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2018年08月31日
8月31日指標(事後検証済)
本日は18:00に欧州HICP速報値が発表されます。
市場予想は、29日時点で
前年比+2.1%(前回改定値+2.1%)
コア前年比+1.1%(前回改定値+1.1%)
となっていました。直前にもう一度確認しておく必要があります。
事前差異判別式の解は0です。
この指標発表前後の反応には珍しいクセが3つあります。
市場予想の精度が高く、反応が短時間で小さく、発表結果の市場予想に対する良し悪しに55%しか素直に反応していません。
反応があまり素直でない指標は、プロ固有の解釈や市場の雰囲気に左右されている可能性があります。そういったことは、我々にはわかりません。また、市場予想がレートに織り込まれる時期が早いという可能性もあります。織り込みが始まる時期が早いと、それに便乗しようとしても他の要因との区別がつきません。
我々アマチュアの取引にあまり向いていない指標だということです。
そして、指標発表前10分間は、市場予想が前回改定値より改善していれば陰線、悪化していれば陽線で反応しがちです。逆ではありません。
この現象も、本指標の市場予想の良し悪しがレートに織り込まれる時期が早いことを示唆しています。指標発表時刻が迫って、事実が確定する前にポジションを解消しているのでしょう。新たにポジションを持つのなら、市場予想の良し悪しと逆に動きがちなことを説明できません。
また、直前10-1分足が15pips以上跳ねたことは、過去5回あります(頻度12%)。発生頻度は低いものの、その5回のうち4回が、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致しています(一致率80%)。けれども、注意が必要です。その4回のうち3回の直後1分足は10pips以上の逆ヒゲがあります。
直前10-1分足が大きく跳ねたときは、慌てて追いかけてはいけないのです。直前10-1分足が15pips以上跳ねたら、それと逆方向に10pips戻したのを確認してから逆張りし、直前10-1分足と同じ方向に追撃を開始しましょう。これなら負けても、損切が10pips小さくできます。
詳細分析に興味があれば、こちらを事前に一読頂ければ幸いです。
以下は8月31日21:30頃に追記しています
分析検証です。
HICP・コアHICPとも前回・予想を下回りました。
この結果について、ここ数か月のHICP上昇が一時的現象とするECBの見解が裏付けられた、と解説している記事も見受けられるものの、それはどうかと思います。前回改定値結果を僅か0.1%下回っただけで、まだ物価上昇が反転したとは言えません。
ちなみに、1年前8月のEURUSD全幅は1.17〜1.21です。現時点における今8月のEURUSD全幅は1.13〜1.17です。
反応があきれるほど小さかったことはさておき、直後1分足・直後11分足は小さな陰線で、ともに上下にヒゲを残しました。
なお、本指標速報値の次回発表は9月28日です。
本指標での取引は行いませんでした。金曜日の18時なんて、早く帰りたくて忙しいので、普通は取引なんて無理です。
市場予想は、29日時点で
前年比+2.1%(前回改定値+2.1%)
コア前年比+1.1%(前回改定値+1.1%)
となっていました。直前にもう一度確認しておく必要があります。
事前差異判別式の解は0です。
この指標発表前後の反応には珍しいクセが3つあります。
市場予想の精度が高く、反応が短時間で小さく、発表結果の市場予想に対する良し悪しに55%しか素直に反応していません。
反応があまり素直でない指標は、プロ固有の解釈や市場の雰囲気に左右されている可能性があります。そういったことは、我々にはわかりません。また、市場予想がレートに織り込まれる時期が早いという可能性もあります。織り込みが始まる時期が早いと、それに便乗しようとしても他の要因との区別がつきません。
我々アマチュアの取引にあまり向いていない指標だということです。
そして、指標発表前10分間は、市場予想が前回改定値より改善していれば陰線、悪化していれば陽線で反応しがちです。逆ではありません。
この現象も、本指標の市場予想の良し悪しがレートに織り込まれる時期が早いことを示唆しています。指標発表時刻が迫って、事実が確定する前にポジションを解消しているのでしょう。新たにポジションを持つのなら、市場予想の良し悪しと逆に動きがちなことを説明できません。
また、直前10-1分足が15pips以上跳ねたことは、過去5回あります(頻度12%)。発生頻度は低いものの、その5回のうち4回が、直前10-1分足と直後1分足の方向が一致しています(一致率80%)。けれども、注意が必要です。その4回のうち3回の直後1分足は10pips以上の逆ヒゲがあります。
