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2022年01月26日

漫画家漫画を描くことで気づくこと

black lily koukan 52.jpg

「Black Lily 黒百合短編集 その後」の
「交換」編は、漫画家が主人公です。

長年漫画家をやっていると、

「いつか描きたい」と思うのが、漫画家漫画。


私自身、いろんな漫画家漫画を読んできたし、

主人公が「漫画家」だと、ついつい読んでみたくなる。


そして、どんな方が描いた漫画家漫画でも、

必ず「わっかるぅううううーーーー」と共感するので…


私も「いつか」描いてみたいと思ってた。

でも、まだ早いかな?とか

どんな切り口がいいだろう、とか

いろいろ考えて、私が漫画家漫画を描くのは

まだまだ先だな…といつも思っていました。


でも、「Black Lily」を描き始めたとき

「今だ!」とピンをきたし、

描きたいことが溢れてきた。


だから、今回の、「交換2」の、すみれ先生のモノローグは

自分で書いたんだけど、胸がきゅううう〜としめつけられてしまう。


私はすみれ先生のように、少女漫画界で成功したわけではなかったけど、

そういう世界を間近で見てきたこともあった。


大きなパーティーにも参加したことがあったし、

大物少女漫画家と直接お話した機会もあった。


そして、「これから私も、ここで漫画を描いていく!」と

いう夢しかなかった時に、

急に、ポキンと翼を(と、いう言い方はオオゲサだけど)

折られてしまった。


その後も、何度も立ち直ろうとして、

また飛ぼうとしたけど、

いつもいい調子になってきたところで、

またポキンと折られてしまう。


何を?というと、

今後漫画を描いていく場所とか自信とか。



もういい加減に、誰にも邪魔されずに飛んでいきたいと思う。


自由に描かせてくれ〜!!!!


という願い。


まあ、その願いは実現したわけです。

こうやって、インディーズで描くことで。



あとは、インディーズで収入を得ること…が、課題です。

(これがまた、難しい!)



でも、頑張らなくては…




なぜ「Black Lily」で、漫画家漫画を「描こう!」と思ったか。


それは、このシリーズは、人と人との執着、関係性を描いているからです。


見かけは「恋」「愛」であっても、その裏には

相手を縛り付けようとしたり、支配しようとしたりという

心が働いています。

この漫画の世界は女だけで表現しているけど、


実際の関係性…恋人、家族、上司、部下、という

人と人との関係は、すごく危険もはらんでいるのでは?という

ことがテーマです。


そうして、このシリーズを描いていると、

漫画家というものは、編集者にだいぶ依存してしまうことがあるし、

やすやすと支配されてしまいがち、なんじゃないかということです。


誰もが、誰かを必要としている。

でも、ちょっとしたことで、支配と隷属の関係に

なってしまいがち、なんですよね、人というものは…




強く生きたいです!






















posted by 蒼乃シュウ at 16:22 | TrackBack(0) | 百合

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ティーンズラブを主に描いておりました。以前は本名でミステリーや普通の少女漫画も描いていました。 Twitterは @pinokodoaonoshu ぴのこ堂
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