c3) ISM製景指数
     (d1) 輸出・入物価指数
     (d2) 生産者物価指数
     (d3) 消費者物価指数
     (d4) PCEコアデフレータ
     (e1) ADP雇用統計
     (e2) 雇用統計
    4-2-2. 経済実態指標
     (a1) GDP速報値
     (a2) GDP改定値
     (a3) GDP確定値
     (b1) 小売売上高
     (b2) 個人消費・所得
     (c1) 鉱工業生産
     (c2) 耐久財受注
     (d1) 中古住宅販売件数
     (d2) 新築住宅販売件数
    4-2-3. 収支関連指標
     (a) 貿易収支
 右矢印1 4-3. 欧州経済
    4-3-1. 政策決定指標
     (a) ECB金融政策
     (c1) ZEW企業景況感調査
     (c2) 独国Ifo企業景況指数
     (c3) 独国PMI速報値
     (c4) 欧州PMI速報値
     (d) 欧州HICP速報値
    4-3-2. 経済実態指標
     (a1) 独国GDP速報値
     (b) 独国貿易統計
     (c1) 独国製造業新規受注
     (c2) 独国鉱工業生産
 右矢印1 4-4. 英国経済
    4-4-0. 英国経済指標反応要点
    4-4-1. 政策決定指標
     (a) BOE金融政策
     (c1) PMI速報値
     (c2) 製造業PMI改定値
     (c3) サービス業PMI改定値
     (d) 物価統計
     (e) 雇用統計
    4-4-2. 経済実態指標
     (a1) 月次GDP
     (a2) 四半期GDP速報値
     (b) 小売売上高指数
     (c) 鉱工業生産指数
     (d) 貿易収支
 右矢印1 4-5. 豪州・NZ経済
    4-5-1. 政策決定指標
     (a) RBA金融政策
     (b) RBNZ金融政策
     (c1) NAB企業景況感指数
     (c2) WP消費者信頼感指数
     (d1) 四半期住宅価格指数
     (d2) 四半期生産者物価指数
     (d3) 四半期消費者物価指数
     (e1) 賃金指数
     (e2) ANZ求人広告件数
     (e3) 雇用統計
    4-5-2. 経済実態指標
     (a) 四半期GDP
     (b) 貿易収支
     (c) 小売売上高
     (d1) 住宅ローン件数
     (d2) 建設許可件数

ーーーーーーーー
【FX会社】
各社特徴があります。最初は資金にも限りがあるでしょうから1つの口座で、慣れたらいくつか口座を開いて自分が使いやすい会社を選ぶと良いでしょう。
ーーーーーーーー

DMM.com証券

FX口座数国内第1位はTVCMで有名。主要通貨のスワップポイントが高く、ドル円スプレッドも原則0.3銭と安い。2万円のキャッシュバック条件は、10万円入金+PC・スマホで3か月各500枚(週毎に各約40枚)の取引と意外に簡単!


ヒロセ通商

他社乗換ほか、キャッシュバックプログラム多数。スプレッドは、クロス円でUSD・EUR・NZDが有利、ドルストレートでEUR・GBP・AUDが有利。最小取引は1000通貨単位で初心者に優しい。スワップが良い会社です。


マトリックストレーダー

キャッシュバック条件はヒロセ通商と同じようです。特長は、スキャルピングOK公言・1日の取引上限なし・1000通貨単位取引可、といった点。


OANDA Japan

MT4業者はスプレッドが狭くても約定力が低い業者が多いなか、約定拒否なしが魅力。またHPの各種分析図表が美しく、あちこちのブログで引用されています。本ブログでは他人の著作物転載はしていないので、お見せできません。一度ご覧ください。


外為ファイネスト証券

特徴は、MT4最狭水準のスプレッド、EA利用可、指値制限なし、MT4サーバ国内設定、1000通貨取引可、です。

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2018年09月10日

独国景気指標「ZEW景況感調査」発表前後のEURJPY反応分析

独国景気指標「ZEW景況感調査」の指標発表前後の反応分析には、
@ 独国期待指数
(以下「期待指数」と略記)
A 独国現況指数
(以下「現況指数」と略記)
を用います。

本稿は、過去の指標結果と反応方向の関係を分析することによって、本指標発表前後のEURJPY取引に役立つ特徴を見出すことがテーマです。
その分析対象期間は、2015年1月期集計分〜2018年8月期集計分(同月発表分)の44回分を用いました。




