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マルバネ・クワガタの仲間 その3

中〜大型種についてです。
これで記載されているものはすべて載せたと思います。

ただ、調べていて気になることがあったので、
そのことはまた後で記事にしたいと思います。

[関連記事] Neolucanus(過去記事)


1.jpg
1:N.angulatus Fujita,2010より
2:N.baladeva
3:N.waterhousei
4:N.giganteus Type Pouillaude,1914より
5:N.giganteus Sapa 72o中歯
6:N.g.spicatus 広西 65o中歯

Neolucanus angulatus (Hope et Westwood,1845):17-18 [Lucanus angulatus]
[Type Locality] Kasyah Hills

北東インド、アッサム、チベットから得られている。
N.baladevaに似ていてシノニムにもされていた。
顎は太短く、複眼縁は小さく、前胸後角は尖らない。
腹部中央は菱形状に凹む。


Neolucanus baladeva (Hope,1842):127 [Odontolabis baladena]
[Type Locality] Silhet
[sny] Lucanus lama (nec Olivier) Hope et Westwood,1885:17 [nomen nudum]
Neolucanus lama (nec Olivier) Leuthner,1885:430-431,figs.11-12,14-15 [Silhet,Khasia Hills].
Neolucanus celebensis Möllenkamp,1901:46-47 [Ost Celebes].
Calcodes celebicus Arrow,1943:134 (new name for celebensis Möllenkamp)
Neolucanus ollenbachi Didier,1930:131-132,133,fis.92-94 [Naga Hills].

ネパール〜ミャンマー北部、アッサムまで分布。
よく似た種類が数種いるが、本種は顎が細長い。
Maeda,2014で大歯が見られ、Nagai,2000で中歯が見られる。


Neolucanus waterhousei Boileau,1899:178
[Type Locality] Northern India

ネパール〜ミャンマー北部まで分布。
N.marginatusから分けられ、それについて気になることがあるのですが、
今回は一般的にN.waterhouseiとされている種群について述べます。

N.baladevaよりはN.angulatusに似ていますが、
ぼってりした体型で、複眼縁はとがり、前胸は丸みがあり、前胸後角は尖る。


Neolucanus giganteus Pouillaude,1914:37-41,figs.1-7
[Type Locality] Dong-Van,Haut-Tonkin

北ベトナム(ホン川以南)〜北タイに分布。
大型種ですが歯型の発達が悪い種類。
同所の大型種とは前胸後角が尖らないことで容易に区別できる。
70oくらいからタテヅノが出てきて中歯気味になる。


Neolucanus giganteus spicatus Didier,1930:141,fig.104
[Type Locality] Foochou(Foutcheou,SE China)

広西壮族自治区,雲南省,貴州省、北ベトナム(ホン川以北)に分布。
体色は明るく、頭部は艶消し気味。
広西のものにかぎるのかもしれませんが、小さいサイズでも歯型の発達がいいです。


2.jpg

Neolucanus maximus Houlbert,1912:193-201,figs.1-11
[Type Locality] Lou-tse-Kiang

ベトナム〜ミャンマー北部、広西、雲南に分布。
同所で得られるN.giganteusとは前胸後角が尖ることで簡単に区別できますが、
N.perarmatusの小型とは判別が難しい場合があります。
顎の長さは産地によりまちまちなようです。


Neolucanus maximus confucius Lacroix,1972:114-116,figs.4-5 [Neolucanus confucius]
[Type Locality] Assam, région de Shillong

北東インド〜ミャンマー北部、アッサム、チベットから得られている。
複眼縁の発達は弱く、前胸後角はあまり尖らない。


Neolucanus maximus fujitai Mizunuma,1994:10-11,221,figs.15(a, c),139(7-10)
[Type Locality] Mts. Wuyi Shan,Fujian Prov.,China

福建省,江西省,広東省,浙江省に分布。
顎は長くて直線的、複眼縁は張り出し、前胸前方は幅広く、胴体は細くて、上翅の光沢は弱い。


Neolucanus maximus vendli Dudich,1923:17-18,fig.1 [Neolucanus vendli]
[Type Locality] Formosa

台湾に分布。
顎は太くて湾曲し、複眼縁はssp.fujitaiより強く張り出し、上翅の光沢は強い。


3.jpg
1:N.saundersii Fujita,2010より
2:N.tanakai Holotype Fujita,2010より
3:N.katsuraorum Paratype Tsukawaki,2011より
4:N.maedai Holotype Fujita,2010より
5:N.perarmatus Fujita,2010より
6:N.p.goral 広西

Neolucanus saundersii Parry,1864:20,fig.3
[Type Locality] Ind. Or.