直前10-1分足が大きく跳ねたときは、慌てて追いかけてはいけないのです。直前10-1分足が15pips以上跳ねたら、それと逆方向に10pips戻したのを確認してから逆張りし、直前10-1分足と同じ方向に追撃を開始しましょう。これなら負けても、損切が10pips小さくできます。
詳細分析に興味があれば、こちらを事前に一読頂ければ幸いです。
以上
【事後検証】
以下は8月31日21:30頃に追記しています
分析検証です。
HICP・コアHICPとも前回・予想を下回りました。
この結果について、ここ数か月のHICP上昇が一時的現象とするECBの見解が裏付けられた、と解説している記事も見受けられるものの、それはどうかと思います。前回改定値結果を僅か0.1%下回っただけで、まだ物価上昇が反転したとは言えません。
ちなみに、1年前8月のEURUSD全幅は1.17〜1.21です。現時点における今8月のEURUSD全幅は1.13〜1.17です。
反応があきれるほど小さかったことはさておき、直後1分足・直後11分足は小さな陰線で、ともに上下にヒゲを残しました。
なお、本指標速報値の次回発表は9月28日です。
本指標での取引は行いませんでした。金曜日の18時なんて、早く帰りたくて忙しいので、普通は取引なんて無理です。
以上
タグ:HICP
2018年08月30日
市場予想値がわからない項目があるとき
ロイターによる指標予想は(ほぼ?)毎日発表されています。
私のようにPCに弱い人間は、たまにその予想記事を探そうとすると、なかなか見つからずに手間がかかります。その予想を見るには、
>ロイターTOPページ
>検索欄で「経済指標予測」を検索
>期間指定で「24時間以内」を検索
とすれば、1発で見つかります。
FX会社の指標カレンダーで紹介されていない項目の市場予想を調べるときに便利です。
それに、その市場予想が何人の見解に基づくものかもわかります。ただ、人数が多ければ予想の精度が高まる訳でもないようです。きっとこの人数は市場の関心に応じているのでしょう。
市場予想を指標発表前に調べるのは、指標発表前後の取引に役立てたいからです。それなのに、FX会社の指標カレンダーでは、指標発表前後の反応方向に関係ない項目が載っていて、関係が深い項目が載っていなかったりすることが多々あります。
何のデータであれ、それは「何のために」を忘れると、ただの数字の羅列に過ぎません。FX会社のHPを見ていると、それがちょっと残念に思うことがあります。
そんなときのためにロイターの指標予想記事が便利です。
もっとも、その記事だけでなく、私はロイターの解説記事が好きで、週末にまとめ読みしています。いつも勉強を助けてもらっているので、ちょっとロイターの宣伝をしておきました。
私のようにPCに弱い人間は、たまにその予想記事を探そうとすると、なかなか見つからずに手間がかかります。その予想を見るには、
>ロイターTOPページ
>検索欄で「経済指標予測」を検索
>期間指定で「24時間以内」を検索
とすれば、1発で見つかります。
FX会社の指標カレンダーで紹介されていない項目の市場予想を調べるときに便利です。
それに、その市場予想が何人の見解に基づくものかもわかります。ただ、人数が多ければ予想の精度が高まる訳でもないようです。きっとこの人数は市場の関心に応じているのでしょう。
市場予想を指標発表前に調べるのは、指標発表前後の取引に役立てたいからです。それなのに、FX会社の指標カレンダーでは、指標発表前後の反応方向に関係ない項目が載っていて、関係が深い項目が載っていなかったりすることが多々あります。
何のデータであれ、それは「何のために」を忘れると、ただの数字の羅列に過ぎません。FX会社のHPを見ていると、それがちょっと残念に思うことがあります。
そんなときのためにロイターの指標予想記事が便利です。
もっとも、その記事だけでなく、私はロイターの解説記事が好きで、週末にまとめ読みしています。いつも勉強を助けてもらっているので、ちょっとロイターの宣伝をしておきました。
以上
タグ:市場予想
2018年08月29日
8月30日指標(事後検証済)
本日は21:30に7月集計分米国コアPCEデフレータ・個人消費が発表されます。
市場予想は、ロイターを引用すると、
コアPCEデフレータ前月比+0.2%(前回+0.1%)
同上前年比+2.0%(前回+1.9%)
PCE+0.4%(前回+0.4%)
個人所得+0.3%(前回+0.4%)
となっています。
事前差異判別式の解は+0.1です。
※ 赤字は31日に訂正しました。間違った数値を紹介し、申し訳ございません。
本指標に先立って同月集計分が発表されるCPIや小売売上高は、本指標の一部結果を示唆する場合があります。
7月集計分のコアCPIは、前月比が+0.2(前回+0.2)、前年比が+2.4(前回+2.3%)でした。コアCPI前月比実態差異は0なので、コアPCEデフレータ前月比の改善/悪化を予想することができません。けれども、コアCPI前年比実態差異は+0.1なので、コアPCEデフレータ前年比が前回より改善する期待的中率は74%です。