T.指標分析

以下、市場予想は発表直前の値を用い、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままを用います。これは本指標の推移そのものより、指標発表直前直後の反応程度や反応方向との関係を重視しているためです。
また、事前差異(=市場予想ー前回結果)と事後差異(=発表結果ー市場予想)と実態差異(発表結果ー前回結果)の関係を多用します。差異がプラスのとき陽線・マイナスのとき陰線と対応していれば、反応が素直だと言うことにします。

【1.1 指標概要】

本指標は、独国の現在と今後6カ月の景気見通し(「良い」「同じ」「悪い」)について、アナリスト・機関投資家・市場関係者など約350人を対象に行ったアンケート調査に基づく指標です。指数は、「良い」から「悪い」を引いた数で0が基準になっています。
現況指数は現在を、期待指数は半年後を、それぞれ表しています。

多くの資料では「期待指数の方が現況指数より重要」という解説が見受けられます。既に終わった現状よりも、将来の景気動向の方が重要だという話は、何となく納得しやすい話です。ところが、2015年1月から2018年8月集計分までの44回分を調べてみると、意外な結果になります。

期待指数と現況指数のそれぞれの事後差異と、直後1分足の方向一致率を調べました。事後差異がプラスのとき直後1分足が陽線だったり、マイナスのとき陰線だったとき、事後差異と直後1分足の方向が一致した、とカウントします。
期待指数の方向一致率は56%に対し、現況指数の方向一致率は66%です。

景気指標の役割を考えると「期待指数の方が現況指数より重要」という解説は一理あります。けれども、FX取引を行うために重要なのがどちらかと言えば、現況指数の方が期待指数よりも重要です。どうせ、時間が経てばどっちに反応するかなんて、わからないのです。だから、少なくとも指標発表直後の反応方向に対して影響力が強い方が重要です。

【1.2 指標差異】

過去の市場予想と発表結果の推移を以下に示します。
上から、期待指数・現況指数です。

1809独国ZEW210.png

1809独国ZEW220.png

複数の項目が揃って前回結果や市場予想を上回ったり下回るとは限りません。食い違いが起きたとき、指標結果が全体的に改善したのか悪化したのかを判断するため、次の判別式を用います。

直前10-1分足は、ー1✕期待指数の事前差異+1✕現況指数の事前差異、という判別式の解との方向一致率が52%です。市場予想と前回結果の大小関係がどうあれ、指標発表前の反応方向を示唆しません

直後1分足は、1✕期待指数の事後差異+2✕現況指数の事後差異、という判別式の解との方向一致率が71%です。指標結果の良し悪しに対し、指標発表直後の反応方向は素直だと言えます。

直後11分足は、−1✕期待指数の実態差異+2✕現況指数の実態差異、という判別式の解との方向一致率は56%です。発表結果と前回結果の大小関係がどうあれ、指標発表から暫く経った反応方向を示唆しません

事前差異・事後差異・実態差異の過去推移は、下図の通りです。

1809独国ZEW140.png

判別式との一致率の関係で、事前差異と実態差異の変化は無視しましょう。どうせ、事前差異と実態差異は反応方向への影響がないのです。

事後差異判別式の解の大きさは、2015年発表分>2016年発表分>2018年発表分>2017年発表分、の順になっています。この順位は、直後1分足跳幅や直後11分足跳幅の大きさの毎年の順位と一致しています。下図をご覧ください。毎年の直後1分足と直後11分足の跳幅と値幅の推移を示しています。

1809独国ZEW150.png

でも順位相関こそ成立していも、毎年の事後差異判別式の解の大きさと跳幅の大きさの差が小さいため、あまり取引上の役に立つ情報ではありません

【1.3 指標間一致性分析】

比較対象は、本指標より後で発表されるIfo業況指数です。
詳細は『独国景気指標「Ifo業況指数」発表前後のEURJPY反応分析』の稿に記しているので、そちらを参照願います。

結論は、本指標はIfo業況指数と単月毎の増減方向に相関がありません
例え、一方の指標の良し悪しを前後3か月ずらしても、この結論は同じです。一方の指標の良し悪しを前後3か月ずらしてもそうならば、移動平均で分析しようが何をしようが、両指標の単月毎の増減には関係がありません。




U.反応分析

分析は、反応程度の大きさだけを取り上げる方法と、反応方向だけを取り上げる方法と、それらを事前に示唆する予兆がないか、について行います。
過去の実績から言えば、@ ポジションを取得する時期や方向の分析確度に比べ、A ポジションを解消する時期や程度の分析確度は精度が劣ります。その原因は(もちろん、まだまだ研鑽不足による部分が大きいものの)@に比べてAはそのときどきの情勢の影響を受けることが多いようです。重視している指標発表後に限れば、@よりもAの時間が経っている分だけ、経済指標以外の要素が絡んでくるため、と理解しています。

