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2018年09月04日
9月5日指標(事後検証済)
明日は、10:30に豪州GDP、17:30に英国サービス業PMIが発表されます。
4-6月期集計分豪州GDPは、前日のRBA声明や総裁会見結果に注視しておきましょう。同声明や総裁会見では、直近以降に発表される指標の良し悪しに触れることがあります。
9月3日夜の時点における市場予想は、前期比+0.8%(前回+1.0%)、前年比+2.8%(前回+3.1%)で、事前差異判別式の解は△0.5です。市場予想は、指標発表直前に再確認しておきましょう。
過去の平均的な指標発表後の反応程度はかなり大きく、その反応方向は発表結果の市場予想に対する良し悪しに非常に素直で、反応は一方向に伸びがちです。その平均値は、事後差異が0.1毎に、直後1分足値幅は6pips反応しています。直後1分足値幅に対し、直後11分足は28%伸びがちです。
けれども、過去の反応程度の平均値でなく回数を見てみると、直後1分足を超えて直後11分足が一方向に伸びたことは決して多くありません。だから、指標発表後の追撃には工夫が必要な指標です。
指標発表後は、上下動のタイミングをうまく捉えるしか勝ちようがありません。過去の反転率の低さ(頻度10%)や、事後差異との方向一致率の高さ(95%)を踏まえると、方向は事後差異と同じで、直後1分足がまだ17pips以下のときに追撃を始めないとケガの元です。
また、再追撃は指標発表から1分を過ぎてから、直後1分足終値よりも戻したときだけ追撃し、同終値を超えたら利確を繰り返す、という方法が良いでしょう。
本指標の詳細分析はこちらです。
8月集計分英国サービス業PMIは、先に発表されている製造業PMIとの単月毎の相関がありません。その製造業PMIは、鉱工業生産指数や製造業生産指数と単月毎の相関がありません。本指標も、小売売上高指数との単月毎の相関がありません。
だったら、景気指標というのは一体何の役のためにあるのかと、不思議で仕方ありません。でも、そんなことはどうでも良いことです。本指標発表直後は、以前から大きく反応します。
不思議なことと言えば、2か月前のEURGBPでGDP高だったかGBP安だったかと、71%の方向一致率があります。なぜ2か月前かはさておき、EURGBPであることは英国の貿易の大半がEU向けであることから説明できます。
今回発表8月集計分の2か月前の6月月足EURGBPは、GBP安に振れています。2か月前がGBP安のとき、本指標が前回より悪化したことが71%です。けれども、現時点における本指標市場予想は53.9(前回53.5)です。今回発表結果が市場予想を下回る期待的中率は71%、と読み替えることができます。
この話はオカルトと解釈し、指標発表時刻を跨いだポジションの根拠にはしません。
指標発表時刻を跨ぐポジションは、直前1分足跳幅が10pips以上だったとき(なりそうなとき)、指標発表直前に直前1分足が跳ねた方向と逆にポジションをオーダーします。このポジションは、指標発表直後の跳ねで利確/損切です。
追撃は、直後1分足と直後11分足の方向一致率が高く(79%)、且つ、直後11分足跳幅は直後1分足跳幅を超えがち(その79%のうち71%)なので、初期反応方向に追撃し、指標発表から1分を過ぎたら利確の機会を窺います。
本指標の詳細分析はこちらです。
以下は9月5日21:30頃に追記しています。
取引できなかったので、分析検証のみとなります。10:30とか17:30とかに発表があるのは、このブログのせいではありません。
分析と取引とは別物なのですが、まぁそのうち取引できるときもあるでしょう。それまでは分析の精度を高めるしかありません。
まずは豪州GDPの分析検証です。
かなり良い数字となり、反応は素直に陽線でした。
ロイター解説を引用すると「前年比伸び率はほぼ6年ぶりの数字」で、「急速な人口増加が住宅やインフラの需要を刺激し、消費支出を後押しした」結果だそうです。
反応程度は、過去の平均値から言えば、事後差異が0.1毎に直後1分足値幅は6pips反応していました。そして、直後1分足値幅に対し、直後11分足は28%伸びがちでした。
結果は、直後1分足値幅が、事後差異+0.7に対し計算値が42pips、実際が30pipsとなっていました。30pipsに対する28%増しは38pipsで、実際は31pipsでした。
ちょっと誤差が大きかったように思えますが、いかがでしょう。
判定は次の通りです。
直前10-1分足は、前提不成立のため取引中止です。
直前1分足は、10:29:00〜10:30:30頃まで陽線側への跳ねを繰り返し、その後指標発表直前まで陰線側に戻しました。よって、判定は〇です。
追撃は、直後1分足始地として80.21円を採用すると、10秒後には既に80.49に達し、20秒後には80.54円に達しています。分析通りに17pips以下で追撃なら、指標発表から数秒以内にロングのオーダーを成立させなければならなかった訳です。現実問題として動きが早すぎて17pips以下だった数秒以内にオーダーを成立させることはできなかったと思われます。分析が当たっても、取引ができない内容では仕方ありません。よって、この期間は「判定不可」を結論にします。
再追撃は、直後1分足終値以下に戻したら実施し、直後1分足終値を超えたら利確、でした。10:31:00に直後1分足終値がつくと、そのまま一旦は終値を下回っています。その後20秒以内にロングをオーダーした場合、10:36:10ぐらいまでに決済していたら利確できていたようです。よって、判定は〇です。
次に、英国サービス業PMIの分析検証です。
注目度が低いのか、ロイターもブルームバーグも本指標結果解説が見当たりません。
指標結果は前回・予想を上回り、反応は素直に陽線でした。