北東インド〜ミャンマー北部、チベットに分布。
N.m.confuciusによく似ていてシノニムとされていた。
体色は赤みが強く、前胸の幅はやや狭く、前胸後角の形状でも区別できる。


Neolucanus tanakai Mizunuma,1994:10-11,120figs.18(a-e),144(1)
[Type Locality] Mt.Wuzhi-Shan,Hainan I.

海南島に分布。
N.maximusによく似ていて、亜種程度のものかもしれません。
顎や体型はやや細く、前胸後角はあまり尖らず湾入も弱い。


Neolucanus katsuraorumTsukawaki,2011:13-14,16-17,figs.1-5,13
[Type Locality] Quang Nam Province,central Vietnam

中部ベトナムに分布。
同所にN.maximusも分布するが、タテヅノの形状、前胸後角があまり尖らないことで区別できる。
N.maedaiに近縁と思われる。


Neolucanus maedai Nagai,2001:9-10,12,figs.1-6,15(a-c)
[Type Locality] near Om-Koi,south-western Chiang Mai,northwestern Thailand

北タイの限られた場所に分布。
台形状になる内歯が特徴的で、前胸後角は尖らない。

ミャンマー南部からよく似た個体群が得られていて、
ややぼってりした体型で、複眼縁の発達はやや弱く、前胸の寸詰まりで前胸後角の湾入は弱く、前ケイ節の棘の発達は弱い。
また、小型個体の頭楯の突出は弱い。
亜種?


Neolucanus perarmatus Didier,1925:262-266,figs.
[Type Locality] Laos, Fokien

ラオス、ベトナム、ミャンマー北部に分布。
独特の歯型と、前胸後角が鋭く尖るのが特徴。
ただ、前胸後角は擦れていることが結構あり、
小型個体だとN.maximusとの区別が困難な場合がある。


Neolucanus perarmatus goral Kriesche,1926:382-383
[Type Locality] Drachenkopf, Norden Kouantung

広東省,福建省,浙江省,江西省,貴州省,広西壮族自治区,海南島に分布。
顎が長く、頭部が艶消し。
中部ベトナムのゲアンからも同様の特徴の個体群が得られ、
その中間地点に原名亜種が分布していることになります。
亜種というよりは地域変異程度のように感じます。

4.jpg
1:N.insulicola Holotype Fujita,2010より
2:N.i.donan Holotype Fujita,2010より
3:N.okinawanus Paratype Fujita,2010より
4:N.protogenetives Mizunuma&Nagai,1994より
5:N.p.hamaii Paratype Mizunuma&Nagai,1994より

Neolucanus insulicola Kurosawa,1976:190
[Type Locality] Funaura,Iriomote-jima I.

西表島と石垣島に分布する。通称「ヤエヤマ・マルバネ」。
N.maximusの代置種で、
頭部が大きく、顎は長く、前胸の丈は長くて幅は狭くて後方の湾入部は弱い。


Neolucanus insulicola donan Mizunuma,1985:15-23
[Type Locality] Mt. Uabudake,Yonaguni I.

与那国島に分布する。通称「ヨナグニ・マルバネ」。
やや小型で寸詰まりで幅広な体型。
顎はやや短く、頭部はやや大きい。


Neolucanus okinawanus Sakaino,1984:10
[Type Locality] Mt.Yonahadake,Okinawa Is.

沖縄本島に分布する。通称「オキナワ・マルバネ」。
N.insulicoraに似るが、体色は黒みが強く、大歯型の大顎は細長い。
複眼縁は大きく、前胸後角前方の突出はやや弱い。


Neolucanus protogenetives Kurosawa,1976:190
[Type Locality] Nishikata-son(Setouchi-chô at present),Amami-Oshima I.

奄美大島と徳之島に分布する。通称「アマミ・マルバネ」。
歯型の発達の悪い種類。
複眼縁が大きくて丸くて他の大型種との区別は容易。
頭部は艶消しで、胴体は大きい。


Neolucanus protogenetives hamaii Mizunuma,1994:10,12,221-222,figs.20(a-e),141(4-6)
[Type Locality] Mt.Ôyama,Setouchi Chô,Ukejima I.,Amani Guntou Is.,Kagoshima Pref.,Japan

請島に分布。通称「ウケジマ・マルバネ」。
歯型の発達はやや良い。
頭部・前胸は艶消しで、前胸後角前方の突出はやや弱い。

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主に大図鑑に載っていなかった種類について書いていこうかと思います。 見解の相違や同定間違いなどもあると思いますが、あたたかい目で見守ってください。
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