【2.1 反応概要】

事後差異判別式は、1✕期待指数の事後差異+2✕現況指数の事後差異、でした。そして、この判別式の解と直後1分足の方向一致率は71%でした。
本指標は、市場予想に対する発表結果の良し悪しに、指標発表直後の反応方向が素直です。

過去44回の事後差異判別式の解(横軸)に対する直後1分足終値(縦軸)をプロットしておきました。

1809独国ZEW170.png

まず、事後差異が△4〜+3の間だったときは、陽線で反応するか陰線で反応するかがわかりません。事後差異が△4以下のときか+3以上のときしか、追撃すべきではありません
また、分布(青点)は回帰線(青線)の上下に広く分布しています。回帰線の傾きこそ右上がりとなっているものの、事後差異が大きくても大きく反応するとは言えないように見受けられます

次に、直後1分足終値(横軸)に対する直後11分足終値(縦軸)をプロットしておきました。

1809独国ZEW180.png

回帰式(赤線)の係数は0.6しかなく、平均的には反応を伸ばさないことがわかります。
この図において、対角線(黒斜線)の上下の分布を見ると、本指標は追撃にも向いていないことがわかります。

【2.2 反応程度】

過去の4本足チャートの各ローソク足平均値と、最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅の分布を下表に纏めておきます。

1809独国ZEW110.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で7pipsしかありません。反応が小さいため、大きなトレンドが発生しているときには、指標発表結果の影響はすぐにトレンドに呑まれてしまいます。だから、こうした反応が小さい指標で取引するときは、例えば、

  • まず、本指標にはトレンド方向を転換するほどの影響力がないことを頭に入れておく
  • 事前に15分足チャートでトレンド方向と上下のサポート・レジスンタンスの位置を確認しておく
  • トレンドに逆らわない方向に期待的中率が高ければ取引し、そうでなければ取引しない
  • 指標発表後の追撃も同様
  • トレンドに反する方向に反応を伸ばしても、サポートやレジスタンスを抜けることは滅多にないことを覚えておく

というやり方が良いでしょう。
個々の取引で大けがさえしなければ、これらを守れば年間を通してプラスにしやすくなるでしょう。

【2.3 予兆分析】

指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細はこちらを参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細はこちらを参照願います。
いずれも反応程度を問題にせず、反応方向の一致回数だけを問題にしています。

1809独国ZEW310.png

1809独国ZEW320.png

事後差異と直後1分足の方向一致率は71%となっています。先にも述べてた通り、指標発表直後の反応は素直です。
その直後1分足は、直前1分足との方向一致率が18%(不一致率82%)です。指標発表直後は直前1分足と逆方向に反応しがちです。

次に下図をご覧ください。

1809独国ZEW330.png

直後1分足と直後11分足の方向一致率は69%です。その69%の方向一致時に、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことは85%です。方向一致率が高く、その後の反応を伸ばしがちなのだから、初期反応方向を確認したら早期追撃開始です。
けれども、指標発表から1分経過時点から10分後を望むと、反応を伸ばしていたことは38%しかありません。





V.取引方針

以下に過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示し、それぞれの期間の取引方針を纏めておきます。

【3.1 直前10-1分足】

下図は直前10-1分足の始値基準ローソク足です。

1809独国ZEW410.png

直前10-1分足は、過去平均跳幅が8pips、同値幅が4pipsです。過去陽線率は50%、事前差異との方向一致率は52%です。

上図において、2015年1月〜2016年5月の間は陽線が目立ちます。2016年7月〜2018年6月の間は陰線が目立ちます。お手元のツールで確認頂ければわかりますが、両者境界の2016年6月付近は、EURJPYが下降トレンドから上昇トレンドに転じた時期です。
これは偶然の一致かも知れません(オカルトです)。偶然の一致ならば、この期間の取引にポジションの根拠がありません。

【3.2 直前1分足】

下図は直前1分足の始値基準ローソク足です。

1809独国ZEW420.png

直前1分足は、過去平均跳幅が5pips、同値幅が4pipsです。上図から明らかなように、過去陰線率は85%とかなり偏りがあります。
この期間にポジションをオーダーするなら、ショートか取引をしないという選択肢しかありません。