6月EURGBP月足はGBP安でした。2か月前がGBP安の場合、本指標は前回結果を下回りがちでした。がしかし、今回はこのオカルトが成立しませんでした。
分析結果の検証をします。
直前1分足は、ショートか取引しない、という内容で、この選択肢は判定が不可能です。判定が不可能でも、この内容は分析結果に基づくため変更できません。
指標発表時は、前提不成立のため判定できません。
そして追撃は、指標発表後10秒でほぼ今回のピーク付近に達していました。その後20秒はやや反応を伸ばしているものの、指標発表から1分を過ぎると直後1分足跳幅を下回った状態が続きました。よって判定は●です。
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4-6月期集計分豪州GDPは、前日のRBA声明や総裁会見結果に注視しておきましょう。同声明や総裁会見では、直近以降に発表される指標の良し悪しに触れることがあります。
9月3日夜の時点における市場予想は、前期比+0.8%(前回+1.0%)、前年比+2.8%(前回+3.1%)で、事前差異判別式の解は△0.5です。市場予想は、指標発表直前に再確認しておきましょう。
過去の平均的な指標発表後の反応程度はかなり大きく、その反応方向は発表結果の市場予想に対する良し悪しに非常に素直で、反応は一方向に伸びがちです。その平均値は、事後差異が0.1毎に、直後1分足値幅は6pips反応しています。直後1分足値幅に対し、直後11分足は28%伸びがちです。
けれども、過去の反応程度の平均値でなく回数を見てみると、直後1分足を超えて直後11分足が一方向に伸びたことは決して多くありません。だから、指標発表後の追撃には工夫が必要な指標です。
指標発表後は、上下動のタイミングをうまく捉えるしか勝ちようがありません。過去の反転率の低さ(頻度10%)や、事後差異との方向一致率の高さ(95%)を踏まえると、方向は事後差異と同じで、直後1分足がまだ17pips以下のときに追撃を始めないとケガの元です。
また、再追撃は指標発表から1分を過ぎてから、直後1分足終値よりも戻したときだけ追撃し、同終値を超えたら利確を繰り返す、という方法が良いでしょう。
本指標の詳細分析はこちらです。
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8月集計分英国サービス業PMIは、先に発表されている製造業PMIとの単月毎の相関がありません。その製造業PMIは、鉱工業生産指数や製造業生産指数と単月毎の相関がありません。本指標も、小売売上高指数との単月毎の相関がありません。
だったら、景気指標というのは一体何の役のためにあるのかと、不思議で仕方ありません。でも、そんなことはどうでも良いことです。本指標発表直後は、以前から大きく反応します。
不思議なことと言えば、2か月前のEURGBPでGDP高だったかGBP安だったかと、71%の方向一致率があります。なぜ2か月前かはさておき、EURGBPであることは英国の貿易の大半がEU向けであることから説明できます。
今回発表8月集計分の2か月前の6月月足EURGBPは、GBP安に振れています。2か月前がGBP安のとき、本指標が前回より悪化したことが71%です。けれども、現時点における本指標市場予想は53.9(前回53.5)です。今回発表結果が市場予想を下回る期待的中率は71%、と読み替えることができます。
この話はオカルトと解釈し、指標発表時刻を跨いだポジションの根拠にはしません。
指標発表時刻を跨ぐポジションは、直前1分足跳幅が10pips以上だったとき(なりそうなとき)、指標発表直前に直前1分足が跳ねた方向と逆にポジションをオーダーします。このポジションは、指標発表直後の跳ねで利確/損切です。
追撃は、直後1分足と直後11分足の方向一致率が高く(79%)、且つ、直後11分足跳幅は直後1分足跳幅を超えがち(その79%のうち71%)なので、初期反応方向に追撃し、指標発表から1分を過ぎたら利確の機会を窺います。
本指標の詳細分析はこちらです。
以上
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以下は9月5日21:30頃に追記しています。
取引できなかったので、分析検証のみとなります。10:30とか17:30とかに発表があるのは、このブログのせいではありません。
分析と取引とは別物なのですが、まぁそのうち取引できるときもあるでしょう。それまでは分析の精度を高めるしかありません。
【事後検証】
まずは豪州GDPの分析検証です。
かなり良い数字となり、反応は素直に陽線でした。
ロイター解説を引用すると「前年比伸び率はほぼ6年ぶりの数字」で、「急速な人口増加が住宅やインフラの需要を刺激し、消費支出を後押しした」結果だそうです。
反応程度は、過去の平均値から言えば、事後差異が0.1毎に直後1分足値幅は6pips反応していました。そして、直後1分足値幅に対し、直後11分足は28%伸びがちでした。
結果は、直後1分足値幅が、事後差異+0.7に対し計算値が42pips、実際が30pipsとなっていました。30pipsに対する28%増しは38pipsで、実際は31pipsでした。
ちょっと誤差が大きかったように思えますが、いかがでしょう。
判定は次の通りです。
直前10-1分足は、前提不成立のため取引中止です。
直前1分足は、10:29:00〜10:30:30頃まで陽線側への跳ねを繰り返し、その後指標発表直前まで陰線側に戻しました。よって、判定は〇です。
追撃は、直後1分足始地として80.21円を採用すると、10秒後には既に80.49に達し、20秒後には80.54円に達しています。分析通りに17pips以下で追撃なら、指標発表から数秒以内にロングのオーダーを成立させなければならなかった訳です。現実問題として動きが早すぎて17pips以下だった数秒以内にオーダーを成立させることはできなかったと思われます。分析が当たっても、取引ができない内容では仕方ありません。よって、この期間は「判定不可」を結論にします。