7月集計分の小売売上高前月比は+0.5です。小売売上高前月比が例外的に大きく伸びた集計月ではないので、PCEの予想には役立ちません。
本指標は以前から安定して反応が小さい指標です。指標発表前こそPCEや個人所得の事前差異も影響しますが、指標発表後にはそれらへの関心は後回しで構いません。指標発表後はまず、コアPCEデフレータの事後差異の有無に反応方向が影響を受けています。但し、コアPCEデフレータは市場予想と発表結果がズレないことも多いため、その場合にPCEの事後差異に注目すれば良いのです。
過去、直前1分足は68%の事例で直後1分足と逆方向に反応しています。
直後1分足と直後11分足は72%の事例で方向が一致しており、そのうち82%は直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えて反応を伸ばしています。
直後1分足終値を基準にすると、直後11分足終値が反応を伸ばしたことは56%です。しつこい追撃には向いていません。
詳細分析に興味があれば、こちらを事前に一読頂ければ幸いです。
以下は8月30日22:00頃に追記しています。
まず、分析検証です。
※ 31日に朱記部分の誤記を訂正しました。
まず、PCEコアデフレータ前年比は、前回より改善していました。同月集計のコアCPI前年比と実態差異方向は一致しました。但し、今回は市場予想も前回より改善となっていたので、このことが取引に有利に働くことはありませんでした。
反応は相変わらず小さく、指標発表直後の跳ねがたった2pipsでした。もう何か、取引するのが嫌になってしまいます。
直前1分足と直後1分足は逆方向に反応しました。直後1分足と直後11分足は、同じ方向に跳幅を伸ばしたものの、値幅は伸びませんでした。
今回の事後差異判別式の解は0でした。同時発表があった週次失業保険申請件数も、僅かに市場予想より改善しています。つまり、今回の反応は素直ではなかった訳です。
現時点ではロイターもブルームバーグも結果を伝えるのみで、解説記事はまだありません。
次に取引結果です。
直前10-1分足は、ぎりぎりまで粘ったものの、損切となりました。
後は問題ありません。再追撃をもっと粘った方が良かったかも知れませんが、これはいつもの通り結果論なので、ぐずぐず考えても仕方ありません。
次回本指標発表は9月28日です。
さて寝ます。
次週月曜が米国祝日のため、明日は米国3連休を控えた夜となります。
市場予想は、ロイターを引用すると、
コアPCEデフレータ前月比+0.2%(前回+0.1%)
同上前年比+2.0%(前回+1.9%)
PCE+0.4%(前回+0.4%)
個人所得+0.3%(前回+0.4%)
となっています。
事前差異判別式の解は+0.1です。
※ 赤字は31日に訂正しました。間違った数値を紹介し、申し訳ございません。
本指標に先立って同月集計分が発表されるCPIや小売売上高は、本指標の一部結果を示唆する場合があります。
7月集計分のコアCPIは、前月比が+0.2(前回+0.2)、前年比が+2.4(前回+2.3%)でした。コアCPI前月比実態差異は0なので、コアPCEデフレータ前月比の改善/悪化を予想することができません。けれども、コアCPI前年比実態差異は+0.1なので、コアPCEデフレータ前年比が前回より改善する期待的中率は74%です。
7月集計分の小売売上高前月比は+0.5です。小売売上高前月比が例外的に大きく伸びた集計月ではないので、PCEの予想には役立ちません。
本指標は以前から安定して反応が小さい指標です。指標発表前こそPCEや個人所得の事前差異も影響しますが、指標発表後にはそれらへの関心は後回しで構いません。指標発表後はまず、コアPCEデフレータの事後差異の有無に反応方向が影響を受けています。但し、コアPCEデフレータは市場予想と発表結果がズレないことも多いため、その場合にPCEの事後差異に注目すれば良いのです。
過去、直前1分足は68%の事例で直後1分足と逆方向に反応しています。
直後1分足と直後11分足は72%の事例で方向が一致しており、そのうち82%は直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えて反応を伸ばしています。
直後1分足終値を基準にすると、直後11分足終値が反応を伸ばしたことは56%です。しつこい追撃には向いていません。
詳細分析に興味があれば、こちらを事前に一読頂ければ幸いです。
以上
【事後検証】
以下は8月30日22:00頃に追記しています。
まず、分析検証です。
※ 31日に朱記部分の誤記を訂正しました。
まず、PCEコアデフレータ前年比は、前回より改善していました。同月集計のコアCPI前年比と実態差異方向は一致しました。但し、今回は市場予想も前回より改善となっていたので、このことが取引に有利に働くことはありませんでした。