【3.3 直後1分足】

下図は直後1分足の始値基準ローソク足です。

1809独国ZEW430.png

直後1分足は、過去平均跳幅が7pips、同値幅が5pipsです。

直前10-1分足が10pips以上跳ねたことは過去12回あります(頻度27%)。この12回のうち、直前10-1分足が10pips以上跳ねた方向に直後1分足が一致したことは8回です(一致率67%)。直前10-1分足が10pips以上跳ねたときは、指標発表直前にその方向にオーダーします。
直前10-1分足がそれほど跳ねなかった場合は、直前1分足との方向一致率が18%(不一致率82%)しかない点をアテにします。指標発表直前に直前1分足と逆方向にポジションをオーダーし、発表直後の跳ねで利確/損切です。

直後1分足と直後11分足の方向一致率は69%です。その69%の方向一致時に、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことは85%です。方向一致率が高く、その後の反応を伸ばしがちなのだから、初期反応方向を確認したら早期追撃開始です。
けれども、指標発表から1分経過時点から10分後を望むと、反応を伸ばしていたことは38%しかなく、このポジションは利確できるときにすぐに利確です。

【3.4 直後11分足】

下図は直後11分足の始値基準ローソク足です。

1809独国ZEW440.png

直後11分足は、過去平均跳幅が12pips、同値幅が7pipsです。

直前10-1分足が10pips跳ねたことは過去12回あります(頻度27%)。この12回のうち、直前11分足が直後1分足の値幅を削るか反転したことは過去8回あります(一致率67%)。直前10-1分足が10pips以上跳ねたら、直後1分足終値がついた段階で、逆張りをオーダーします。




W.分析結論

本指標の特徴は以下の通りです。
以下の特徴を踏まえた取引を行うか、その日の値動きが異常なら取引を止めるかがベターな選択肢と考えています。少なくとも過去の傾向に反した取引方法は、長い目で見ると勝率をさげてしまいがちです。

  • 多くの指標解説で期待指数に注目が集まるように誘導されています。けれども、指標発表直後の反応方向との一致率が高いのは現況指数の方です。現況指数の事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率は66%です。期待指数のそれは56%です。

  • 直前10-1分足と事後差異の方向一致率は67%です。そして、直前1分足と直後1分足の方向一致率は18%(不一致率82%)です。
    これらの数字から、本指標の取引参加者は、指標発表後の反応方向がほぼ掴めている可能性があります(自分だけがそのことを知らない、というのは癪ですよね)。

  • 指標発表から1分を過ぎてからの追撃は避けた方が良さそうです。直後1分足終値を超えて直後11分足終値が反応を伸ばしたことは43%です。直後1分足や直後11分足の戻り率(1−跳幅/値幅)も40%弱と大きく、追撃で利幅を伸ばすことは難しい指標だと言えるでしょう。

以上

ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上




2018年09月09日

2018年9月10日〜14日発表の主要経済指標の過去反応要点

2018年9月10日〜9月14日の主要経済指標の過去反応パターンを挙げておきます。

論拠はリンク先に詳述し、ここでは結論だけを抜粋・紹介しています。リンク先の詳細分析記事は、現在のチャート状況や政治・経済情勢なんて全く関係なく、その指標とその発表前後の反応の過去パターンを調べていることがポイントです。
現在の情勢に応じてポジションを考慮するにせよ、過去のパターンは踏まえておきましょう。

こういう方法論が有効か否かは、こちらに検証結果を纏めています。2017年は、取引を行った全ての指標の事前分析投稿と結果検証投稿を繰り返しました。
せめて、指標発表前後に反応が伸びやすい指標とそうでない指標の区別しておけば、その分だけ負けにくくなるでしょう。

ーーー$€¥£A$ーーー

前週の成績を纏めておきます。
成績を気にするのは、過去の分析が現在も通用するのかに注意を払い続ける必要があるためです。

前週の分析成績は12勝5敗、前提を満たさなかったことが7回、判定不可が5回でした。オカルトは含めていません。判定は、リンク先の詳細分析記事の結論が、今回の発表でも通用したかを判定しています。

前週の取引成績は10勝1敗、それとは別に事前方針にない取引で1敗、取引中止が2回でした。取引時間は35分52秒で、損益は+57.33pipsでした。
取引した1分足1本当たり1pips強というペースは、2017年並みです。2018年になってからは、やや反応が小さい指標が多かったので、これは良い兆候です。

ーーー$€¥£A$ーーー

さて、今週の主要指標の過去反応要点は以下の通りです。

9月10日(月)
  • 17:30 7月集計分英国鉱工業生産指数・製造業生産指数
    先に発表されている製造業PMIとの相関はありません。
    指標発表後の早期追撃開始と、直後11分足跳幅が30pips以上に伸びたら再追撃に分があります。