再追撃は、直後1分足終値以下に戻したら実施し、直後1分足終値を超えたら利確、でした。10:31:00に直後1分足終値がつくと、そのまま一旦は終値を下回っています。その後20秒以内にロングをオーダーした場合、10:36:10ぐらいまでに決済していたら利確できていたようです。よって、判定は〇です。
ーーー$€¥£A$ーーー
次に、英国サービス業PMIの分析検証です。
注目度が低いのか、ロイターもブルームバーグも本指標結果解説が見当たりません。
指標結果は前回・予想を上回り、反応は素直に陽線でした。
6月EURGBP月足はGBP安でした。2か月前がGBP安の場合、本指標は前回結果を下回りがちでした。がしかし、今回はこのオカルトが成立しませんでした。
分析結果の検証をします。
直前1分足は、ショートか取引しない、という内容で、この選択肢は判定が不可能です。判定が不可能でも、この内容は分析結果に基づくため変更できません。
指標発表時は、前提不成立のため判定できません。
そして追撃は、指標発表後10秒でほぼ今回のピーク付近に達していました。その後20秒はやや反応を伸ばしているものの、指標発表から1分を過ぎると直後1分足跳幅を下回った状態が続きました。よって判定は●です。
以上
9月4日指標(事後検証済)
本日は、13:30に豪州(RBA)金融政策、23:00に8月集計分米国ISM製造業景況指数が発表されます。
まず、13:30の豪州(RBA)金融政策での取引です。この時間に取引できるサラリーマンは、会議中にスマホを触れるヒトぐらいでしょう。
RBAは、2017年以降、声明や総裁発言で繰り返し「当面の政策変更の必要なし」を言及しています。その結果、最近の反応は小さくなっています。市場予想も「現状維持」がほぼ確実視されているようです。
さて、1-3月期のGDP前年比は+3.0%に達しました(4-6月期集計分は明日5日に発表されます)。一方、四半期CPI前年比は、4-6月期集計分が+2.1%に達しました。RBAのインフレ目標は1〜2%です。以前は2〜3%でしたが、下方修正されたようです。
こんなとき、決して油断してはいけません。
RBAは「市場予想に反する政策変更」を行った前科が多いのです。直近5回の政策変更において、3回が市場予想に反しています。成長率が3%付近に達し、CPIが2%を超え始めた以上、指標発表直前のポジションオーダーに慎重であるべきです。
もし金融政策変更が行われれば、反応程度が大きく影響持続時間は長いので、危ない橋を渡る必要なんてありません。そういうときは1〜2円の上昇を見込み(AUDJPYの場合)、1時間ぐらいしてから1/3戻し始める、と思っておけば良いのです。サプライズがあったときは、最初の上昇幅が2〜3円と思っておけばよいでしょう。
こうした目安は大切で、目安が近づいたらもう取引を止める自制が大事です。
それでも過去に、こうした指標後やリスク回避時の反応極大時に追撃で勝てないなら、ポジションの規模が大きいことが原因であることが多いようです。こうした急変時は、いつもの1割ぐらいのポジション規模で追撃を愉しんだ方が良いようです。せっかくいつもの1割ぐらいのポジション規模にするのだから、2度ぐらいナンピンをしても良いぐらいです。
※ ここに挙げた数字はデータに基づく話でなく、単に「そうやって稼いだことが多い」という経験談に過ぎません。
市場予想がどうであれ、それがいくら「ほぼ確実視されている」という内容であれ、金融政策発表時のサプライズが起きたときに外すと、ダメージが大きすぎるのです。
金融政策発表時のポジションは、結果がどうあれ順張り追撃か取引きしないという選択肢が基本です。
8月集計分米国ISM製造業景況指数の市場予想は、、景況指数57.6(前回58.1)、受注指数(前回60.2)、雇用指数56.0(前回56.5)、価格指数74.0(前回73.2)、です。事前差異判別式の解は△2.2です。
同じ8月集計分NY連銀指数の実態差異は+3.0、Phil連銀指数のそれは△13.8で、プラス・マイナスが相反しています。
Phil連銀指数のみをアテにするのでは、本指標との方向一致率が63%しか期待できません。本指標結果の良し悪しのアテにできる予兆は、NY連銀製造業景況指数もPhil連銀製造業景況指数も、ともに改善か悪化したときのみです。
そんなことより、直前10-1分足が10pips以上跳ねたら、それとは逆方向に直後1分足が反応する可能性が高く(期待的中率80%)、その場合も含めて直前10-1分足が直後11分足の方向を示唆している可能性が高い(期待的中率77%)ことが重要です。
こうしたことが起きたときは、指標発表直前にポジションをオーダーしても良さそうです。利確/損切は、直後11分足終値を待つのでなく、直後1分足の跳ねで行った方が良いでしょう。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は高く、しかも、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えた確率も多くなっています。初期反応方向に追撃し、指標発表から1分を過ぎたら利確の機会を窺いましょう。
更に、直後1分足跳幅が陽線側に20pipsか、陰線側に8pips以上だったとき、直後11分足跳幅はそれらを超えて反応を伸ばしがちです。そうでない場合は、注目度や重要度が高いと位置づけられる指標なのに、意外に反応が小さくなりがちです。
※ ISMが23時発表なので、事後検証は明日になります。
以下は9月5日6時頃に追記しています。
まず、豪州(RBA)金融政策発表前後の分析検証です。
