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2023年12月19日

ドイルの秘境三部作

 名探偵シャーロック・ホームズの作者コナン・ドイルの小説「失われた世界」(1912年)は、恐竜も生き残っている陸の孤島(秘境)を描いた作品として、たいへん有名です。

 そのドイルが、「マラコット海淵」(1929年)という小説では、深海の秘境も描いていた事は、私も、以前、このブログの中で紹介しました。

 さて、陸、海ときますと、次はときそうなものですが、ドイルは、もちろん、空の秘境の物語も書いていたのでした。

 それが、1913年の短編「大空の恐怖」です。
 この作品では、なんと、地上4万フィート(約12キロ)の上空には、場所によっては、奇妙な生物がぞろぞろ住んでいる、という内容なのであります。まさしく、空の秘境の物語です。

 こんな「高空に生物が住んでいる」なんてアイディアは、科学的には早い段階で否定されてしまっており、同系列の作品は、その後、誰も手をつけなかったようにも思われがちですが、

 実際には、このドイルの「大空の恐怖」のイマジネーションは、東宝の怪獣映画「宇宙大怪獣ドゴラ」(1964年)や「ウルトラマンティガ」(1996年)のクリッターなどの、主に怪獣ものに引き継がれていたようなのでした。

posted by anu at 15:04| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本
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