9月11日(火)
  • 17:30 7・8月集計分英国雇用統計
    事後差異がプラスだったときは素直に陽線での反応が期待できるものの、マイナスだった場合は陰線で反応するかどうかちょっと怪しいところがあります。追撃は陽線のとき行いましょう。
    直近のEU離脱を巡る情勢を踏まえると、この過去パターンが逆に「事後差異がプラスのときに陽線になるか否かが怪しく、マイナスなら素直に陰線」にならないかを注視しています。ここ数か月では、まだそうした変化は起きていないようです。

  • 18:00 9月集計分独国ZEW景況感調査
    多くの指標解説で期待指数に注目が集まるように誘導されています。けれども、指標発表直後の反応方向との一致率が高いのは現況指数の方です。また、単月毎の指標結果の良し悪しは、Ifo業況指数と相関がありません。
    直前10-1分足と事後差異の方向一致率は67%です。そして、直前1分足と直後1分足の方向一致率は18%(不一致率82%)です。これら数字から、本指標の取引参加者は、指標発表後の反応方向がほぼ掴めている可能性があります(自分だけがそのことを知らない、というのは癪ですよね)。

9月12日(水)
  • 21:30 8月集計分米国PPI
    輸入物価指数やISM製造業価格指数との相関は高くないので、それらは参考になりません。
    つまらないけれど、指標発表直後の早期追撃開始・早期利確が基本です。あまり大きな反応が起きない指標なので、指標発表後の追撃は反応が10pips付近に達してからは、諦めた方が良いでしょう。

9月13日(木)
  • 10:30 8月集計分豪州雇用統計
    指標発表前は、市場予想がどうあれ、どっちに反応するかがわかりません。指標発表直後は逆ヒゲを形成したことがときどきあるので注意が必要です。逆ヒゲは10秒以内に解消されたことが多いようです。
    直後1分足終値と直後11分足終値は、過去全てを平均するとほぼ同じです。指標発表から1分を過ぎてピークやボトムの見極めが大事です。

  • 20:00 英国(BOE)金融政策(市場予想通り現状維持の場合)
    前回MPCでの利上げにより、今回の焦点は今後の利上げ時期・回数についての見解が注目されています。
    直前10-1分足は、直後1分足との方向一致率が67%で、3回に2回の割合で政策発表後の反応方向を示唆しています。また、直前10-1分足が大きく跳ねたときには、直後1分足の反応方向を示唆している可能性が高いと言えます。
    初期反応方向への早期追撃が基本です。但し、直後1分足が陽線なら20pips以上のとき、陰線なら40pips以上のとき、直後11分足は直後1分足よりも反応を伸ばしています。それら以外のときは、少し早めに利確した方が良いでしょう。

  • 20:45 欧州(ECB)金融政策(市場予想通り現状維持の場合)
    今回の注目内容は、年内QE終了が確定するか否かです。
    直後1分足と直後11分足の方向一致率は79%で、方向一致時に直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしたことは100%です。でも、終値同士を比べると、直後1分足を超えて直後11分足が反応を伸ばしていたことは50%未満です。
    追撃は早めに行って早めに終えるようにしましょう。

    さて、とても勧められませんが、なかには一獲千金を狙って発表時刻を跨いでポジションを持つ人もいるでしょう。
    BOEもECBも今回は「市場予想通り現状維持(政策金利とQE規模について)」になると見込まれています。そうであるにせよ、万が一の「市場予想に反した」ときや声明等で今後の方針が予想外だったときの反応は、予め頭に入れておくべきです。
    金融政策発表時の「市場予想に反したとき」は50pips以上の瞬間的な跳ねが起きます。もし反対ポジションを持っていたならすぐに損切・ドテンです。ドテン(反対ポジションを取り直すこと)は損切の後です。こうしたサプライズが起きた場合、直後1分足は最終的に100pips以上に反応を伸ばしがちです。分速100pipsもの反応が起きているときは、慌てて新規ポジションを取ろうとしても、なかなかオーダーが成立しません。含損をキャンセルする反対ポジションを新規に取ろうとしているうちにも、含損がどんどん増えてしまいます。
    だから、必ず「損切・ドテンの順」です。
    そもそも、金融政策発表時の取引は追撃が基本です。

  • 21:30 ECB総裁会見
  • 21:30 8月集計分米国CPI
    ECB総裁会見が定刻に始まっても、CPI発表直後はCPIの結果に基づき反応し、すぐに伸びが止まるか戻すかしがちです。指標発表前と指標発表数分後からはECB総裁会見内容に応じた動きとなります。反応方向への影響力が(ECB総裁会見>米国CPI)の順なのです。
    よって、今回の米国CPI発表前後のUSDJPYの動きは、指標発表直後の方向を除いて過去の分析と関係ありません。