指標発表前は79.90円付近でした。そして15時過ぎに80.43円まで上昇し、17時過ぎには79.90円付近まで戻しました。6・7時間かけての「行って来い」です。
こういう動きは仕事中の隙間時間に取引している人をよく泣かせます。ポジションの長持ちは、資金に占める投資額の比率が小さく、中長期の相場観がしっかりしていないと勝てません。アマチュア向きではないのです。
政策結論は「市場予想通り現状維持」で政策金利は1.5%据え置きでした。
上記のAUD上昇は、声明文にあった豪州経済に関する見通しの「2018年と2019年の成長率が平均で3%をやや上回るとの見通し」を示した部分にあった、と思われます。一方、15時を過ぎてからのAUD下降は、USDが対AUDだけでなく対JPY・対EUR・対GBPのいずれもでも買われたことが原因です。どうも米10年債金利が上昇していたようです。
判定は、指標発表時刻を跨ぐポジションが前提不成立、再追撃は直後1分足終値に戻すことがなかったのでこれも取引中止でした。
週次と日次(この記事)の方針では、発表後の順張り追撃だけですが、詳細分析記事における取引方針は少し複雑でした。上表は、詳細分析記事の取引方針について判定しています。
この時間の取引はできないと思っていたものの、取引できました。
追撃を2度に分けて行ったのは、1度目を決済直後に声明文の「2018年前半の経済が良い」「2018年と2019年の成長が平均で3%を上回る」という速報を見たためです。
狙い通りの動きで、狙っていたよりも稼げました。
いつもの話ですが、もっとポジションを持っていた方が稼げたようですが、そんなことを考えても仕方ありません。
次に、米国ISM製造業景況指数です。
寝てしまって取引できなかったので、分析検証だけです。
ブルームバーグの解説を一部引用すると、今回の製造業景況指数は「2004年5月以来の高水準」(14年ぶり)だったとのことです。また、このブログでは注目していない輸出入と入荷遅延は「ここ数か月の貿易摩擦の影響を窺わせて」昨年来の指数の低さとなったとのことです。
製造業景況指数・受注指数・雇用指数は、前回・予想を上回りました。価格指数に関しては予想を上回ったものの、前回を下回りました。但し、価格指数は、調査期間において小さな上下動をしながら上昇基調となっています。今回が前回を下回った程度は、その小さな上下動における異常さは見受けられません。
事後差異・実態差異ともにプラスで、反応は素直に陽線でした。
判定は、指標発表時刻を跨ぐポジションを外しました。最悪で10pipsの損切になってしまう黒星でした。がしかし、追撃は23:04頃までに利確すれば白星、再追撃は直後11分足終値までポジションを持っていても白星でした。
もし取引していたら、pipsはほぼトントンだったでしょう。
ーーー$€¥£A$ーーー
まず、13:30の豪州(RBA)金融政策での取引です。この時間に取引できるサラリーマンは、会議中にスマホを触れるヒトぐらいでしょう。
RBAは、2017年以降、声明や総裁発言で繰り返し「当面の政策変更の必要なし」を言及しています。その結果、最近の反応は小さくなっています。市場予想も「現状維持」がほぼ確実視されているようです。
さて、1-3月期のGDP前年比は+3.0%に達しました(4-6月期集計分は明日5日に発表されます)。一方、四半期CPI前年比は、4-6月期集計分が+2.1%に達しました。RBAのインフレ目標は1〜2%です。以前は2〜3%でしたが、下方修正されたようです。
こんなとき、決して油断してはいけません。
RBAは「市場予想に反する政策変更」を行った前科が多いのです。直近5回の政策変更において、3回が市場予想に反しています。成長率が3%付近に達し、CPIが2%を超え始めた以上、指標発表直前のポジションオーダーに慎重であるべきです。
もし金融政策変更が行われれば、反応程度が大きく影響持続時間は長いので、危ない橋を渡る必要なんてありません。そういうときは1〜2円の上昇を見込み(AUDJPYの場合)、1時間ぐらいしてから1/3戻し始める、と思っておけば良いのです。サプライズがあったときは、最初の上昇幅が2〜3円と思っておけばよいでしょう。
こうした目安は大切で、目安が近づいたらもう取引を止める自制が大事です。
それでも過去に、こうした指標後やリスク回避時の反応極大時に追撃で勝てないなら、ポジションの規模が大きいことが原因であることが多いようです。こうした急変時は、いつもの1割ぐらいのポジション規模で追撃を愉しんだ方が良いようです。せっかくいつもの1割ぐらいのポジション規模にするのだから、2度ぐらいナンピンをしても良いぐらいです。
※ ここに挙げた数字はデータに基づく話でなく、単に「そうやって稼いだことが多い」という経験談に過ぎません。
市場予想がどうであれ、それがいくら「ほぼ確実視されている」という内容であれ、金融政策発表時のサプライズが起きたときに外すと、ダメージが大きすぎるのです。
金融政策発表時のポジションは、結果がどうあれ順張り追撃か取引きしないという選択肢が基本です。
ーーー$€¥£A$ーーー
8月集計分米国ISM製造業景況指数の市場予想は、、景況指数57.6(前回58.1)、受注指数(前回60.2)、雇用指数56.0(前回56.5)、価格指数74.0(前回73.2)、です。事前差異判別式の解は△2.2です。
同じ8月集計分NY連銀指数の実態差異は+3.0、Phil連銀指数のそれは△13.8で、プラス・マイナスが相反しています。
Phil連銀指数のみをアテにするのでは、本指標との方向一致率が63%しか期待できません。本指標結果の良し悪しのアテにできる予兆は、NY連銀製造業景況指数もPhil連銀製造業景況指数も、ともに改善か悪化したときのみです。
そんなことより、直前10-1分足が10pips以上跳ねたら、それとは逆方向に直後1分足が反応する可能性が高く(期待的中率80%)、その場合も含めて直前10-1分足が直後11分足の方向を示唆している可能性が高い(期待的中率77%)ことが重要です。
