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2020年03月07日

未だにあるある漫画家へのハラスメントをどうかわせば良いのか悩む

ブス活 扉 背景なし350.jpg


いきなり本題。

「ジャンプで連載したらいいのに?」とか

「ジャンプで連載しないの?」とか

と言われたこと、ないですかね、漫画家のみなさん。

それとか「ワンピースみたいなの描けばいいんじゃないの?」とか

「鳥山明ってどれくらい儲けてるの?」とか(知らんがな)


私が「漫画家」ということで、そして

有名ではない、無名だということで

この仕打ち。


これらはハラスメントですよ!!!


つーか、聞き飽きたからもう言うな!


周りに漫画家の知り合いがいる方は、

決して「ワンピース」「ジャンプ」「鳥山明」は

言わないでください。禁句。


ジャンプで連載も、ワンピースも鳥山明先生も

そりゃー、偉大ですよ、スゲーですよ、尊敬しますよ。


でも、みんながみんな、ジャンプで連載を「したい」と

思っているわけではないとゆーことは、

わからんか?

わからんなら仕方ないけど、

漫画家に気を遣ってか

「漫画」に対する知識を総動員して

「ジャンプ」しか言うことがないのなら、もう

黙っていてほしい。


それよりか、最近あったおもしろい話とか

性癖とか不倫とかセックスレスとかの

話をしてくれた方が…

助かる(ネタになるから)


漫画家だからって、漫画の話題を振らなきゃいかんと

思っている人が未だにいるみたいだけど

そんな心配をしないでほしい。するな。


ジャンプのことに話を戻すと、


ジャンプで連載をしたいと望む漫画家志望が

わんさかいることは事実だ。

それは「野球が好きだからジャイアンツに入るんだ〜」と

鼻を垂らしながら言っている子どもと同じくらい、いる。


いえ、もちろん、ちゃんとした大人でも

ジャンプで連載を目指している人はいますよ。


でね、なんも知らん人には知らんでええんやが、

「ジャンプで連載したーい」と言ってできるもんじゃないんだ、

大手の出版社の週刊誌はぁ!


ネームはボツ、ボツ、ボツ、

ネームコンペで落選、落選、落選、

連載会議でまた落ちる、落ちる。

そして10回連載して人気がなければ、打ち切り。


そういう世界です。

「したい」人は山ほどいる。

そして実際に連載を勝ち取る人は一握り。

そしてそれがヒットする人は、これまた一握り。



もう気が遠くなる。


だから別に「諦めた」とかいうわけではないです。

そもそもジャンプは少年漫画ですし。

私には関係ありません。


すべての漫画家がジャンプで連載をしたいと

おもってると思うなよ!


知らないなら黙っててください。



ジャンプに限らず、大手の雑誌というのは

連載でなくても、読み切りを勝ち取るだけでも

たーいへんなのですわ。


私はデビューは集英社でした。

そのときは、ネームさえOKならば、

原稿を描いて、掲載してもらえる月をひたすら

待っていた感じです。


何度か掲載して人気がなかったので、

最終的に切られました。


そのあと、講談社に移りました。

講談社は、ネームができても

コンペに通らなければ原稿さえ描かせてもらえないのです。

ネームコンペは3回連続で通って

調子よく掲載してもらえていたのですが、

4回目で落ちました。

担当から「まあ、3回通ったんだしいいでしょ」と言われ

ブチ切れ。

ここで講談社にネーム送ることはやめて

ティーンズラブやレディーズの雑誌に片っ端から

手紙を描いて、仕事をもらいました。


集英社とか講談社とか出版社のブランドなんて

どうでもいいのです。


私は漫画が、描きたい描きたい描きたい描きたい!!!

という気持ちしかなかった。


なのになぜ、「描かせない」のだ?

なぜ出版社が、編集者が、

「描かせない」なんていう資格があるの?

「人気が無い」と告げて自信をすべて奪う資格が、

大手の出版社に、なぜ、あるのだ?



大手の編集者は、漫画がヒットすれば

「俺が手掛けた」と言いたがる。

ヒットしなければ、漫画家の責任にして

捨てればいいだけ。

新人はいくらでもいる。



私は漫画が描きたい。

描き続けたい。

それに対して「なぜなの?」と疑問に思う人は、いる。

そういう「なぜなの?」と言う人は

平気で「どうして漫画描くの?」とか

「それ、誰が読むの?」とか

言うんですよね。


何も知らん人にこういうこと言われて

いちいち傷つきたくない。

スルーしたい。


でも、面と向かって

「なんで漫画描くの?」とか

「ジャンプで連載したらいいんじゃないの?」と

言う人に、とりあえず、でいいから

どうかわせばいいのか、未だにいい方法が見つからない。


漫画を描くことがそんなに不思議ですかね?

「小さいときから絵が好きだったの?」と

上から目線で聴く人も多いけど、

それを聞いてどうしたいんですかね?



お笑い芸人が常に、笑いのセンスを磨いているように、

小説家が常に、世の中のことを見つめているように、

俳優が常に、自分の殻を破ろうとしているように、

私も、いつも、「おもしろい漫画」のことを

考えている。



「売れてない」「有名ではない」から、と

いろいろアドバイスする人はいる。

もっと宣伝すれば?とか。

どうやら「売れていない」「有名ではない」

私は、「かわいそうな売れない漫画家」と映るらしい。


それが、本当に…


くやしい。



売れたい、とは思う。でも、それよりも

目の前のことを見つめることに必死なのだ。


売れる漫画とは?ということも考えたりするけれど

それよりも、


誰かのために漫画を描きたい、

この世の、誰かの

悩みを、喜びを、

「これは私のことだ」

と感動してくれる人のために、

漫画を描きたい。


「売れる」ことではなく、

良いもの、正しいもの、驚くもの、笑えるもの、

救われるもの、…そういうものを伝わるように

描けることが、まず、大事だ。

人によって、いつブレイクするかはわからない。

ブレイク、しないかもしれない。

でも、わからない未来に不安がるのではなく

きっと、絶対、伝わる!と決めて


常に目の前の仕事に取り組むことが…


それが「漫画家として生きる」ということではないか?




ちなみに「売れてない」「有名でない」私でも

ちゃんと生活費稼いでますよ、漫画だけで。

もらった仕事は絶対に遅れませんし。

真面目なので、信頼してもらってます。

これでも「どうして漫画を描くの?」と思いますかね?


なので、余計な心配やアドバイスはしてもらわんで結構です!


最近は、自分でネットで発表できることもできるように

なりました。


だから仕事以外でも、自分の想像力を伸ばすことができるのです!!

仕事ではないので、原稿料はでませんが、だからこそ自由に描けます。


こういう自由に描ける漫画こそが、将来

私を支えてくれると感じています。


するとさらに、ネットであげる仕事ではない漫画のことを

「それ描いてどうなるの?」

と聞いてくる人が出てきますが…


そんなに漫画として表現することが

不思議なんでしょうかね。

夢とか、創作意欲とか、理解できないんですかね?


こういう質問に華麗にスルーできる


私になりたい。




























posted by 蒼乃シュウ at 18:23 | TrackBack(0) | 日記

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ティーンズラブを主に描いておりました。以前は本名でミステリーや普通の少女漫画も描いていました。 Twitterは @pinokodoaonoshu ぴのこ堂
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