9月14日(金)
  • 21:30 8月集計分米国小売売上高
  • 21:30 8月集計分米国輸入物価指数
    過去、両指標が同時発表されたときの反応方向への影響力は、圧倒的に(小売売上高>輸入物価指数)です。小売売上高だけに注目しておけば良いでしょう。

  • 22:15 8月集計分米国設備稼働率・鉱工業生産指数・製造業生産指数
    直後1分足は、直前1分足との方向一致率が33%(不一致率67%)なので、指標発表直前に直前1分足値幅方向と逆にポジションをオーダーすれば良いでしょう。
    追撃は、指標発表直後に反応方向を確認したら早期開始し、指標発表から1分が過ぎたら利確の機会を窺います。

  • 23:00 8月集計分米国UM消費者信頼感指数速報値
    オカルトになりますが、本指標は市場予想後追い型のため、現在のように上昇基調のときは毎回ロングをオーダーし続ければ複数回での成績はプラスになります。一方、なぜか本指標は前月集計分のISM非製造業景況指数との不一致率が高い点も不思議です。今回については、このふたつのオカルト手法が矛盾しています(上昇基調で、ISMは改善)。
    今回は取引しません。

以上

ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
注記以上



2018年09月06日

9月7日指標(事後検証済)

明日は21:30に8月集計分米国雇用統計の発表があります。

以下に用いている図表は、リンク先詳細分析記事よりも最新結果を反映(2018年8月発表までを反映)しています。詳細分析記事と数値が異なるのはそのためです。

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市場予想は、NFP増減が19.1万人(前回15.7万人)、失業率は3.8%(前回3.9%)、平均時給は0.3%(前回0.3%)で、事前差異は+1.9です。

最近の反応は小さいので、大きく反応する指標だと思っていると、利確の機会を逸しかねません。そこに気を付けた方が良いでしょう。もし今回は久しぶりに大きく反応したのに早めの利確で損をした、と思う方とは気が合わないのかも知れません。残念です。

直後1分足と直後11分足の2015年以降毎年の最新平均pips(前月までを反映)を下図に示します。

1808米国雇用指標120.png

前述の通り、本指標は以前のように大きく反応する指標ではなくなっていることがわかります。
本指標の反応程度をイメージできたら、次は反応方向への興味に応えたいところですが、本指標では慎重に「わからない」が結論です。
NFPの先行指標であるADP雇用統計やISM製造業雇用指数やISM非製造業雇用指数の結果がどうあれ、本指標発表直後にどちらに反応するかはわかりません。各先行指標の良し悪しと本指標発表直後の良し悪しとは、一致率があまり高くありません。

ここで、本指標結果の良し悪しとは、1✕NFP増減[万人]の事後差異−10✕失業率[%]の事後差異+30✕平均時給の事後差異[%]、という判別式を用いて判定します。事後差異とは、発表結果ー市場予想、のことです。

この判別式の解がプラス(マイナス)のとき、直後1分足が陽線(陰線)だったことは、過去86%に達します。この判別式があってこそ、本指標は指標発表直後の反応が非常に素直だと言えます。
先述の先行指標は、この判別式においてNFP増減に関してしか先行示唆していません。だから、各先行指標の発表結果の良し悪しは、本指標発表直後の反応方向を予想する手段たり得ない訳です。

この判別式の解(横軸)と直後1分足終値(縦軸)の関係を下図に示します。

1808米国雇用指標250.png

図から、判別式の解の正負・程度と直後1分足の正負・程度が、全体として眺めるとだいたい比例していたことがわかります。がしかし、個別のドットは回帰線(青線)の上下に結構ばらついています。
このことから、判別式は毎月の取引の目安を与えても、毎月の取引で勝ち負けの頼りにはなりません。何回・何10回の取引で回帰線を目安に利確/損切のポイントを決め続けれていなければ、その効果が実感できない訳です。

次に、直後1分足終値(横軸)から10分後(縦軸)に同じ方向に反応を伸ばしていたかを下図に示します。

1808米国雇用指標260.png

図から、指標発表から1分後に対し、その10分後の反応がほとんど伸びていないことがわかります。回帰線(赤線)の係数は1.02ですから、過去を平均すると、直後1分足終値に対し直後11分足終値は2%しか反応を伸ばしていなかった訳です。