こうしたことが起きたときは、指標発表直前にポジションをオーダーしても良さそうです。利確/損切は、直後11分足終値を待つのでなく、直後1分足の跳ねで行った方が良いでしょう。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は高く、しかも、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えた確率も多くなっています。初期反応方向に追撃し、指標発表から1分を過ぎたら利確の機会を窺いましょう。
更に、直後1分足跳幅が陽線側に20pipsか、陰線側に8pips以上だったとき、直後11分足跳幅はそれらを超えて反応を伸ばしがちです。そうでない場合は、注目度や重要度が高いと位置づけられる指標なのに、意外に反応が小さくなりがちです。
以上
※ ISMが23時発表なので、事後検証は明日になります。
ーーー$€¥£A$ーーー
以下は9月5日6時頃に追記しています。
【事後検証】
まず、豪州(RBA)金融政策発表前後の分析検証です。
指標発表前は79.90円付近でした。そして15時過ぎに80.43円まで上昇し、17時過ぎには79.90円付近まで戻しました。6・7時間かけての「行って来い」です。
こういう動きは仕事中の隙間時間に取引している人をよく泣かせます。ポジションの長持ちは、資金に占める投資額の比率が小さく、中長期の相場観がしっかりしていないと勝てません。アマチュア向きではないのです。
政策結論は「市場予想通り現状維持」で政策金利は1.5%据え置きでした。
上記のAUD上昇は、声明文にあった豪州経済に関する見通しの「2018年と2019年の成長率が平均で3%をやや上回るとの見通し」を示した部分にあった、と思われます。一方、15時を過ぎてからのAUD下降は、USDが対AUDだけでなく対JPY・対EUR・対GBPのいずれもでも買われたことが原因です。どうも米10年債金利が上昇していたようです。
判定は、指標発表時刻を跨ぐポジションが前提不成立、再追撃は直後1分足終値に戻すことがなかったのでこれも取引中止でした。
週次と日次(この記事)の方針では、発表後の順張り追撃だけですが、詳細分析記事における取引方針は少し複雑でした。上表は、詳細分析記事の取引方針について判定しています。
この時間の取引はできないと思っていたものの、取引できました。
追撃を2度に分けて行ったのは、1度目を決済直後に声明文の「2018年前半の経済が良い」「2018年と2019年の成長が平均で3%を上回る」という速報を見たためです。
狙い通りの動きで、狙っていたよりも稼げました。
いつもの話ですが、もっとポジションを持っていた方が稼げたようですが、そんなことを考えても仕方ありません。
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次に、米国ISM製造業景況指数です。
寝てしまって取引できなかったので、分析検証だけです。
ブルームバーグの解説を一部引用すると、今回の製造業景況指数は「2004年5月以来の高水準」(14年ぶり)だったとのことです。また、このブログでは注目していない輸出入と入荷遅延は「ここ数か月の貿易摩擦の影響を窺わせて」昨年来の指数の低さとなったとのことです。
製造業景況指数・受注指数・雇用指数は、前回・予想を上回りました。価格指数に関しては予想を上回ったものの、前回を下回りました。但し、価格指数は、調査期間において小さな上下動をしながら上昇基調となっています。今回が前回を下回った程度は、その小さな上下動における異常さは見受けられません。
事後差異・実態差異ともにプラスで、反応は素直に陽線でした。
判定は、指標発表時刻を跨ぐポジションを外しました。最悪で10pipsの損切になってしまう黒星でした。がしかし、追撃は23:04頃までに利確すれば白星、再追撃は直後11分足終値までポジションを持っていても白星でした。
もし取引していたら、pipsはほぼトントンだったでしょう。
以上
2018年09月03日
9月3日指標(事後検証済)
今週発表される主要指標の過去分析の要点要約は、こちらに記載済です。
本日は、豪州小売売上高の発表が10:30、英国製造業PMIの発表が17:30、にありました。さすがにこの時間に取引はできません。よって、以下は分析結果検証のみで、取引結果検証は行えません。
まず、豪州小売売上高の分析検証です。
指標結果は前回・予想を下回り、反応は陰線で素直でした。
一方、事後差異判別式の解の大きさは0.3で、直後1分足値幅は14pipsでした。この結果は、事後差異0.1あたり4.1pipsという回帰式に当てはめると12.3pipsなので、ほぼ過去の傾向通りの反応程度だったと言えます。
ロイターの解説記事に依れば、この結果は「RBA(豪中銀)の失望を誘う内容」で、明日のRBA金融政策発表では「政策金利の1.5%据え置きがほぼ確実視されている」とのことです。
けれども、いつもの話の通り、そんなことは経済に対して興味があるヒトの話です。
直前1分足は、ポジションの根拠が不成立でした。
指標発表後の追撃は、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えているので、判定は〇とします。
この判定について補足します。
分析を当てても取引に負けることなんて、よくある話です。がしかし、分析は分析だけの成績を検証し、取引を行えたときは取引成績を検証しないと、効率よく稼げない原因がどっちにあるのかがわかりません。両者の良し悪しを別々に判定するのはそのためです。
なお、次回本指標発表は10月5日です。
次に、英国製造業PMIの分析検証です。
指標結果は、2017年11月集計分をピークに下降基調継続で、2016年7月集計分を下回りました。
