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突発性難聴ってどんな病気?
突発性難聴とは、
ある日突然起こる原因不明の難聴です。
厚生労働省の指定する「特定疾患」の1つに数えられています。


2001年の調査では、国内で突発性難聴の診断を受けたのは
35,000人で、発症率に男女差はないことが分かっています。


一般的には50〜60代に多く発症しますが、
子どもがかかる場合もあり、
また遺伝的な要素はないとされています。



■突発性難聴ってどんな疾患?


ある日突然、原因不明の感音性難聴が発症する疾患です。

何の前触れもなく、急に症状が起こるのが特徴で、
徐々に聞こえが悪くなっていったケースでは突発性難聴の診断はつきません。


「朝起きたら」「家に帰ってきたら」など、
はっきりと発症の瞬間が分かるほど
突然訪れるのが大きな特徴となっています。


同時に耳鳴りや、耳のつまった感じをともなうことが多いとされ、
また約半数の患者が発症の瞬間に強いめまいを感じています。


めまいは1度だけで、くり返す場合は他の疾患が疑われます。

完治できた場合は基本的に再発しないのが通常です。




■原因と治療


突然起こるのと同時に、原因不明であることが
突発性難聴の定義となります。


ただしステロイド薬が一定の効果を発揮することから、
ウイルスの感染が一因として考えられます。


また何らかの原因で耳の血流が悪くなり、
内耳に十分な血液が届いていない
可能性も考えられ、
その1つにストレスがあるのではないかともいわれます。



治療方法は、ほとんどの場合において
まずステロイド薬の投与が第一となります。


それに加えて、血流を改善するための薬や、
代謝を良くするメチコバールなどの薬も適宜処方されます。


突発性難聴は内耳の血液の循環に問題があるため、
手術は適用されません。



早めに受診し、発症から48時間以内に治療を開始することが
完治につながる重要なポイントとされています。


発症から1週間を過ぎると、聴力が改善する確率が低くなります。


また難聴の程度がきわめて深刻な場合や、
発症から1か月以内に回復がみられない場合、
発症の瞬間にめまいがあった場合は、
比較的治りにくいといわれます。


治療をしてもかならず治るわけではありませんが、
早期に治療を受ければ
3分の1にあたる患者さんが完治します。



残り3分の1は
何らかの後遺症が残り、あとの3分の1は治らないグループです。

突発性難聴の症状が起こったら、
すみやかに耳鼻科を受診しましょう。