もしも、指標発表前後にポジションをオーダーして、それが当たったとしても、指標発表直後の1分を過ぎると、その後の10分で反応を伸ばさないのです。ポジションを持ち続けるなら、我慢強さが少なくとも10分以上もたないと、過去の平均値で考える限り意味ありません。もしもそのポジションが含損を抱えていたら、値を戻すことを期待しても、それは淡い期待です。我慢強さも、含益を持っているときの何倍も必要になるでしょう。

狙いは1点です。

指標発表時点から見ると、直後1分足と直後11分足の方向が一致していたことは、過去91%にも達しています。その91%の方向一致時だけに注目すると、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことは77%です。本指標は、初期反応方向に伸び続けることが、指標発表から1分を過ぎても4回に3回は続きます。よって、指標発表から1分以内に追撃を開始し、1分を過ぎたら利確の機会を窺いましょう。

例え、直後1分足と直後11分足の方向一致率が91%あっても、その91%のうち直後1分足終値を超えて直後11分足終値が同じ方向に伸びていたことは51%です。ここだと思ったときに利確しないと、ずーと反応が伸びるのを待っていなければいけない訳です。ずーと待っていても、反応が伸びるとは限りません。

1808米国雇用指標330.png

雇用統計発表の直近前後にポジションをわざわざ持つのに、そのポジションを長持ちするということは、雇用統計の結果がその後のトレンドに影響を与え続ける、と見なしていることになります。
けれども、これまでのFRB幹部発言によれば、既に現在の雇用情勢に満足しているのです。ポジション長持ちは、そういう状況も踏まえた中長期の相場観に基づくものであるべきです。それなら、雇用統計の直前直後に危ない橋を渡ってポジションを持つ意味なんてありません。
一部のプロが指標発表前後の取引を嫌うことには、きちんと一貫した考えがあってのことなのです。そういう助言をしてくれるプロはさすがです。

でも、プロじゃなくて趣味で雇用統計を愉しむのです。疲れた週末に時間をわざわざ充てるのは、だらだらと変化するチャートを愉しめないから、それが短時間に圧縮された期間に集中し、その集中期間のために十分な予習をだらだらやっておくのです。
これが「瞬間最大IQで賢いヤツに勝つ」という戦略です。FXで学んだことじゃないけれど。
以上




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以下は9月9日07時頃に追記しています。

【事後検証】

事前分析結果を検証しておきます。

1808米国雇用指標710.png

発表結果は改善で、反応は素直に陽線でした。

指標発表前は、事前差異判別式の解がプラスだったにも関わらず陰線でした。ISM製造業雇用指数とISM非製造業雇用指数は改善だったものの、ADP雇用統計が前月より悪化していたことが影響したのかも知れません。
指標発表後は、発表から3分過ぎまで反応を伸ばしてその後は分析対象期間の10分後ぐらいまで戻して、ほぼ過去の傾向通りの動きとなりました。

指標結果について、このブログでは注視していない平均時給前年比が+2.9%と、2009年6月以来の高水準となりました。

事前分析の判定は、直前10-1分足が事前差異がプラスだったのに陰線となり●です。
指標発表直後追撃は、指標発表から1分以内のどの時点でロングをオーダーしても、発表から5分過ぎまでになら利確できました。よって、判定は〇です。
直後1分足終値は110.98円で、発表から3分後は111.02円、5分後は110.98円、11分後は110.92円でした。

取引結果を纏めておきます。

1808米国雇用指標800.png

久しぶりの事前分析を示した上での取引でしたが、過去のパターンに照らした取引は有効です。

過去成績を挙げておきます。

1808米国雇用指標900.png

次回本指標発表は10月5日です。
以上




タグ:雇用統計

9月6日指標(事後検証済)

明日は、21:15に8月集計分米国ADP雇用統計、23:00に8月集計分米国ISM非製造業景況指数、が発表されます。

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まず、米国ADP雇用統計です。

民間雇用者数の市場予想は18.8万人(前回21.9万人)で、事前差異は△3.1です。
週次失業保険申請件数は毎週木曜に発表されています。この指標内容のひとつに、4週平均失業保険受給申請というのがあります。4週平均失業保険受給申請数は、原理的にADP民間雇用者数とは逆相関の関係があります。この逆相関関係は、過去89%成立しています。
直近の4週平均失業保険申請件数(8月30日発表)は、前月(7月26日発表)に対し△0.575万人です。逆相関の関係なので、今回の本指標発表結果は前月より増加、と予想されます。
一方、市場予想は前回以下なっているので、今回は市場予想を上回ると予想されます。発表結果が市場予想を上回った場合、直後1分足が陽線となる期待的中率は75%です。