ロイターの解説記事に依れば、この結果は新規受注の低迷を原因と指摘しています。合意無きEU離脱が迫る時節柄、対EU輸出手続きが不透明なためか、輸出受注の落ち込みが2016年3月集計分以来の水準だったそうです。
新規受注が低迷している以上、これから暫くの間は製造業PMIが例え前月より改善しても、それが大きな改善になることはないでしょう。
けれども、いつもの話の通り、そんなことは経済に対して興味があるヒトの話です。
直前1分足は、ポジションの根拠が不成立でした。
指標発表後の初期反応方向への追撃は、うまくいったと思われます。論拠は次の通りです。
まず、直後1分足始値は直前1分足終値143.33を採用します。指標発表から数秒で143.13まで20pips下げた後、10秒後には143.23まで10pipsを戻しています。その後、指標発表から1分過ぎまでに143.08まで下げ続け、そこからは小さな上下動をしながら直後11分足は143.11で終えました。指標発表から10〜30秒の間に追撃を開始した場合、その後10分後までのいつ決済しても利確できたはずです。
よって、判定は〇とします。
指標発表後1分を過ぎてからの再追撃は、上下動を利用しての小さな利確の積み重ねを狙うことにしていました。がしかし、上下動が小さ過ぎたことに加え、僅かに戻し基調で推移しています。こうした値動きでは、再追撃で利確することは難しかったと思われます。
よって、判定は●とします。
次回本指標発表は10月1日です。
本日は、豪州小売売上高の発表が10:30、英国製造業PMIの発表が17:30、にありました。さすがにこの時間に取引はできません。よって、以下は分析結果検証のみで、取引結果検証は行えません。
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まず、豪州小売売上高の分析検証です。
指標結果は前回・予想を下回り、反応は陰線で素直でした。
一方、事後差異判別式の解の大きさは0.3で、直後1分足値幅は14pipsでした。この結果は、事後差異0.1あたり4.1pipsという回帰式に当てはめると12.3pipsなので、ほぼ過去の傾向通りの反応程度だったと言えます。
ロイターの解説記事に依れば、この結果は「RBA(豪中銀)の失望を誘う内容」で、明日のRBA金融政策発表では「政策金利の1.5%据え置きがほぼ確実視されている」とのことです。
けれども、いつもの話の通り、そんなことは経済に対して興味があるヒトの話です。
直前1分足は、ポジションの根拠が不成立でした。
指標発表後の追撃は、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えているので、判定は〇とします。
この判定について補足します。
分析を当てても取引に負けることなんて、よくある話です。がしかし、分析は分析だけの成績を検証し、取引を行えたときは取引成績を検証しないと、効率よく稼げない原因がどっちにあるのかがわかりません。両者の良し悪しを別々に判定するのはそのためです。
なお、次回本指標発表は10月5日です。
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次に、英国製造業PMIの分析検証です。
指標結果は、2017年11月集計分をピークに下降基調継続で、2016年7月集計分を下回りました。
ロイターの解説記事に依れば、この結果は新規受注の低迷を原因と指摘しています。合意無きEU離脱が迫る時節柄、対EU輸出手続きが不透明なためか、輸出受注の落ち込みが2016年3月集計分以来の水準だったそうです。
新規受注が低迷している以上、これから暫くの間は製造業PMIが例え前月より改善しても、それが大きな改善になることはないでしょう。
けれども、いつもの話の通り、そんなことは経済に対して興味があるヒトの話です。
直前1分足は、ポジションの根拠が不成立でした。
指標発表後の初期反応方向への追撃は、うまくいったと思われます。論拠は次の通りです。
まず、直後1分足始値は直前1分足終値143.33を採用します。指標発表から数秒で143.13まで20pips下げた後、10秒後には143.23まで10pipsを戻しています。その後、指標発表から1分過ぎまでに143.08まで下げ続け、そこからは小さな上下動をしながら直後11分足は143.11で終えました。指標発表から10〜30秒の間に追撃を開始した場合、その後10分後までのいつ決済しても利確できたはずです。
よって、判定は〇とします。
指標発表後1分を過ぎてからの再追撃は、上下動を利用しての小さな利確の積み重ねを狙うことにしていました。がしかし、上下動が小さ過ぎたことに加え、僅かに戻し基調で推移しています。こうした値動きでは、再追撃で利確することは難しかったと思われます。
よって、判定は●とします。
次回本指標発表は10月1日です。
以上
2018年09月02日
2018年9月3日〜7日発表の主要経済指標の過去反応要点
2018年9月3日〜9月7日の主要経済指標の過去反応パターンを挙げておきます。
論拠はリンク先に詳述し、ここでは結論だけを抜粋・紹介しています。リンク先の詳細分析記事は、現在のチャート状況や政治・経済情勢なんて全く関係なく、その指標とその発表前後の反応の過去パターンを調べていることがポイントです。
そのパターンによって、年間を通して勝つのがこのブログの方法論です。
こういう方法論が有効か否かは、こちらに検証結果を纏めています。2017年は、取引を行った全ての指標の事前分析投稿と結果検証投稿を繰り返し、方法論としての有効性が確認できました。
前週の成績を纏めておきます。成績を気にするのは、過去の分析が現在も通用するのかに注意を払い続ける必要があるためです。誤解を招かないように断っておくと、自慢したいからじゃありません。でも、月単位で負け越したことは、ブログを始める前にもっと雑な分析しかしていなかった2014年頃が最後だったはずです。やっぱり自慢したいのです。