反応は相変わらず小さく、指標発表直後の跳ねがたった2pipsでした。もう何か、取引するのが嫌になってしまいます。
直前1分足と直後1分足は逆方向に反応しました。直後1分足と直後11分足は、同じ方向に跳幅を伸ばしたものの、値幅は伸びませんでした。
今回の事後差異判別式の解は0でした。同時発表があった週次失業保険申請件数も、僅かに市場予想より改善しています。つまり、今回の反応は素直ではなかった訳です。
現時点ではロイターもブルームバーグも結果を伝えるのみで、解説記事はまだありません。
次に取引結果です。
直前10-1分足は、ぎりぎりまで粘ったものの、損切となりました。
後は問題ありません。再追撃をもっと粘った方が良かったかも知れませんが、これはいつもの通り結果論なので、ぐずぐず考えても仕方ありません。
次回本指標発表は9月28日です。
さて寝ます。
次週月曜が米国祝日のため、明日は米国3連休を控えた夜となります。
以上
8月29日指標(事後検証済)
本日は21:30に4-6月期集計分米国GDP改定値が発表されます。
市場予想は、
前期比+4.0%(速報値+4.1%)
GDPデフレータ+3.0%(速報値+3.2%)
四半期PCE前期比+3.9%(速報値+4.0%)
で、事前差異判別式の解は△0.2です。
事前差異判別式の解と直前10-1分足の方向一致率が71%、事後差異判別式の解と直後1分足・直後11分足の方向一致率が各94%・83%です。これら数値を見る限り、一見、取引しやすく見える点が曲者です。
直後1分足と直後11分足の方向が一致したときは、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことが67%です。
けれどもご注意ください。直後1分足終値を超えて直後11分足終値が同じ方向に反応を伸ばしていたことは、たった17%しかありません。発表から1分過ぎて暫くしたら、直後1分足終値よりも少し値を戻しがちです。ここを狙うなら、欲張らないことが大事です。
詳細分析に興味があれば、こちらを事前に一読頂ければ幸いです。
以下は8月29日22:30頃に追記しています。
まず、分析検証です。
市場予想に反し、GDPは速報値を上回る+4.2%に達しました。
一方、PCEは速報値を下回って+3.8%となっていました。指標発表直後の一瞬、3pipsぐらい跳ね上がってから暫くほとんど反応しなかったのは、このPCEの速報値からの低下が原因と思われます。
最終的には、強いGDP値によって22時頃に111.40手前(指標発表後15pips程度)に達しました。
ともあれ、分析結果は1勝2敗でした。でも取引結果をご覧ください。
直前1分足こそ負けたものの、追撃と逆張りは成功しました。反応が小さく、指標発表後に一旦は戻りかけたことが幸いしました。
こういうラッキーな日もあります。
次回確定値の発表は9月27日です。この日は未明03:00に利上げ予想のFOMCを終えてのGDP確定値発表となります。
市場予想は、
前期比+4.0%(速報値+4.1%)
GDPデフレータ+3.0%(速報値+3.2%)
四半期PCE前期比+3.9%(速報値+4.0%)
で、事前差異判別式の解は△0.2です。
事前差異判別式の解と直前10-1分足の方向一致率が71%、事後差異判別式の解と直後1分足・直後11分足の方向一致率が各94%・83%です。これら数値を見る限り、一見、取引しやすく見える点が曲者です。
直後1分足と直後11分足の方向が一致したときは、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしていたことが67%です。
けれどもご注意ください。直後1分足終値を超えて直後11分足終値が同じ方向に反応を伸ばしていたことは、たった17%しかありません。発表から1分過ぎて暫くしたら、直後1分足終値よりも少し値を戻しがちです。ここを狙うなら、欲張らないことが大事です。
詳細分析に興味があれば、こちらを事前に一読頂ければ幸いです。
以上
【事後検証】
以下は8月29日22:30頃に追記しています。
まず、分析検証です。
市場予想に反し、GDPは速報値を上回る+4.2%に達しました。
一方、PCEは速報値を下回って+3.8%となっていました。指標発表直後の一瞬、3pipsぐらい跳ね上がってから暫くほとんど反応しなかったのは、このPCEの速報値からの低下が原因と思われます。
最終的には、強いGDP値によって22時頃に111.40手前(指標発表後15pips程度)に達しました。
ともあれ、分析結果は1勝2敗でした。でも取引結果をご覧ください。
直前1分足こそ負けたものの、追撃と逆張りは成功しました。反応が小さく、指標発表後に一旦は戻りかけたことが幸いしました。
こういうラッキーな日もあります。
次回確定値の発表は9月27日です。この日は未明03:00に利上げ予想のFOMCを終えてのGDP確定値発表となります。
以上
タグ:米国GDP改定値