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次に、米国ISM非製造業景況指数です。

市場予想は、非製造業景況指数が55.8(前回55.7)、事業活動指数が56.9(前回56.5)で、事前差異は+1.2です。
指標発表後は、4✕非製造業景況指数の事後差異+2✕事業活動指数の事後差異+1✕受注指数の事後差異+1✕雇用指数の事後差異+1✕価格指数、という判別式が有効です。ここで事後差異とは、発表結果ー市場予想、のことを指しています。直後1分足終値は、この判別式の解が1につき0.9pipsぐらい反応しがちです。

指標発表直後の数分間は、直後1分足と直後11分足の方向一致率が高く、且つ、後者跳幅が前者跳幅を超えて反応を伸ばしたことが多く、早期追撃開始・早期決済です。
最終的に直後11分足は、直前1分足と逆方向に伸びることが多いので(期待的中率66%)、指標発表から1分を過ぎたらそのことを念頭にポジション方向を考えましょう。
以上




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以下は9月8日20:30頃に追記しています。

【事後検証】

まずは米国ADP雇用統計の分析検証です。
今回から、詳細分析の取引方針にないオカルトも検証欄を設けました。オカルトではなく、きちんと意味があるのに私が因果関係を軽く見ているだけかも知れません。長く続ければ、その答えが判る日もきっとくるでしょう。

1808ADP700.png

指標結果(民間雇用者数)は前回・予想を下回り、反応は素直に陰線でした。

さてここで、本指標と同時発表された週次失業保険申請件数(20.3万件)と4週平均失業保険申請件数(20.95万件)は、1969年12月以来の少なさだったそうです。
失業保険申請件数が少ないということは、素直に反応すれば陽線で良いはずです。ところが、結果が陰線である以上、ADPの影響力>週次失業保険申請件数の影響力、ということになります。

そして、これだけ長く雇用情勢が良い状態なら、民間雇用者数が減って失業保険申請件数も減っているのは、必ずしも悪い内容ではない、という気がします。それでも民間雇用者数が市場予想を下回ったことに陰線で反応したことは、本指標の事後差異(=発表結果ー市場予想)の重要性を再認識できた結果でした。

分析結果の判定を行います。
指標発表時と再追撃は、詳細分析記事に記した前提条件を満たしていません。よって、判定不可です。
直前1分足は、事前差異がマイナスだったにも関わらず、陽線で反応しました。よって、判定は●です。
直後追撃は、陰線方向への反応が分析対象期間の指標発表後11分に亘って伸びていました。初期反応方向への追撃を行えば利確できた公算が高く、判定は〇です。

今回から判定を行うオカルトについては、判定は●です。事前投稿していたように、今回の発表結果は市場予想を上回ると分析していたので、言い訳できません。

次に取引結果です。

1808ADP800.png

背景が黄色の列は、シナリオ外取引です。
シナリオ外取引では、今回の事前分析記事に記していたように、発表結果が市場予想を上回ると見込み、指標発表直前にロングをオーダーしました。

追撃は、指標発表後1分を過ぎたら利確の機会を窺うことになっていました。
正直なところ、この日の昼間に米大統領が「次は(貿易摩擦の難癖先が)日本だ」と発言したらしく、111円を割るということも想定したものの、そうはなりませんでした。一方、もしも指標発表直後が陽線なら、こんなに長く追撃ポジションを持てなかったでしょう。

このブログを始めてからの本指標での成績を下表に纏めておきます。

実際には今年も本指標ではほぼ毎回取引しているものの、事前に分析記事を投稿していない取引は下表に含めていません。それは、このブログの主張が「きちんと過去の傾向を分析すれば、実は経済指標発表前後の取引こそ素人向けだ」という点にあります。だから、事前投稿してから結果検証するという投稿を繰り返しています。
なお、2018年は成績が悪いのでなく、忙しくて事前投稿できていなかっただけです。ADP雇用統計は、ホンモノの雇用統計より勝ちやすいという印象を持っています。

1808ADP900.png

本指標次回発表は10月3日です。

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米国ISM非製造業景況指数も検証しておきます。

1808米国ISM非製造業710.png

指標結果は改善で、反応は素直に陽線でした。
事後差異判別式の解は+13.6で、✕0.9=12pipsなので、実際の直後1分足値幅10pipsは過去の傾向通りだったと言えるでしょう。
事前分析結果は、直前1分足が前提不成立だった他は〇です。

取引は、事前シナリオ通りに行い、問題ありません。

1808米国ISM非製造業800.png

2018年になって、本指標では初めての事前公開取引でした。過去成績は下表の通りです。

1808米国ISM非製造業900.png

本指標次回発表は10月3日です。
以上



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