@ きちんと予習しておくこと、A その通りに取引すること、B その通りにならないときは取引しないこと、というのは、負けないためにやっぱり有効です。我々アマチュアには稼ぐノルマがないのです。我々のイメージするプロのトレーダーみたいに取引するには、彼らのスキルに対抗する裏付けが必要です。
さて、前週の分析は7勝5敗、前提を満たさず取引不可が6回でした。取引不可が多い週の分析勝率は低くなる傾向があります。前週の取引は7勝3敗、事前方針にない取引で1勝、前提を満たさず取引中止が3回でした。分析の成績より取引の成績が良くなるのも自然です。
とは言え、それで稼げたのはたったの19pipsでした。でも最近の反応程度が小さいのは、このブログのせいではありません。こんな時期も方向さえ当てていれば、いずれ大きく動くようになったときに稼げるでしょう。
さて、今週は米雇用統計のある週です。
最近の米雇用統計は反応があまり大きくないので、以前と違う取組が必要かも知れません。というのも、以前は、この週に発表される指標が指標発表1・2時間後に指標発表前の水準によく戻ったのです。もちろん、戻りがよく起きたのは、それまでのトレンド方向と異なる方向に指標発表直後に反応した場合です。こういうことはいつも起きていますが、以前は米雇用統計の発表週の戻りは早く、それだけにこの傾向が期待できたのです。
9月3日(月) 米国休日
9月4日(火)
9月5日(水)
9月6日(木)
9月7日(金)
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
論拠はリンク先に詳述し、ここでは結論だけを抜粋・紹介しています。リンク先の詳細分析記事は、現在のチャート状況や政治・経済情勢なんて全く関係なく、その指標とその発表前後の反応の過去パターンを調べていることがポイントです。
そのパターンによって、年間を通して勝つのがこのブログの方法論です。
こういう方法論が有効か否かは、こちらに検証結果を纏めています。2017年は、取引を行った全ての指標の事前分析投稿と結果検証投稿を繰り返し、方法論としての有効性が確認できました。
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前週の成績を纏めておきます。成績を気にするのは、過去の分析が現在も通用するのかに注意を払い続ける必要があるためです。誤解を招かないように断っておくと、自慢したいからじゃありません。でも、月単位で負け越したことは、ブログを始める前にもっと雑な分析しかしていなかった2014年頃が最後だったはずです。やっぱり自慢したいのです。
@ きちんと予習しておくこと、A その通りに取引すること、B その通りにならないときは取引しないこと、というのは、負けないためにやっぱり有効です。我々アマチュアには稼ぐノルマがないのです。我々のイメージするプロのトレーダーみたいに取引するには、彼らのスキルに対抗する裏付けが必要です。
さて、前週の分析は7勝5敗、前提を満たさず取引不可が6回でした。取引不可が多い週の分析勝率は低くなる傾向があります。前週の取引は7勝3敗、事前方針にない取引で1勝、前提を満たさず取引中止が3回でした。分析の成績より取引の成績が良くなるのも自然です。
とは言え、それで稼げたのはたったの19pipsでした。でも最近の反応程度が小さいのは、このブログのせいではありません。こんな時期も方向さえ当てていれば、いずれ大きく動くようになったときに稼げるでしょう。
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さて、今週は米雇用統計のある週です。
最近の米雇用統計は反応があまり大きくないので、以前と違う取組が必要かも知れません。というのも、以前は、この週に発表される指標が指標発表1・2時間後に指標発表前の水準によく戻ったのです。もちろん、戻りがよく起きたのは、それまでのトレンド方向と異なる方向に指標発表直後に反応した場合です。こういうことはいつも起きていますが、以前は米雇用統計の発表週の戻りは早く、それだけにこの傾向が期待できたのです。
9月3日(月) 米国休日
- 10:30 7月集計分豪州小売売上高
市場予想がほぼ一定となっている前月比市場では、前回結果が良すぎたり悪すぎたりした翌月の発表結果が、市場予想を超えて反動を起こしがちです。がしかし、本指標では、このことをアテにすべきではありません。
本指標でも、前回結果が良すぎたり悪すぎたりした翌月の発表結果は反動を起こしがちです。けれども、本指標では、指標結果の上下動が大きすぎて、反動が起きても市場予想に届かなかったり届いたりの確率が中途半端でアテにできません。指標発表後の追撃で稼いだ方が良いでしょう。
その追撃の目安は、指標発表直後1分足の反応程度が、発表結果と市場予想の差にほぼ比例しています。ざっくり、その差が0.1毎に直後1分足終値は4.1pipsです。そして、平均的には過去に直後1分足終値より直後11分足終値が20%程度伸びています。 - 17:30 8月集計分英国製造業PMI
過去の本指標発表直後の反応程度(平均値)は、主要国製造業景気指標で最も大きいことが特徴です。
集計月やその前月がGBP安やGBP高を絡めて指標結果の良し悪しを論じる解説が散見されますが、単月毎の本指標の良し悪しに、単月毎のGBP安やGBP高は関係ありません。また、本指標発表結果が前月発表結果より良くても悪くても、後日発表されるサービス業PMIや製造業生産指数が良くなるか悪くなるかは関係ありません。
事後差異の大きさと反応程度に相関が見受けられ、事後差異の大きさが3以上だったとき(頻度22%)、過去の直後1分足跳幅の平均値は37pipsに達しています。このように、指標発表直後の跳ねが前述のように大きい一方、直後1分足跳幅を超えて直後11分足跳幅が反応を伸ばしたことが97%あります。つまり、発表時刻を跨いだ危ないポジションを持たなくても、追撃で稼ぎやすい指標なのです。
9月4日(火)
- 13:30 豪州(RBA)金融政策
2017年以降、声明や総裁発言で繰り返し「当面の政策変更の必要なし」を言及しています。その結果、最近の反応は小さくなっています。
但し、RBAは「市場予想に反する政策変更」を行った前科が多い中銀です。直近5回の政策変更において、3回が市場予想に反しています。成長率が3%付近に達し、CPIが2%を超えるようになってくれば、指標発表直前のポジションオーダーに慎重であるべきです。
金融政策変更時の反応への影響持続時間は長いので、危ない橋を渡る必要なんてありません。豪州指標は、金融政策発表時に限らず、指標発表直前数分間に突然に大きく動くことがあるので、発表時刻が近づいて来たら、発表後の追撃に備えておく方が良いでしょう。 - 23:00 8月集計分米国ISM製造業景況指数
NY連銀製造業景況指数がどうあれ、Phil連銀製造業景況指数がどうあれ、本指標結果の良し悪しのアテにすることはできません。NY連銀製造業景況指数もPhil連銀製造業景況指数も、ともに改善か悪化したときのみ、本指標結果が改善するか悪化するかとの一致率が70%を超えます。
そんなことより、直前10-1分足が10pips以上跳ねたら、それとは逆方向に直後1分足が反応する可能性が高く(期待的中率80%)、その場合も含めて直前10-1分足が直後11分足の方向を示唆している可能性が高い(期待的中率77%)ことが重要です。更に、直後1分足跳幅が陽線側に20pipsか、陰線側に8pips以上だったとき、直後11分足跳幅はそれらを超えて反応を伸ばしがちです。
そうでない場合は、注目度や重要度が高いと位置づけられる指標なのに、意外に反応が小さくなりがちです。
9月5日(水)
- 10:30 4-6月期集計分豪州GDP
過去の平均的な指標発表後の反応程度はかなり大きく、その反応方向は発表結果の市場予想に対する良し悪しに非常に素直で、反応は一方向に伸びがちです。その平均値は、事後差異が0.1毎に、直後1分足値幅は6pips反応しています。直後1分足値幅に対し、直後11分足は28%伸びがちです。
けれども、そうしたことが起きた回数だけを見ると、直後1分足を超えて直後11分足が一方向に伸びたことは決して多くありません。だから、指標発表後の追撃には工夫が必要な指標です。指標発表後は、上下動のタイミングをうまく捉えるしか勝ちようがありません。過去の反転率の低さ(頻度10%)や、事後差異との方向一致率の高さ(95%)を踏まえると、方向は事後差異と同じで、直後1分足がまだ17pips以下のときに追撃を始めないとケガの元です。再追撃は、指標発表から1分を過ぎてから、直後1分足終値よりも戻したときだけ追撃し、同終値を超えたら利確を繰り返す、という方法が良いでしょう。 - 17:30 8月集計分英国サービス業PMI
本指標発表に先行発表される製造業PMIの良し悪しは、本指標結果と関係ありません。また逆に、本指標結果の良し悪しは、後日に発表される小売売上高指数の良し悪しと関係ありません。これらの結論は、一方を前後3か月ずらしても同じです。但し、2か月前のEURGBPにおけるGBP高/GBP安は、本指標結果の改善/悪化を示唆している可能性があります。注意すべき点は前月ではない点です。
直前1分足跳幅が10pips以上だったことは過去10回(頻度24%)あり、このとき直前1分足と直後1分足は逆方向に(方向一致率20%)小さく反応(直後1分足値幅14pips)しています。それ以外の場合は、指標発表直後に大きく跳ねることがあるので、発表時刻を跨いだポジションは避けた方が良いでしょう。
9月6日(木)
- 21:15 8月集計分米国ADP雇用統計
週次失業保険申請件数は毎週木曜に発表されています。この指標内容のひとつに、4週平均失業保険受給申請というのがあります。4週平均失業保険受給申請数は、原理的にADP民間雇用者数とは逆相関の関係があります。この逆相関関係は、過去89%成立しています。 - 23:00 8月集計分米国ISM非製造業景況指数
4✕非製造業景況指数の事後差異+2✕事業活動指数の事後差異+1✕受注指数の事後差異+1✕雇用指数の事後差異+1✕価格指数、という判別式が有効です。ここで事後差異とは、発表結果ー市場予想、のことを指しています。直後1分足終値は、この判別式の解が1につき0.9pipsぐらい反応しがちです。
指標発表直後の数分間は、直後1分足と直後11分足の方向一致率が高く、且つ、後者跳幅が前者跳幅を超えて反応を伸ばしたことが多く、早期追撃開始・早期決済です。
最終的に直後11分足は、直前1分足と逆方向に伸びることが多いので(期待的中率66%)、指標発表から1分を過ぎたらそのことを念頭にポジション方向を考えましょう。
9月7日(金)
- 21:30 8月集計分米国雇用統計
最近の反応は小さいので、大きく反応する指標だと思っていると、利確の機会を逸しかねません。そこに気を付けた方が良いでしょう。指標発表後1分を過ぎて指標発表直後1分足跳幅を超えたことが多く、ここで稼ぐ指標です。
本指標は、世界中のプロが大きな資金を投じて取引しているせいか、定型的な分析では捉えられない急変や再急変がよく起こります。その結果、最終的に分析通りになったとしても、数10pipsの逆行が起きると、損切しない訳にはいきません。最近は、そういうことが少なくなりましたが、それでも危ない指標であることに変わりありません。そういう特徴が際立つ指標です。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
注記以上
タグ:経済指標